
サムスン電子は、7月22日に新製品紹介イベントの「Galaxy Unpacked」を開催。フォルダブルスマホのGalaxy Zシリーズを3機種発表した。これまでのGalaxy Z Foldシリーズは「Galaxy Z Fold8 Ultra」に“格上げ”され、新たな標準モデルには開くと3:4の横長ディスプレイが現れる「Galaxy Z Fold8」が据えられた。ここでは、写真ともに、新モデルとなるGalaxy Z Fold8を見ていく。
●閉じるとパスポート型、開くと3:4の横長ディスプレイに
Galaxy Z Fold8は、従来よりも横長になっており、閉じたときの縦横比率は16:10、開くと3:4の横長になる。閉じたときに一般的なスマホと同じような比率を実現していたこれまでのGalaxy Z Foldがバーのように見えるのに対し、Galaxy Z Fold8はパスポートのように小さな冊子をほうふつとさせる。
重量は201gと、これまでのフォールド型端末のどれよりも軽い。厚みも開いた時が4.5mm、閉じたときが9.7mmに抑えられており、閉じてポケットに入れてもかさばらないサイズ感だ。一方で、開いたときの薄さを0.1mm更新し、4.1mmまで薄型化したGalaxy Z Fold8 Ultraと比べると、やや厚さがある。Galaxy Z Fold8 Ultraより縦の長さがないためか、ポケットに入れた際には“かたまり”のような重量感を感じた。
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開いたときの3:4という比率は、一般的なカメラのセンサーと比率が同じだ。Galaxy Z Fold8が搭載するカメラも、標準は4:3に設定されている。閉じたときに横位置で撮った写真をメインディスプレイで開くと、画面ピッタリに写真が広がり、没入感が高まる。電子書籍の見開き表示にも、横長が向いている。
ただし、雑誌のようにキャプションの文字が小さいと、見開きでは読みづらいこともある。このようなときには、本体を回転させると3:4が4:3になり、1ページを7.6型の大画面に広げることが可能だ。縦横比率がこれまでのGalaxy Z Foldと逆転したことで、コンテンツ視聴時の“作法”も変わったといえそうだ。
YouTubeやNetflixなどの動画は、再生するコンテンツにもよるが、3:4のディスプレイでも上下に映像が表示されない“黒帯”のスペースができてしまう。一方で、これまでのGalaxy Z Foldシリーズより、その面積は狭い。また、16:9の映像については、外側ディスプレイの16:10に近い。半折りにした状態でテントのように立てたり、カメラ側を下にして半折りにすると、画面サイズと合った表示になって没入感が高かった。
●アプリを3つ並べたマルチタスクが可能に 半開きで固定はできず
開いたときのメインディスプレイに、アプリを横に3つ並べて表示できるのも、Galaxy Z Fold8の特徴だ。これまでのGalaxy Z Foldだと、画面を2分割した上で、左右のどちらかをさらに2分の1にしなければならなかったが、Galaxy Z Fold8では均等に3分割できる。ブラウジングしながらXでポストし、もう1つのウィンドウでメールをチェックするといった使い方がしやすい。3つのアプリとは別に、ウィンドウで4つ目のアプリを開くことも可能だ。
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一方で、これまでのGalaxy Zにあった、フレックスモードがなくなっている。フレックスモードとは、開閉の途中で止めた状態で本体を机やテーブルの上に置いて使う形態のことを指す。Galaxy Z Fold8以外の機種では、この状態にすると一部のアプリが中央の折り目で分割され、置いたまま使いやすくなっている。
これに対し、Galaxy Z Fold8は設定メニューからフレックスモード自体がなくなっており、カメラやYouTubeなどのアプリを開いても画面が分割されなかった。むしろ、カメラのファインダーやYouTubeなどの映像が画面の中央に配置されてしまい、見づらくなってしまうほどだ。
また、ヒンジ自体、これまでのGalaxy Z Foldシリーズとはやや構造が異なるようで、固定できる範囲が狭くなっている。90度を超えると、自重でパタンと倒れてしまうため注意が必要だ。
こうした仕様から、フレックスモードで置いたまま使うというより、3:4のディスプレイでコンテンツ視聴の体験を高めることに特化した端末といえる。従来のGalaxy Z Foldシリーズとは、コンセプトが大きく異なっている。
●アウトカメラは広角と超広角の2眼 AIはGeminiの自動化にも対応
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トリプルカメラを搭載してきたこれまでのGalaxy Z Foldとは違い、カメラも超広角と広角のデュアルカメラ。画素数はどちらも5000万画素。仕様としては、超広角が1200万画素の「Galaxy Z Flip8」よりは上で、メインの広角カメラが2億画素で望遠カメラも搭載したGalaxy Z Fold8 Ultraよりは下に位置付けられる。
プロセッサには、サムスン電子向けにカスタマイズされたQualcommの「Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy」を採用しており、AI関連の機能も最新のものが使える。その1つが、先読みするAIとして「Galaxy S26」シリーズに搭載された「Now Nudge」。Galaxy Z Fold8に合わせてこの機能も進化しており、標準キーボード以外でも利用できるようになった。
また、フォルダブルの形状を生かし、Now Nudgeからカレンダーやギャラリーを表示する際に、もともと表示していたメッセンジャーをバックグラウンドに回さず、そのまま画面分割するボタンが表示されるようになった。AIも、フォルダブルという形状に合わせて最適化していると言えそうだ。
AIは、Googleと共同で開発しているGeminiの自動化にも対応している。この機能はGeminiが複数のアプリをまたがった操作を代行してくれるというもの。現在、英語と韓国語のみをサポートしている状態だが、9月ごろには日本語にも対応する予定だという。展示されていた端末では、画面に表示されたパリの風景を元に、旅行予約アプリのExpediaを使って2人4泊の予約をするといった操作を実際に試すことができた。
実際の操作はユーザー自身がタップしていくよりも時間がかかるが、Geminiに命令を出したあと、バックグラウンドで操作をさせておくことが可能になる。決済などが必要になる箇所では、ユーザーの許可が求められるようだ。これらの機能がGalaxy Z Foldシリーズに搭載されるのは初めてになる。
(取材協力:サムスン電子ジャパン)
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