


義父からきっぱり「この家は売りに出す」と言われ、私は頭をガツンと殴られたような衝撃を受けました。この家がなくなるって、どういうこと……!? 頭の中が真っ白になります。この話は義母にとっても初耳だったようです。

タイチは義両親の目の前で、私のことを責め始めました。「お前のせいだ。もともとはお前が言い出したことだろ!」そんな私たちのことを、義父は黙って静かに見つめていました。今までに見たこともないくらい冷たい目で……。


義父が「この家を出ていく」と言ったときは、計画がうまくいったと思って一瞬喜びました。しかし家を出ていくのは義両親だけではなかったのです。義父から伝えられたのは「全員がこの家を出ていく」という決断。私の目論見はこっぱみじんに打ち砕かれてしまいました。
私にはもう、今までどおりの生活はできないのでしょう。必死で働かなければ住む部屋すらありません。この5年間は、義父が同居させてくれたから生きてこられたのです。そのことにもっと感謝すべきでした。義両親を追い出すようなことを考えたばかりに、私は何もかも失ってしまったのでした。
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