鉄道「特定技能」育成スタート=即戦力の外国人、年100人規模―メンテナンス人手不足に対応

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2026年03月21日 07:31  時事通信社

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時事通信社

鉄道分野で外国人の在留資格「特定技能」人材を育成する研修=6日、福島県白河市
 鉄道のメンテナンス分野で人手不足が深刻化する中、JR東日本が音頭を取り、外国人労働者の在留資格「特定技能」人材を年間100人規模で育成する研修プログラムがスタートした。育成した人材は全国各地の鉄道関連会社に就職する見通しで、人手不足の一助となるか注目される。

 福島県白河市のJR東日本総合研修センターで6日、研修の様子が報道公開された。インドネシアやベトナムなど4カ国から来日した113人が日本語で講義を受け、実習用の線路でレールを動かしたり、レール下に敷かれるバラスト(砂利)を突き固める機械を動かしたりしていた。

 研修生の6割は日本で技能実習の経験があるといい、ベトナムから来たレ・ニャット・ティンさん(30)は「専門用語が難しかったが、熱心に教えてもらい、理解できるようになった」と振り返った。インドネシア人のパンドゥ・ムクティ・プラノトさん(24)は「安全の大切さを学んだ。日本で長く働きたい」と語った。

 研修生はJR7社や大手私鉄などの整備部門や協力会社計47社から内定を得て来日しており、約4週間の研修を受け、今月中に行われる特定技能評価試験に臨む。合格すれば、今夏から働き始める予定だ。

 人手不足や夜間作業を敬遠する作業員の意識変化を背景に、鉄道各社は近年、夜間が主だった保守作業を日中に運休して実施。今年初めに輸送トラブルが相次いだJR東は、来年度に技術系職員を増員する方針だ。

 同社人財育成ユニットの阪口直之マネージャーは「新しい設備や技術、人手がかからない仕組みを導入しているが、日本人だけでは難しい。外国人材は鉄道分野ではまれな存在で、他社にも参画を呼び掛けた」と話す。今後も100人規模で育成し、ニーズがあれば年複数回の開催も視野に入れているという。

 鉄道工学に詳しい綱島均・日大生産工学部特任教授は「将来を見据えると、外国人に参画してもらい、鉄道の人手不足を補う人材を育成することは非常に重要だ。人手不足は、特に地方鉄道で路線維持に関わる喫緊の課題となっており、JR東の取り組みを注視したい」と話している。 

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