
<中日3−5阪神>◇10日◇バンテリンドーム
阪神前川右京外野手(22)は今年を特別な1年と位置づけている。高卒5年目。つまり、大学野球に進んだ同学年がプロ入りしてくる年だからだ。「みんなが入ってくるまでに、プロで実績を作ろうと思っていました。でも、もっと引き離しておかないといけない」。悲壮感に似た感情を持ってシーズンインした。
「最初の4年」を意識したのはプロ入り直後。同じく高卒で阪神に入団し、レギュラーにまで上り詰めた北條史也内野手(三菱重工West)から言われた。「大卒が上がってくるまでに差をつけろよ。彼らと比べられるからな。(最初の)4年間が大事だぞ」。
だから前川はいつも視線を高くしてきた。高卒だから、まだ若いからという感覚は持たない。「横」ではなく、1軍のトップとの差を意識してきた。高卒2年目から1軍を経験し、3年目にレギュラーとして優勝に貢献。順風満帆だった。だが、さらに飛躍を遂げたかった昨年、開幕1カ月で失速。レギュラー争いから脱落した。この世界のレベルの高さ、厳しさはよく知っている。抱いた危機感は想像にかたくない。
今年、黄金ルーキーの立石をはじめ、同学年が続々と入ってきた。開幕2軍から始まった勝負の1年。この1本だけで浮かれるほど、ぬるい「4年間」を過ごしてきたわけがない。【柏原誠】
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