中国、人型ロボ実用化へ号砲=対米競争にらみ官民総動員

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2026年08月23日 20:01  時事通信社

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「世界人型ロボット運動会」の開幕式で入場するロボット=22日、北京市
 【北京時事】最先端技術で先行する米国を、量産力で追い上げる―。中国の習近平政権が人型ロボットの実用化を本格化させた。北京では先週から「ロボット週間」と銘打ち、開発力を売り込む世界大会と性能を試す運動会を相次ぎ開催。国有企業を先頭に官民総動員の量産体制も整え、米中ハイテク覇権争いの戦線を広げた。

 中国政府は2026年から5年間の「第15次5カ年計画」で、人工知能(AI)搭載の人型ロボを重点分野に定めた。早期量産へ企業や大学など100超の組織でつくる連合体を19日に設立。中国最大の国有陸上兵器メーカーが陣頭指揮を執る。AIやロボットに約1兆元(約24兆円)を拠出する官民ファンドも始動した。

 「実用化元年」の熱狂を象徴するのが、米国も警戒する宇樹科技(ユニツリー)だ。19日、上海の新興市場「科創板」に上場。初日終値は公開価格の5.6倍、時価総額は約7兆円に達した。

 米調査会社によると、今年上半期の世界の人型ロボ出荷は約1万9100台で、中国勢が97%超に上った。ただ、実用化は道半ば。ユニツリーの産業向けは売上高の1割未満にとどまる。

 人型ロボの「頭脳」は米国、「身体」は中国。中国勢はAI半導体で対米依存が残り、ユニツリーも米半導体大手エヌビディアと研究用ロボを共同開発中だ。米市場席巻を警戒するトランプ米政権は先回りして規制を強化。国防総省は6月にユニツリーを「中国軍事企業」に指定し、連邦通信委員会(FCC)も7月に新型機の認証を制限した。

 人型ロボは半導体やドローンに続く経済安全保障の主戦場となった。だが、中国製を完全に締め出せば米国の研究が遅れ、使えば中国の量産力がさらに高まる。ベセント米財務長官は「デカップリング(分断)は望まない」と明言。対中規制は戦略分野に絞らざるを得ないと唱える。

 ユニツリーの王興興最高経営責任者(CEO)は上場翌日、「ロボットは現状では人間より効率が低い」と認め、実用化への熱狂にくぎを刺した。人型ロボを巡る米中の攻防は、相互依存を抱えたまま長期戦に突入した。 

このニュースに関するつぶやき

  • 悪貨が良貨を駆逐するの例え通り、先に量産体制を作ってしまって流れを掴んだ方が強いからね。市場の基準を創れてしまうから。
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