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PCリユース業を営む「リバーズエコ」(愛媛県伊予郡)が投稿した「グラボ偽装表示詐欺」の話がXで注目を集めている。米NVIDIAの最新GPU「RTX 5090」を搭載しているというPCが買い取り希望で持ち込まれたが、実際は古いGPUを偽装したものだったという。どういう状況で、なぜ発覚したのか。同社の小川凌代表に詳しい話を聞いた。
ことの発端は、6月5日にリバーズエコに買い取り希望で持ち込まれたPCだった。客からはRTX 5080搭載と聞いていたため、スタッフは通常通りWindowsの「タスクマネージャー」やハードウェアの情報を取得・表示するツール「CPU-Z」で確認した。
別の場所にいた小川代表は、スタッフからLINEで共有されたタスクマネージャーの画像を確認し、買い取りを指示。「過去にも何度か売りに来ていた客でトラブルもなかったので、通常通りスペックを確認して買い取った」という。この客は個人でAI関連の事業をしていると聞いていたこともあり、疑問は持たなかった。
しかし翌日、同じ客がRTX 5090搭載というPCを持ち込んだ。RTX 5090は、RTX 5080と同時に発表された最上位チップ。型番こそ10しか違わないものの、市場では3〜4倍の価格差がある。小川代表はスタッフに入念にチェックするように指示した。
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タスクマネージャーやCPU-Z、ベンチマークソフトの「FFベンチ」はRTX 5090と表示した。しかしVRAMの表示は8〜12GBと少ない。RTX 5090は32GBのはずだ。
さらにケースを開けたスタッフが気づいた。グラフィックボードの電源コネクターは8ピンが2つ(RTX 5090は16ピンと信号用の4ピン)。そしてボード上に3つ並んでいるはずのファンも2つしかない。これはもっと世代の古いグラフィックボードではないか……。
そこで、CPUやGPUの温度や消費電力をリアルタイムで計測できる「HWMonitor」を使ったところ、RTX 5090ではなくRTX 3070と表示された。小川代表は「VRAMの表示はおかしかったので、型番だけ偽装したとみています。われわれもCPU-Zまで偽装表示になった事例は初めてだったので、驚きました」と話している。
前日に持ち込まれたRTX 5080搭載というPCも改めて確認したところ、RTX 5080ではなくRTX 4070 Superだった。結局、RTX 5090といわれたPCは買い取らず、前日のRTX 5080とされたPCは差額を返却してもらった。
その後の実験で、偽装の手口が少し見えてきた。「グラボを外して別の筐体に入れると正しい表示になりました。グラボではなく、PC側のBIOSあたりをいじったのではないかと予想しています」。
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なお、持ち込んだ客はPCを別の場所で購入したものと話しており、同じく騙された被害者という可能性もある。すでに警察に相談し、今後は捜査に協力しつつ見守る考えだ。
●被害が連鎖する可能性も
今回はたまたま早期に偽装が判明したが、タスクマネージャーやCPU-Zの表示まで信用できないとなると事態は深刻だ。小川代表は「偽装されたPCが世の中に流れてるということが問題。フリマサイトなどに出品され、被害が広がる可能性も高いです」と指摘する。
それだけではない。知らずに偽装PCを購入した人が再び売りに出せば、意図せずとも今度は“騙す側”になってしまう。「被害の連鎖、加害の連鎖が起こる可能性もある」という。
AIデータセンター需要の影響で、PCの価格も上がっている現在、中古PCという選択をする人も増えている。そんな中で発覚したGPU偽装に、小川代表はリスク管理の大切さを訴える。「何かあった時にしっかり対応してくれる企業や店舗など、信頼できるところから買うのが良いです。このご時世、ネットでPCを購入するのは、かなりリスクのある行為です」と話している。
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