冷蔵庫に8カ月間“サナギ50匹”を入れておいたら…… 「めちゃ綺麗」ありえない光景に「感動」「青い鱗粉ゴリゴリ」

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2026年03月27日 21:15  ねとらぼ

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ねとらぼ

冷蔵庫に入れておいたら……

 100匹以上の幼虫をじっくりと時間をかけて育てた様子がYouTubeに投稿されました。動画は記事執筆時点で1万回以上再生され、「感動しました!!」「青い鱗粉ゴリゴリ」「華麗過ぎる」と反響を呼んでいます。


【画像】まさかの光景


 投稿したのは、昆虫採集や虫取りの楽しさを伝えるべく活動している、YouTubeチャンネル「むしとりチャンネル」。今回は北海道で捕獲したミヤマカラスアゲハから卵を採取し、幼虫が成虫になるまで育てていく様子を見せてくれます。


 投稿主さんは2024年に北海道へと赴き、おなかがパンパンになるほど卵が入ったミヤマカラスアゲハのメスを捕獲。連れ帰って採卵に挑戦したところ、無事に成功しました。


 アゲハチョウは最大で200個ほど卵を産むため、上手に採卵・ふ化ができると相当な数の幼虫が誕生することになります。画面に映っているケースだけで100匹ほどの幼虫がいるけれど、実はこれでも半分くらいとのこと。他の個体については、もっと大きな別のケースで管理しているそうです。


 これだけの幼虫を飼育すると、エサの調達・管理が大変になってくるものです。投稿主さんはエサとしてミカン科の植物「カラスザンショウ」の葉を野外で採取し、ミヤマカラスアゲハの幼虫たちに与えています。しかし数が多く、あまりにも食欲が旺盛であることから、大きな袋がパンパンになるほど採取した大量のカラスザンショウも、3日ほどでなくなってしまうのだとか……!


 実は今回、ミヤマカラスアゲハの採卵に挑戦するのは3回目で、今回はいつもとやり方を変えたそうです。そしてやり方を変えた途端にかなり上手くいくようになったということで、今回はその方法を紹介しつつ、幼虫たちの成長も見せてくれます。


 まずはミヤマカラスアゲハの採卵セットの紹介です。これまでミヤマカラスアゲハの採卵にはカラスザンショウを使っていたけれど、今回は寒冷地に生えるミカン科の「キハダ」を使用。どうやら野生のミヤマカラスアゲハはカラスザンショウよりも、キハダに産卵をすることが多いようです。


 キハダの小さな苗を鉢に植え、上部にだけ葉が残るように剪定。鉢にはアサガオを植えるときなどに使う園芸用の枠をセットし、その上から100均の洗濯ネットをかぶせます。そして洗濯ネットの中にメスのミヤマカラスアゲハを入れたところ、キハダの葉にたくさんの卵を産んでくれたのでした。


 メスが産んでくれた卵を間近で見てみると、赤い斑点があることがわかります。この斑点は有精卵である証拠であり、産み付けられてから数日で現れるそうです。無精卵の場合は斑点が現れず、ずっと薄い黄色のままなのだとか。


 産卵から5日目には、中で幼虫が動いていることが確認できます。その後幼虫は内側から卵の殻をかじり、食べて穴を広げながら外に出てきました。幼虫が生まれて初めて食べるものは、自分の体を包んでいた卵の殻なのですね。


 生まれてきた初令幼虫は、卵の殻をきれいさっぱり食べつくしたそうです。その後、終齢幼虫となり、たっぷり入れたエサをあっという間に食べつくしてしまうほど大食いになりました。その体は耳たぶくらいの柔らかさで触り心地がよく、人に慣れているため触れてもツノを出すこともないそうです。


 幼虫のお世話は1日1回の掃除とエサ替えとなりますが、これだけの数がいるとお世話をするだけで毎日1時間くらいかかってしまうとのこと。実際に幼虫のフンや食べ残し、底のティッシュを全て取り換えてカラスザンショウを贅沢に入れるという、お世話の流れを見せてくれました。


 ここで「終齢幼虫になると性別が見分けられるらしい」という話を聞いたため、実際に試してみることに。なるべく強いライトを用意し、下から強い光を当てて幼虫の体を透かして見ると……体の中に2つの黒い玉が見えました。この玉はオスにだけある睾丸であり、他のアゲハチョウでもこの方法を使うと性別を見分けることができるようです。


 続けて掃除をしていると、水っぽいフンを発見。幼虫は十分にエサを食べると体のフンや水分を全て外に出す、ガットパージと呼ばれるサナギになる合図をしてくれます。そして幼虫はサナギの前段階である、「前蛹」へと姿を変えていきました。


 その後、投稿主さんは100匹いた幼虫から、50個ほどのサナギを得ることに成功しました。ミヤマカラスアゲハの幼虫はちょっとしたことで全滅しやすいため、100匹中50匹をサナギにできたことはまずまずの成果と言えそうです。


 また今回のミヤマカラスアゲハはせっかくの北海道の個体ということで、実はサナギを8カ月もの間冷蔵庫で保存していました。北海道の個体はもともと青い鱗粉が鮮やかだと言われているけれど、サナギを低温で保存することで成虫の鱗粉に“ある変化”が起きるのだといいます。


 サナギを羽化させるために四角く切った小さな紙で台座を作り、木箱に貼り付けたら羽化させる準備は万端。台座に冷蔵庫で保存していたサナギを並べて、羽化の時を待つことにしました。


 やがて羽化した個体は後翅(こうし)の青い光沢が非常に強く、自然界ではなかなか見られないほど青い鱗粉が発達しているという、非常に美しい姿をしていました。北海道の個体かつ、冷蔵庫で8カ月寝かせたという条件が重なったことによって、ここまで青色が強くなったようです。


 しかし8カ月という期間はサナギにとってダメージにもなるようで、残念ながら羽化不全の個体も少なくありませんでした。これは保管している間の湿度を管理することで改善できる可能性もあるため、次の飼育に生かしたいとのことでした。


 羽化した3匹のミヤマカラスアゲハはそれぞれ個性があり、通常は黒いはずの翅(はね)の裏面が半分以上白く、光る鱗粉が裏面にまで進出している個体もいました。同じ種類を同じ条件で育てても、一目で個体が判別できるほどの個性が出るのは面白いですね。


 今回は3匹ともオスだったことから繁殖させることは難しいけれど、累代繁殖ができれば、いずれとんでもないミヤマカラスアゲハが作れるかもしれない。これからも毎年ミヤマカラスアゲハを育てていく予定であり、冷蔵庫にミヤマカラスアゲハの幼虫が眠っている状態なので、そちらも楽しみにしていてほしいと話す投稿主さんなのでした。


 動画には、「やっぱ北海道のミヤカラはほんっとに青い鱗粉ゴリゴリですね!  飼育個体で翅の裏に紫の鱗粉がでるものもあるそうなので、僕もいつか飼育してそういう個体出してみたいですねぇ〜」「華麗過ぎる。酔い知れますね」「熱帯のモルフォチョウかと思うくらい綺麗でした!!! 感動しました!!!!!!!!!!」といった、たくさんのコメントが寄せられていました。


 投稿主さんはYouTubeチャンネル「むしとりチャンネル」とX(Twitter/@arew_becomes_f)で、昆虫採集や虫取りの楽しさを発信しています。


動画提供:YouTubeチャンネル「むしとりチャンネル」



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