竹中工務店大阪本店が入るビルに家宅捜索に向かう大阪府警の捜査員ら=19日午前、大阪市中央区 2025年大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」関連工事を巡り、下請け業者に水増し請求させ、大手ゼネコン「竹中工務店」(大阪)に計約1300万円の損害を与えたとして、大阪府警捜査2課は19日、背任容疑で、同社大阪本店総括作業所長だった河井辰巳容疑者(61)=奈良市北市町=を逮捕した。認否は明らかにしていない。
河井容疑者は当時、万博工事の現場責任者で、大屋根リングの工事などを担当。不正支出した資金は自宅のリフォーム代などに充てたとみられる。府警は19日、竹中工務店大阪本店を家宅捜索。不透明な資金の流れを調べ、巨大イベントを舞台とした事件の全容解明を進める。
逮捕容疑は25年2〜6月、奈良県内の下請け業者と共謀し、仮設事務所の内装工事費を複数回、水増し請求させ、竹中工務店に計約1369万円の損害を与えた疑い。
捜査2課などによると、河井容疑者は事実上、下請け業者を選定できる立場にあった。仮設事務所は大屋根リング工事の作業員らが使用するもので、部材や工賃の単価を水増しし、架空作業費も計上していたという。同課は下請け業者についても任意で調べる。
竹中工務店は逮捕を受け、「捜査に全面的に協力し、事実関係を確認した上で厳正に対処する」とのコメントを出した。

大阪・関西万博の「大屋根リング」=2025年10月、大阪市此花区