
令和8年熊本地震で大きな被害を受け、現在も多くの住民が避難所生活を続ける熊本県宇城市に向け、福岡県宇美町が所有する「災害用トイレトラック」が8月20日に派遣された。一般社団法人助けあいジャパンが運営する災害派遣トイレネットワーク「みんな元気になるトイレ」の協定に基づくもので、宇美町のトイレトラックとしては今回が初めての出動となる。
このネットワークでは、災害時にトイレ環境が悪化しやすい避難所へ、全国の自治体が保有するトイレトラックや仮設トイレを相互に派遣し合う。被災地の衛生環境を早期に整え、感染症の予防や心身の負担軽減につなげることを目的としている。宇美町も「自分たちが被災した際には全国から支援を受け、他自治体が被災した際には支援に駆けつける」という理念に賛同し、協定に参加している。
宇美町のトイレトラックは、避難生活でも尊厳を保ち安心して過ごせる環境を確保するために導入された車両で、今年6月30日に納車されたばかり。内部には洋式トイレや手洗い設備が備えられ、清潔な空間を保てるよう工夫されている。
出動当日の午前9時、宇美町役場玄関前で出発式が行われた。安川町長は「トイレトラックは単なる車両ではなく、被災された方々が安心して生活できるための大切な支援。『困ったときはお互いさま』という町民の思いを乗せて届けてほしい」と職員を激励。派遣職員3人と黒川議長が見守る中、車両は宇城市へ向けて出発した。
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宇美町はこれまでも、八代市へ備蓄水1000本や簡易トイレなどの救援物資を搬送したほか、独居高齢者の健康管理を支えるため保健師ら9人を11日間派遣するなど、継続的な支援を行ってきた。今後も住宅被害認定調査の後方支援などで職員派遣を予定しており、「被災地の一日も早い復旧を願い、引き続き支援を続ける」としている。

