カムニャック(撮影:下野雄規) 今週の土曜日は、阪神競馬場で阪神牝馬ステークス(GII・芝1600m)が行われます。
ヴィクトリアマイルの前哨戦として定着している阪神牝馬S。大舞台での活躍を見据える実力馬が多く参戦する一戦ですが、意外にも過去10年の阪神牝馬Sは波乱傾向となっています。
過去10年の阪神牝馬Sは6番人気以下が3勝2着4回3着5回で単勝、複勝ともに回収率は136%をマーク。昨年の阪神牝馬Sは9番人気のサフィラが優勝。3着に8番人気ラヴァンダが入線。三連単は36万馬券の波乱になっています。
人気薄の好走が目立つのは、人気を左右する最たる要素である前走着順がアテにならないことが要因のひとつとして考えられます。過去10年の阪神牝馬Sは前走5着以内の馬が6勝2着5回3着8回ですが、前走6着以下も4勝2着5回3着2回と巻き返しに成功しています。
23年の阪神牝馬Sで6番人気ながら優勝したサウンドビバーチェは、前走で11着と大敗していた馬。さらに同年2着に入った10番人気サブライムアンセムも前走15着。前走で二桁着順に敗れている馬でもガラッと変わるケースがあることは覚えておきたいところ。
今年の阪神牝馬Sは10頭と少頭数ではありますが、近年の傾向から人気薄にも十分な注意を払って予想は組み立てたいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走1.6秒以上の差で負けた馬(ただし、前走が有馬記念だった馬は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:カナテープ、カムニャック
※特に言及のない限り、データは過去10年の阪神牝馬S(計10レース)を対象にしています。
上位人気が予想されるカムニャックが該当しました。
過去10年の阪神牝馬Sは、前走6着以下の馬でもチャンスがあるというのは先述したとおりです。ただし、その時の着差やレースによっては買えないケースがあります。それは前走で有馬記念以外に出走し、勝ち馬から1.6秒以上の差で負けた場合です。
有馬記念については現役トップクラスが集結し非常にレベルの高い一戦ですので、そのレースで1.6秒以上の差がついてしまうのは致し方ない面があります。ただ、それ以外のレースで1.6秒以上もの差をつけられて負けた馬には好走例がありませんでした。能力的に足りないことや大差負け直後で精神的に大きなダメージを受けていることが要因として考えられます。
該当馬に挙げたカムニャックは前走の秋華賞で勝ち馬から1.9秒差の16着に敗れています。レース前にテンションが上がってしまったことを敗因に挙げており、力を出し切れる状況ではなかったのかもしれませんが、大きく負けてしまっているのは事実。大敗直後で精神面の状態も気になるところです。
また、カムニャック自身は今回の1600mに良績がないのも気がかりな材料です。昨春はフローラS、オークスと長めの距離で連勝。一方、デビュー2戦目と3戦目に出走した1600mのレースでは6着、4着と結果が出ていません。新馬戦から2000mに使われているぐらいですし、陣営も長い距離に適性があると見込んでいるのでしょう。
今回は1600mのGIを勝っている強敵や阪神芝1600mに実績がある馬が出走を予定。能力自体は通用するものはありますが、距離適性の差で人気を裏切ってしまうというのは十分に考えられます。
ここは過去の傾向や条件などを考えると、人気ほど信頼は置けない印象ですし、配当妙味も薄いので評価は下げて考えたいところ。波乱傾向の強い阪神牝馬Sですし、少しでも危険を感じる人気馬は割り引いて考えるのが得策になるのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。