スクバル加入で佐々木朗希の“価値”が急上昇? ドジャースに浮上する「最強ブルペン構想」

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2026年08月04日 16:11  日刊SPA!

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「Los Angeles Dodgers」公式Xポストより引用
 ドジャースは、タリク・スクバル獲得の効果をいきなり問われる局面に立たされた。
 日本時間8月4日のカブス戦に5-10で敗れ、レッドソックス戦から4連敗。翌5日には、タイガースから獲得した2年連続ア・リーグのサイ・ヤング賞左腕、スクバルが移籍後初先発に臨む。

 新天地で最初に託される役割は、いきなりの“連敗ストッパー”だ。

◆ドジャース投手陣の役割はどう変わるのか

 スクバルは今季ここまで7勝5敗、防御率2.79。ドジャースがまず求めるのは、停滞するチームの空気を一変させる投球である。

 もっとも、この補強の意味は目先の1勝だけではない。スクバルの加入で先発陣の序列と役割分担も変わる。山本由伸と大谷翔平の立場が比較的動きにくい一方、最も大きな影響を受けそうなのが佐々木朗希だ。

 スクバルが加わっても、山本が短期決戦の先発陣を支える中核であることは変わらない。第1戦を誰に託すかは相手や日程次第だが、少なくとも「先発枠に入れるか」を論じる投手ではない。

 一方、大谷には投手復帰を急がなくていい余裕が生まれる。左膝の炎症と右上腕二頭筋の違和感で、7月3日を最後に登板から遠ざかっている。スクバルと山本を軸にできるなら、投手・大谷の復帰をチーム事情だけで前倒しする必要性は薄れた。

◆スクバル加入で最も立場が変わるのは佐々木朗希か

 その2人とは対照的に、最も割を食いそうなのが佐々木朗希だ。

 スクバル、山本、ブレイク・スネルに、タイラー・グラスノーや大谷まで先発候補に入れば、ポストシーズンの枠はどうしても狭くなる。全員が健康なら、佐々木が先発4番手以内に入るハードルはかなり高い。

 ただ、そこで「佐々木は押し出される側だ」と結論づけるのは早い。むしろスクバル加入によって、佐々木こそが最も価値を高めるかもしれない。

 カギを握るのは、直近2試合の投球内容だ。7月24日のメッツ戦では7回3安打1失点、9奪三振。31日のマリナーズ戦でも5回1/3を2失点、7奪三振にまとめた。春先に目立った制球の乱れは影を潜め、空振りを奪える投球が戻りつつある。

◆先発より怖い?佐々木を“最強ブルペン”で生かす選択肢

 先発として状態を上げているのに、ブルペンへ回す。一見すると矛盾している。

 だが、好調だからこそ後ろに置く価値がある。100マイル前後の直球と鋭く落ちるスプリットを1〜2イニングに凝縮し、相手打線の中軸が並ぶ7回や8回へぶつける。先発5、6番手として登板機会を待たせるより、勝敗を左右する場面で使った方が、その破壊力を生かしやすい。

 ここでいう“最強ブルペン”は、球団が公表した正式構想ではない。豪華な先発陣から佐々木を短いイニングへ回せるなら、結果として終盤の戦力まで底上げできるという話である。先発を補強したはずが、最大の恩恵はブルペンに現れるかもしれない。少しねじれた補強効果だ。

◆昨季ポストシーズンで証明した救援起用の適性

 しかも、これは机上の空論でもない。佐々木は昨季、右肩の故障から復帰すると救援へ回り、ポストシーズンでは重要な終盤を任された。地区シリーズでは第1、2戦でセーブを挙げ、第4戦では3イニングを完全投球。短いイニングで速球とスプリットの威力を見せつけた。

 昨季は、先発復帰の道を探る過程で生まれた配置転換だった。それでも佐々木は慣れない役割を受け入れ、疑問符がついていたブルペンで居場所をつかんだ。

 今季は事情が違う。先発として状態を上げている佐々木を、あえて10月だけ後ろへ回す。昨季が“状態を取り戻すための配置転換”だったなら、今回は“持っている力を余らせない配置転換”になる。

 抑え候補は他にもいるため、佐々木には必ずしも9回を任せる必要はない。先発が早い回に崩れた直後でも、相手の中軸を迎える7回でもいい。短期決戦では「何回を投げるか」より、「どこで最も怖い投手を出すか」の方が重要になる。

◆「10月限定の配置転換」こそドジャースの最適解になる可能性も

 もちろん、レギュラーシーズンからブルペンに固定する必要もない。佐々木はまだ24歳で、先発として磨くべき耐久性も、球種の幅も残されている。長期的に先発として育てる基本線まで、スクバル1人の加入で変えるべきではないだろう。

 当面は先発として改善を続け、10月だけ役割を変える。これが現時点で最も現実的だろう。ポストシーズンは将来の完成形を披露する場所ではない。その時点で持っている武器を、最も勝利に近い形で使う場所だ。

 スクバル加入後も山本は動かない。大谷には「投げない余裕」が生まれた。そして佐々木には、先発にこだわらないことで破壊力を最大化する道が開ける。

 最も割を食うように見えた佐々木が、役割変更によって最も価値を高める——。スクバル獲得で完成に近づくのは、豪華な先発陣だけではない。好調な佐々木を短いイニングへ回せるなら、ドジャースは昨季以上に強力なブルペンまで手に入れることになる。

文/八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

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  • シーハンとロブレスキーと中継ぎ陣がここに来て不安定。スネルとグラスノーとスクーバルに山本に佐々木。ロブレスキーを中継ぎにし大谷に投げさせないなら1枚足りない。
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