約8割が「夫婦別空間」を支持 共働き時代に変わる住まいの常識

16

2026年07月27日 08:20  ITmedia ビジネスオンライン

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia ビジネスオンライン

家の中に「一人の場所」 注目される間取り

 「夫婦なら、できるだけ一緒に過ごすほうがいい」――。そんな住まいの常識が、少しずつ変わり始めているのかもしれない。


【その他の画像】


 オープンハウスグループ(東京都千代田区)と女性向けキャリアスクール「SHElikes」を運営するSHE(東京都港区)が、関東1都3県に住む働く男女206人を対象に実施した調査では、約8割(78.6%)が、夫婦関係を良好に保つには「あえて別空間を持つこと」が有効だと回答した。


 両社は、この考え方を「戦略的夫婦別空間」と呼んでいる。不仲だから距離を置くのではない。仕事や勉強、一人で考える時間を確保するために、それぞれが自分だけの空間を持つという発想だ。


 こうした考え方の背景には、共働き世帯の増加や働き方の変化があるようだ。調査では、現在の住環境で「仕事やリスキリングのパフォーマンスが下がることがある」と答えた人は全体の51.0%。特に女性は63.2%と、男性(38.0%)を大きく上回った。


 その理由として多かったのは、「通勤時間が長い」「オンライン会議や学習に集中できる個室がない」といった回答だった。オープンハウスグループは「従来のようにLDKの一角にワークスペースを設けても、家事や生活の様子が常に視界に入り、視覚的なノイズとなって集中力を削いでしまう」と分析する。


 仕事中でも、洗濯物やキッチン、片付けていない物が視界に入る。家族の生活音が気になることもある。こうした小さなストレスが積み重なり、仕事や学習の効率だけでなく、心身のコンディションにも影響を与えているという。


●一人で集中できる空間を重視


 この傾向は、女性だけに見られたわけではない。


 「自由設計で家を建てるとしたら何を取り入れたいか」を男性に聞くと、最も多かったのは「生活動線から完全に切り離された集中フロア・部屋」(39.0%)だった。


 この結果について、オープンハウスグループは「性別に関係なく、仕事と生活が混在する従来のLDK中心の住まいでは、多様化するライフスタイルに対応しきれなくなっている」と話す。家族と過ごす時間を大切にしながらも、お互いが一人で過ごせる時間や空間を確保することが、良好な夫婦関係につながるという考え方だ。


 こうしたニーズは、調査結果にも表れている。全体の75.7%が、自宅に仕事や学習、気分転換などに使える専用スペースを持ちたいと回答した。住まいには「家族で過ごす場所」に加え、「一人で集中できる場所」という役割も求められるようになっていることがうかがえる。


 さらに、女性の64.2%は「通勤時間が短くなることはキャリア形成に大きなプラスになる」と回答した。広い家を求めるというより、職場に近い場所に住み、浮いた時間を仕事や学び、自分自身のために使いたいという意識が強いようだ。


 同社は、限られた敷地でも、時間帯によって用途を変えられるスペースや、多層階住宅を活用したフロア分離によって、こうしたニーズに応えられるとしている。専用の書斎を設けることだけが解決策ではなく、一つの空間を仕事や家事、学習などに応じて柔軟に使い分ける発想も重要だという。


 住宅に求められるものは、広さだけではない。家族で過ごす空間に加え、一人で集中できる空間も重視されるようになってきた。今回の調査は、そんな価値観の変化を示している。



このニュースに関するつぶやき

  • 一緒がいいというのは片方の感覚で 片一方は付き合わされてるのが本音だろうね。長年の円満の洗脳を 取り繕う人生をお互い辞めたのは健全だと思いますね。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(11件)

ランキングライフスタイル

前日のランキングへ

ニュース設定