ブルーカラーとホワイトカラーの賃金 AIの進化でどう変化した?

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2026年05月06日 08:50  ITmedia ビジネスオンライン

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ブルーカラーとホワイトカラーの賃金差

 人手不足やAIの普及が進む中、ブルーカラーとホワイトカラーの賃金差に変化は生まれているのか。求人ビッグデータを提供しているフロッグ(東京都千代田区)によると、直近の賃金伸び率はブルーカラーも上昇傾向にあるものの、50万円以上の高月給帯ではホワイトカラーの求人数が約7倍多く、両者の賃金格差はまだ大きいことが分かった。


【比較】ブルーカラーとホワイトカラーの賃金 AIの進化でどう変化した?


 2026年3月時点における高月給帯の求人数について比較したところ、50万円以上の求人数はブルーカラーが2635件で、求人全体に対する構成比は0.92%だった。一方、ホワイトカラーは1万2739件(同4.58%)だった。ホワイトカラーが求人数で約4.8倍、構成比で3.66ポイント高かった。


 70万円以上ではブルーカラーが225件(同0.08%)、ホワイトカラーが1575件(同0.57%)となり、ホワイトカラーが求人数で7倍、構成比も0.49ポイント高い結果に。フロッグは「高月給帯の求人数はホワイトカラーの方が多く、ブルーカラーとの格差はむしろ拡大している可能性がある」と分析した。


 また、ブルーカラーの月給は20万円台が最多で、次いで20万円未満が多かった。ホワイトカラーもボリュームゾーンは20万円台だったが、次に多い層は30万円台と、高月給帯以外でもホワイトカラーの賃金水準の方が高いことがうかがえる。


 2020年3月〜2026年3月の6年間での、それぞれの月給の変化を調査した。その結果、ブルーカラーの平均月給は20万8770円から24万4802円増加。伸び率は17.26%だった。ホワイトカラーは、22万5434円が28万1938円(同25.06%)となった。


 2024年以降はブルーカラーの賃金水準がホワイトカラーに近づきつつあり、ホワイトカラー優位の賃金構造は大きく変わっていないが、変化の兆しは見えていることが分かった。


 職種別に平均月給をみると、ホワイトカラーの方が高く、1位は「コンサル/士業」(34万8298円)だった。唯一、ブルーカラーが上回った職種は「施工管理/技能工」(27万6489円)で、「営業/事務」(26万9371円)より7118円高かった。


●「鉱業関連」が伸び率で1位 6年間で平均月給が約1.5倍


 職種分類のデータにおける平均月給伸び率は、ブルーカラーである「建設/土木/エネルギー」の中から「鉱業関連」(52.02%)が1位となり、6年間で平均月給が約1.5倍になった。一方「建設作業」(11.25%)はワースト4位で、平均月給は24万6791円。57職種のうち38位だった。


 ワースト1位は「ITエンジニア」の「システム開発(汎用機系)」で7.19%。高月給のイメージがあるエンジニアだが、今後はその中でも稼げる職種と稼げない職種に分かれていく可能性もある。


 地域差で見るとどうか。過去6年における平均月給の伸び率をブルーカラーとホワイトカラーで比較したところ、ブルーカラーが17.26%、ホワイトカラーは25.06%だった。都道府県ごとでは、ほぼ全てでホワイトカラーの方が高い結果となった。


 ただし、沖縄県ではブルーカラーが23.92%、ホワイトカラーが19.79%と逆転しており、観光産業や建設業が主要産業である点が影響したとみられる。


 調査は「doda」「マイナビ転職」「エン転職」「ハローワーク」から「正社員」「契約社員」の求人情報を抽出し、集計した。期間は2020年3月2日〜2026年3月2日。



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