
慌ただしく買い物を終えて帰宅すると、ケンイチはソファに座ってくつろいでいました。そして私の顔を見るなり「腹が減ったから、早く飯を出してくれ」と要求してきます。私は20分ほど待ってもらい、生姜焼きとお味噌汁を出しました。
ケンイチは食事を待たせると、どんどん不機嫌になります。おまけに出したら出したで、私の作るメニューに不満ばかり……。今まではダイキの前で喧嘩したくないと思って我慢していましたが、もういい加減やっていられません。
どんなに疲れて帰ってきても、食事の用意はずっと私の仕事でした。
その日も「早く飯を出してくれ」と言うケンイチに急かされ、私はバタバタと20分でご飯を作ったのです。
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その瞬間、私のなかで何かがブチっと切れました。
そして、こんな言葉がとっさに口をついて出たのです。
「もうあなたにご飯を作らない。これからは自分で準備して」
ダイキもいないし、これからは夫婦それぞれが好きなように食事をすればいい……。
私はそんなふうに思ったのでした。
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