実売5万円切り! GEEKOMの格安ミニPC「AIR12」実機レビュー

3

2026年06月11日 15:10  ITmedia PC USER

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia PC USER

超小型デスクトップPC「GEEKOM AIR12」

 GEEKOMから、IntelのPentium Gold 7505を搭載したミニPC「GEEKOM AIR12」が登場した。実売価格はメモリ8GB+SSD 256GBの最小構成で4万9900円で、8GB+512GB、16GB+512GBのバリエーションも用意される。


【その他の画像】


 GEEKOM AIR12は、これまでにIntel N100やIntel N150を搭載したモデルが展開されてきたエントリークラスのミニPCだ。今回はそのCPUをPentium Gold 7505にリフレッシュしたモデルとなる。


 Pentium Gold 7505は2020年第4四半期発売のTiger Lakeアーキテクチャを採用した2コア4スレッドのCPUで、内蔵GPUは「Intel UHD Graphics」となる。最新世代のCPUと比べれば数世代前のチップだが、AIR12はこれを採用することで5万円弱という価格を実現している。


 GEEKOMのミニPCといえば、これまでもCore Ultra 9を搭載したハイエンドの「GEEKOM IT15」や、Core i9-13900HKを詰め込んだ「GEEKOM GT13 Pro 2025 エディション」などをレビューしてきたが、AIR12はラインアップの中でも価格を抑えたエントリーモデルだ。今回、メーカーから実機を借りる機会があったので、どこまで実用的に使えるのかをチェックしていきたい。


●手のひらに収まる小型PC


 AIR12のボディーサイズは、約117(幅)×112(奥行き)×34.2(高さ)mmと、片手で持てる。販売は終了しているようだが、上位モデルの「IT15」と比べると幅や奥行きは共通で、高さは15mmほど低く、より薄型に仕上がっている。


 重量は実測で460.4gと、IT15の593gよりも軽いが、一回り小さい「GT13 Pro」(424g)よりも重めだ。


 付属品はACアダプター、HDMIケーブル、VESAマウントプレートとネジ類だ。ACアダプターは、65W(19V/3.42A)タイプとなっている。VESAマウントプレートが標準で付属するのはGEEKOMの定番仕様で、ディスプレイの背面に取り付けてしまえばデスク周辺もスッキリする。


●必要十分なポート構成


 ボディーの小ささに対して、インタフェースは価格帯の割に充実している。


 前面にUSB Standard-A(USB 3.2 Gen 2)と3.5mmヘッドフォンジャック、USB Type-C、電源ボタンが、背面にUSB Type-C、USB Standard-A(USB 3.2 Gen 2)×2、HDMI 2.0、Mini DisplayPort 1.4、有線LANのRJ-45(1000BASE-T対応)、電源入力といったポートが並ぶ。


 左側面にはSDメモリーカードリーダーがあり、右側面にはケンジントンロック用のスロットも備えている。


 USB Type-Cの規格について公式Webサイトでは説明がないが、付属のマニュアルにはUSB4との記載がある。デバイスマネージャーを見ると、Thunderbolt コントローラーが2基分認識されており、Thunderbolt 4(USB4)対応と捉えるのが正確だろう。


 ディスプレイ出力はHDMI 2.0/Mini DisplayPort/USB Type-C(DisplayPort Alternate Mode)に対応する。なお、公式Webサイトでは前面のUSB Type-C端子はデータ専用となっているものの、こちらからも問題なく映像出力を行えた。公式Webサイトでは、USB Type-CとHDMI、Mini DisplayPortのトリプルディスプレイ対応がうたわれている。今回は試せていないが、前面のUSB Type-Cを加えて同時4画面の出力も可能かもしれない。


 無線LANはWi-Fi 6、Bluetoothはバージョン5.2に対応する。最新のWi-Fi 7/Bluetooth 5.4と比べれば1〜2世代前の規格だが、エントリークラスとしては妥当な構成と言えるだろう。有線LANも1Gbpsまでで、近年のミニPCで採用が進む2.5GbEには対応していない。常時大容量のファイル転送やNAS用途を考えるなら、ここは不満を覚えるポイントかもしれない。


●内部にアクセスしてメモリ/ストレージをチェック


 底面にあるゴム足部のネジを外すと、簡単に内部にアクセスできる。メモリスロットはDDR4 SO-DIMMを2基備えている(最大32GBまで対応)。Pentium Gold 7505搭載のエントリークラスとしては評価できる仕様で、メモリ帯域がボトルネックになりやすいライト用途のPCにおいて、2枚挿しで実効性能を底上げできる余地がある。ストレージはM.2 2280スロットを1基備える。


 SSDの下に無線LANモジュールが実装されている。ミニPCでは、M.2 2230のモジュールの採用例が多い印象だが、AIR12はM.2 1216サイズのYM2208というモジュールがオンボード実装されており、交換はできない。


 評価機に搭載されていたメモリモジュールは、Wooposit製の8GB PC4-2666が1枚だ。あまり聞かないメーカーだがGEEKOMではよく採用されている。


 なおM.2スロット自体はPCI Express 3.0 x4対応だが、本機にはSATA III接続のSSDが搭載されているため、CrystalDiskMarkでの実測値もシーケンシャルリードで毎秒500MB前後と、NVMe SSDの数分の1にとどまる。


●ベンチマークでの実力をチェック


 ここからは、各種ベンチマークで性能を確認していく。比較として「GEEKOM NUC A6」(Ryzen 7 6800H/32GBメモリ)と「GEEKOM GT13 Pro 2025 エディション」(Core i9-13900HK/32GBメモリ)のスコアも併記している。


 まずCPU性能を測るCINEBENCH R23では、マルチコアで2127pts、シングルコアで1081ptsだった。2コア4スレッドのPentium Gold 7505というスペックを考えれば妥当な結果で、A6(Ryzen 7 6800H)やGT13 Pro 2025(Core i9-13900HK)と比べると文字通り桁違いに低い。


 なお、比較対象のスコアはないが、最新の「Cinebench 2026.1.0」の結果は、CPU(Multiple Threads)が510pts、CPU(Single Threads)が273ptsだった。


 総合的なPC性能を測るPCMark 10のスコアは「3473」だった。日常的なPC作業を測るEssentialsで「5571」、オフィス作業のProductivityで「6254」、写真や動画などのデジタルコンテンツ編集を測るDigital Content Creationで「3266」という結果になった。


 アプリの起動時に若干待たされる感はあるが、Webブラウジングやメール、Officeアプリでの軽い作業は快適にこなせる。アプリの同時起動もWordやExcelなどであれば、意外とスムーズに利用できた。


 また、Photoshopも簡単な編集程度であれば問題ない。ただし、CPUの性能というよりも、メモリ8GBというのがネックになってきそうだ。大きな画像を読み込んだり、動画編集をしたりする際にスムーズな動作を期待するのは難しいだろう。


 なお、明らかにゲームをプレイするのには向かない本機だが、グラフィックス性能を測る3DMarkもテストしてみた。結果は下記の通り。軽量な2DゲームやブラウザゲームならOKだが、3Dゲームを快適にプレイするのは厳しいだろう。


 試しに、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONのベンチマークを実施したところ、軽量品質/1280×720ピクセル/フルスクリーン設定で「1407(動作困難)」となった。


●用途を選べばコスパは高いエントリーミニPC


 Pentium Gold 7505/メモリ8GB/SATA SSDという構成のAIR12は、率直に言って、メインPCとして使うには少々物足りないスペックだ。Officeアプリの同時起動程度であれば意外と問題なく動くものの、大きな画像を扱う写真編集や動画編集といった重めの作業は厳しく、3Dゲームもほぼ守備範囲外と考えていい。


 その一方で、Webブラウジングやメール、Office文書の編集、動画視聴といったライトな用途であれば、十分に実用になる。ボトルネックになりがちなメモリ容量についても、SO-DIMMスロットを2基備えており、後から増設/交換できる余地があるのは大きい。


 Windows 11 Proがプリインストールされ、3年保証も標準で付帯することから、実売5万円弱で「すぐ使える静かな小型PC」が手に入ると考えれば、用途を選べばコストパフォーマンスは高いと言えるだろう。


 リビングでのサブPC、子どもの学習用、サーバの簡易管理端末など、「常時稼働させても消費電力を抑えたい、設置スペースを取りたくない」シーンにはマッチする1台だ。デスクの上にメインPCがあり、もう1台ちょっとした作業用のマシンが欲しい。そんな人にも、選択肢として検討する価値はあるだろう。



このニュースに関するつぶやき

  • メモリー8Gはやめておけ、Windowsだと処理待ちが起きて詰む。最低16ないと、ネット回りも快適じゃなくなるからね。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(3件)

ランキングIT・インターネット

前日のランキングへ

ニュース設定