年収1048万円の「フリーランスAIエンジニア」に仕事は来るか? 一部出社を求める案件が増加

2

2026年08月15日 07:10  @IT

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

@IT

職種別平均年収ランキング。AIエンジニアは8位にランクイン

 INSTANTROOMは2026年7月30日、同社が運営するITフリーランス向け案件プラットフォーム「FreelanceBoard」(フリーランスボード)に掲載された案件を分析した「AIエンジニア案件の調査レポート」を公開した。本調査は、2024年2月1日〜2026年7月30日までに掲載された1万7851件のフリーランス案件を対象に、AIエンジニアの平均年収やテレワークの比率、需要が大きい業界などをまとめたものだ。


【その他の画像】


 調査の結果、AIエンジニア案件の平均年収は1048万円に達し、職種別ランキングで8位となった。テレワークが可能な案件の比率は84.9%と高水準を維持しているものの、フルリモート案件が減少傾向にある一方で一部出社を求める案件が増加しており、働き方に変化の兆しが見えるとしている。


●1048万円でも職種別平均年収ランキングは8位


 「FreelanceBoard」に掲載されたAIエンジニア案件の平均月額単価は87.3万円で、これを年収に試算すると1048万円となった。IT職種別の年収ランキングでは8位に位置しており、フリーランス市場において高い報酬水準にあることが示された。


 INSTANTROOMはAIエンジニアを「機械学習や生成AIを活用し、予測モデルの構築、画像・音声認識、業務自動化などの仕組みを開発する職種」としている。その業務範囲は多岐にわたり、データの加工からモデルの設計、検証、さらには既存システムへの組み込みまで専門的な能力が要求される。こうした高度な専門性が、平均年収1000万円を超える高い市場価値につながっていると分析している。


 現在、多くの企業が業務効率化やサービスの高度化を目的として、AI活用の検討を加速させている。実用的なAIシステムを設計・開発・運用できる人材は限定的であり、希少性が高まっている。同社は、実務レベルでAIを扱えるエンジニアは今後も高い市場価値を維持し続けると予測している。


●AIエンジニア案件のテレワーク比率、一部出社への移行が進む


 AIエンジニア案件における働き方の調査では、テレワークを取り入れた案件が圧倒的な割合を占めることが分かった。2026年7月時点のリモート比率は、フルリモートが33.7%、一部リモートが51.2%で、これらを合わせたリモート可能案件は84.9%に達している。一方で、オフィス出社を求める常駐案件は15.0%にとどまった。


 特筆すべきは、テレワークの内訳に変化が生じている点だ。前月比で見ると、フルリモート案件が4.4%減少したのに、一部リモート案件は2.4%増加、常駐案件は2.1%増加した。前年同月比でも、フルリモートが4.3%減少する一方で、一部リモートは4.7%増加している。


 この傾向から、AIエンジニアの働き方が「完全在宅」から「一部出社を組み合わせた働き方」に移行しつつあることがうかがえる。AIエンジニアはオンライン環境での開発や分析作業に適している職種ではあるが、機密性の高いデータの管理、基幹システムとの密接な連携といったニーズから、一定の出社が求められるケースが増えているとしている。


●案件数ランキングは何位?


 2026年7月時点におけるAIエンジニア案件の占有率は、市場全体の3.02%となった。これは職種別案件数ランキングで12位に相当する。


 AI活用への社会的な関心は極めて高いものの、導入には膨大なデータの整備や、専門知識を持つ人材の確保といった高い壁がある。そのため、Webアプリ開発などの一般的な開発職種と比較すると、現時点での募集件数はまだ限定的であるという。


 INSTANTROOMは、今後は企業による生成AIの本格導入や、データ利活用による業務効率化が一段と進むことで、AIエンジニアの需要は拡大するとみている。特に、AIを活用したサービス開発や社内業務の自動化、高度なデータ分析を推進する企業で需要が見込まれるという。


●案件の多い業界は?


 業界別の案件比率を見ると、サービス業界が8.60%(1535件)で最も多く、次いでWebサービス業界が7.52%(1342件)、BtoB(Business-to-Business)業界が6.30%(1125件)、SaaS(Software as a Service)業界が4.48%(800件)、SIer(システムインテグレーター)・業務系が3.25%(581件)となった。


 各業界でAIエンジニアに求められる役割には特徴がある。サービスやWebサービス業界では、レコメンデーション(推薦)機能の構築や需要予測などが中心となる。BtoBやSaaS業界では、業務プロセスの自動化や顧客データの多角的な分析が主な領域だ。SIer・業務系では、既存のレガシーシステムにAIを統合し、機能拡張を図るニーズが強い。


 共通しているのは、大量のデータを保有しており、データを活用することで直接的なサービス改善や業務効率化につなげやすい点だ。このため、AI技術を実装できるエンジニアの需要がこうした業界に集中しやすいと分析している。


●求められるスキルと担当領域


 AIエンジニアが担当する領域は、AIを活用したサービスや業務システムの企画から開発、運用まで一貫している。具体的には、データの収集および加工、機械学習モデルの設計・学習・評価、生成AIの導入、画像/音声認識の実装、需要予測、推薦機能の開発などが挙げられる。


 課題の整理からデータの準備、モデル開発、システムへの組み込み運用後の精度改善までを担うので、プログラミングスキルや統計学、データ分析の知識が不可欠だ。案件によっては最新の技術調査、開発環境の構築、処理速度や安全性の確保、利用状況の分析なども担当する。


 INSTANTROOMは、AIエンジニアが高い市場価値を得るための条件として、単なる技術力だけでなく「業務課題を整理する力」や「AIの出力を正しく検証する力」を挙げている。特に、サービスや業務にAIを組み込んで継続的に精度を改善できる人材は、幅広い業界から重視される傾向にあるという。



このニュースに関するつぶやき

  • 営業も自分でかける、対人関係にソツなくある意味人たらしな才能、税務&財務に長けて技術的に顧客を納得させるものを作るなら、年収5000万以上、パートタイム(最低ライン)でOK
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(2件)

ランキングIT・インターネット

前日のランキングへ

ニュース設定