
7月28日に熊本県で最大震度7を観測した地震のあと、SNSに地震発生と雲を関係付ける投稿が見受けられますが、気象庁では、いわゆる「地震雲」について、現時点では科学的な説明はできていないとしています。「地震雲」ではない「珍しい形や色の雲」が発生する科学的理由や、地震から命を守るための「正しい防災」について解説します。
「地震雲」に科学的根拠はない
7月28日に熊本県で最大震度7を観測した地震のあと、SNSに地震発生と雲を関係付ける投稿が見受けられます。大きな災害が起こって不安なときに、たまたま珍しい雲を見つけてしまったら、驚いてしまうこともあるかも知れません。しかし、気象庁では、「雲は大気の現象であり、地震は大地の現象で、両者は全く別の現象です。」との見解を以前から示しており、いわゆる「地震雲」について、現時点では科学的な説明はできていないとしています。
参考:気象庁HP「地震予知について」
「地震雲」と誤解されやすい珍しい形や色の雲

珍しい形や変わった色の雲が発生すると「地震雲では?」と騒がれることがあります。しかし、どんなに珍しいと感じても、雲がその形、その色になるには、科学的な理由があります。
例えば、「吊るし雲(レンズ雲ともいう)」は、UFOみたいな形で不思議に思われることが多いですが、上空の強い風が山を越えるときの風の波によってできる雲の一種で、富士山周辺などでときどき見られます。地震の予知にはなりませんが、天気が下り坂に向かうサインとして知られています。
もくもくと上にのびて上の方がキノコみたいに広がっている雲は「かなとこ雲」と呼ばれます。発達した積乱雲が、空の天井(対流圏界面)にぶつかって上に成長できず、横に広がることでそのような形になります。非常に発達した積乱雲であるため、この雲の下は、大抵、激しい雨や雷雨となっています。
雲の一部が緑やピンク、黄色など色がついて見えるものを「彩雲(さいうん)」といいます。太陽の近くに巻積雲や高積雲がかかっているときに見られることが多く、光が雲粒を回り込んで進む「回折(かいせつ)」によってこのような色になります。
そのほか、波状の雲や、なかなか消えずに残っている飛行機雲が「地震雲」と誤解されることがあるようですが、それぞれ上空の風の波や大気の湿り具合が影響しています。
地震から命を守るための「正しい防災」 日頃からの備えを

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災害時には、偽情報や不安をあおる情報がSNSで広がりやすくなります。どんな情報も発信元が信頼できるかよく確認し、安易に拡散しないよう気を付けましょう。特に被災地では、公的機関が発信する正しい情報をこまめに入手するようにしてください。
今、被害にあっていない方でも、今後、起こるかもしれない地震から命を守るには 「正しい防災知識」で、日頃から備えることが大切です。家具が転倒しないように固定し、特に寝室はしっかり確認して安全を確保してください。ハザードマップは各自治体のホームページなどから入手することができます。日頃からハザードマップを確認し、土砂災害や液状化現象の危険性の高い場所を把握しておきましょう。また、非常持ち出しグッズはリュックにまとめておいてください。その際は、使用期限や消費期限についても、切れていないかチェックしておきましょう。

