米記者が佐々木麟太郎のMLBドラフト指名順位を予想「彼はかなりいい一塁手になれる可能性がある」

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2026年07月09日 10:01  webスポルティーバ

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スタンフォード大・佐々木麟太郎の行方 後編

(前編:佐々木麟太郎はMLBドラフトで指名されるのか パワーは元メジャーリーガーたちが絶賛する一方で、懸念される点も>>)

 米メディアは佐々木麟太郎の実力をどう評価し、MLBドラフトではどういった形で指名を受けると予想しているのか。その答えを得るべく、「Yahoo! Sports」のジョーダン・シュスターマン記者に話を聞いた。

 2017年からMLBを取材するオハイオ在住のシュスターマン記者は、過去に「MLB.com」や「FOXスポーツ」でも取材や執筆を行ない、カレッジベースボールにも詳しい。6月下旬のMLBドラフト・コンバインも取材し、7月11、12日のドラフトはフィラデルフィアの会場に足を運ぶ予定だという。

 これまで多くのドラフト候補生を見てきたベテラン記者の目にも、佐々木のケースは極めてユニークに映っているようだ。果たして、MLBドラフトをどのように予想しているのか。

(※)本文はシュスターマン記者のひとり語り。

【「最高の一塁手になることに集中すべき」】

 私はこれまで麟太郎のプレーを折に触れて見てきた。スタンフォード大での1年目には、ボストンで開催されたボストン・カレッジとのゲームにも足を運んだし、今春、アリゾナでのMLBキャンプの取材ではスタンフォード大の遠征試合を観戦できた。そこで麟太郎のホームランも目の前で見たよ。

 本当にたくましく、力強い選手だし、とても遠くまで打球を飛ばせる。アメリカで新しいことに挑戦している姿勢にも感心させられるよ。彼が次のレベル(=メジャーリーグ)でも通用するかどうかについて、まだ疑問を持つ人がいるのは確かだけど、こうして彼の挑戦をアメリカで見られるのはうれしいし、与えられた機会をしっかり生かしているのは素晴らしいことだと思う。

 麟太郎の最も目立つ長所は、やはりパワー。ただ、この2年でパワー以外の面でも成長が感じられた。

 スタンフォード大1年の頃は、ハイレベルな米大学野球のアトランティック・コースト・カンファレンスで対戦した投手に苦しめられ、空振りしたり、苦しまぎれにボール球に手を出したりする場面があった。それが今季は、四球も増えたし、打つべき球をしっかり選んでいた。打撃の技術が上がった印象だ。それに加えて、この1年で英語力が大きく向上したことも本当に見事だった。

 守備に関していろいろ言われているのは知っているけど、彼はかなりいい一塁手になれる可能性があると見ている。ドラフト・コンバインでは三塁も守っていたけど、そのポジションでプロとして通用するには基準はかなり高くなる。麟太郎は大学でも三塁では出場していなかったし、プロレベルでそのポジションを守るのは難しいと思う。だから彼は、最高の一塁手になることに集中すべきだろうね。

【指名があるとしたら何位?】

 MLBドラフトでの指名順位を予想すると、最も早くて4巡目、現実的には5〜7巡目あたりじゃないかな。繰り返しになるけど、彼はドラフト・コンバインに参加した選手たちと同じくらいか、それ以上に強く遠くへ打球を飛ばしていた。それは本当に大きな価値があることだし、印象的だった。

 パワーを高く評価して、「将来、メジャーリーグでも打てる打者になる」と考える球団もあるだろう。ただ、守備面では一塁限定の選手で、これから証明すべきことも多い。スタンフォード大での2年目の打撃成績も「驚異的」というほどではなく、「かなりよかった」というレベルだった。そうした要素もふまえて、5〜7巡目あたりでの指名に落ち着くと見ている。

 麟太郎は昨年のNPBドラフトでソフトバンクから1位指名を受けており、日本でプレーする選択肢もあることは理解している。ドラフト・コンバインに参加したのだから、彼はアメリカでプロになり、マイナーリーグからキャリアをスタートさせることを検討しているようにも思える。ただ、私が知る限りでは、ソフトバンクが提示するだろう条件や待遇は非常に魅力的だ。ソフトバンクは最高の評価をしたわけだから、入団となれば相応の条件になるに違いない。

 一方、MLBドラフトで指名されたとしても、5〜7巡目での指名だと契約金は20万〜40万ドル程度(約3200万円〜6500万円)になるだろう。もちろん金額は多少上下するし、どうしても契約したいチームならもっと積むかもしれない。それでも、ソフトバンクで得られるチャンスはあまりにも大きいと思うし、最終的には日本に戻ってプロキャリアをスタートさせる可能性も十分にある。

 私の考えでは、MLBのチームは「ほぼ確実に入団する」という確証がなければドラフト指名はしないだろうから、事前にしっかりと面談を行なっていると思う。それは、プロ入りか大学進学かを迷っているアメリカの多くの高校生たちと同じ。球団は麟太郎と話しながら、「本当にアメリカで挑戦したいと思っているのか」「2Aなどマイナーリーグでプレーしながら我慢強くやっていく覚悟があるのか」を見極めようとしているはずだ。

 さっきも話したように、麟太郎の話を聞いているとアメリカで挑戦することに真剣な印象を受けるが、難しい決断になると思う。本人が本気だったとしても、最終的にはビジネスの問題にもなるしね。

 現時点ではっきりしているのは、多くの人が彼に大きな期待を寄せているということだ。アメリカには、こっちでプレーを続けてほしいと思っている人がたくさんいるけど、日本にもNPBでプレーしてほしいと願っている人が大勢いる。本当にユニークな状況で、その選択も興味深いから、MLBドラフトでは注目を集めるはずだよ。

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