
Xiaomi Japanが、8月28日にスマートフォンの新モデル「REDMI 17」と「REDMI Note 17 Pro Max 5G」を発売した。REDMI 17は7500mAh、REDMI Note 17 Pro Max 5Gは1万mAhという大容量のバッテリーを備えており、高耐久のボディーや長期のサポートを含め、長く、安心して使えることを特徴に打ち出している。
メモリ価格高騰の影響で、Xiaomiのスマートフォン価格も値上げ傾向にある。同社は9月4日から、一部スマートフォンの価格を改定し、「Xiaomi 17T Pro」と「POCO X8 Pro/X8 Pro Max」を2万円値上げする。
今回発表した新機種も同じく影響は受けている。例えばREDMI 17の場合、1世代前の「REDMI 15 5G」は4GB+128GBが3万1980円だったが、その後3万6980円に値上げされた。REDMI 17は4GB+128GBが3万4980円なのでREDMI 15 5Gよりは2000円安いが、4GB+256GBは4万4980円で、REDMI 15 5Gの8GB+256GB(4万1980円)よりもメモリが半減しながら3000円の値上げとなった。
REDMI Note 17 Pro Max 5GはREDMI Noteシリーズ初のPro Maxモデルなので比較対象がないが、先代シリーズの「REDMI Note 15 Pro 5G」は、2026年1月の発売時は8GB+256GBが5万4980円で、その後5万7980円に値上げされた。REDMI Note 17 Pro Max 5Gは8GB+256GBが7万9980円なので、バッテリー容量が増えたとはいえ、価格自体は2万円以上上昇している。
|
|
|
|
ではXiaomi Japanは、価格上昇トレンドの中、どのような戦略で今回の2機種を訴求していくのか。
●長く安心して使える耐久性や優れた体験が求められている
Xiaomi Japan プロダクトプランニング本部 本部長の安達晃彦氏は「価格が上昇することによって、お客さまの期待も変化している。高いパフォーマンスや最新のテクノロジーだけでなく、これまで以上に長く安心して使える耐久性や、日常生活への優れた体験が求められていると感じている」と話す。
そこで、Xiaomi史上最大となる、1万mAhもの大容量バッテリーを搭載したREDMI Note 17 Pro Max 5Gに白羽の矢が立った。1600回の充放電を繰り返しても80%のバッテリー容量を持続し、1.5日に1回充放電を繰り返したとしても6年間は持つ計算になる。Xiaomiの実験では、1回の充電では最大3日間持つことも確認されている。
5000mAhバッテリーを搭載した「Galaxy A57 5G」と耐久テストを同時に行ったところ、REDMI Note 17 Pro Max 5Gが59%残っている状態でGalaxy A57 5Gのバッテリーが尽き、2台目のGalaxy A57 5Gのバッテリーが残り1%のとき、REDMI Note 17 Pro Max 5Gはまだ4%残っていた。REDMI Note 17 Pro Max 5Gは1台で32時間34分持続したのに対し、Galaxy A57 5Gは2台で30時間2分という結果だった。バッテリー容量のスペック通りの結果といえる。
|
|
|
|
耐久性については、強化ガラスとしてCorning Gorilla Glass Victus 2を採用し、最大3mからの落下耐性を誇る。発表会場では、実際にディスプレイの割れにくさを示すテストを実施。専用の機材をREDMI Note 17 Pro Max 5Gのディスプレイに思い切りぶつけても、画面が割れていないことを確認できた。また、背面のガラスには高強度のグラスファイバーを用いている。
今回はアフターサービスも充実させ、万が一ディスプレイや背面が破損したとしても、24カ月以内なら1回に限り、無償で交換できる。バッテリーについても36カ月以内に容量80%を切ったら無償交換が可能だ。これは安達氏によると、品質に自信があることの表れだという。
防水についてはIPX6とIPX8に対応し、水滴が浸入しないよう、さまざまな部品に専用のカスタム構造設計を取り入れている。この他、USB Type-C端子やスピーカー、バッテリーカバーなどで10項目に及ぶ気密性試験も実施している。
こうした強固な防水性能と耐落下性能、超大容量バッテリー、長期のアフターサービスを含め、Xiaomiは「Titan Quality」と訴求する。「タイタンとは、神話の巨人のような、圧倒的な頑丈さとタフさを意味している」(安達氏)
●エントリーモデルのREDMI 17も6年間のセキュリティ更新を継続
|
|
|
|
もう1機種のREDMI 17は、バッテリー容量こそREDMI 15 5Gの7000mAhから7500mAhにアップしているが、5Gやおサイフケータイが非対応になり、256GBモデルのメモリが15 5Gの8GBから4GBになるなど、スペックダウンした部分も多い。
5G非対応について安達氏は「海外では4Gとしてお買い求めいただける数が相当数ある」と話す。2024年に、同じく5G非対応の「Redmi 14C」を発売したところ、意外と売れ、4G対応の廉価モデルは依然としてニーズがあるとみる。「4Gだからというよりは、安いスマートフォンはないのか、という要望がある。大容量のバッテリーや最低限のパフォーマンスを発揮するチップセットを搭載して投入に至った」(安達氏)
それでも、REDMI 17の256GBモデルは、REDMI 15 5Gからメモリを8GB→4GBに落としながら値上げされているのも事実だ。そこでXiaomi Japanは、REDMI 17では最大4回のOSバージョンアップと6年間のセキュリティアップデートを保証する。これはREDMI Note 17 Pro Max 5Gも同様だが、REDMI 17のようなエントリーモデルでここまで長期にわたってサポートするのは異例のこと。
これは、スマホ価格高騰の中で、Xiaomi Japanが見いだした答えの1つだ。
「現在、スマートフォンの平均買い替えサイクルは4.5年程度まで伸びており、6年間使うようなお客さまもいらっしゃる。家計への配慮からも、『長期間・安心して使えること』への価値が高まっている」(安達氏)
これまで、エントリーモデルはOSバージョンアップ2回、セキュリティ更新3回などが通例だったが、REDMI 17はそこから大幅に回数と期間を増やしている。
「エントリーモデルであっても、OS更新やセキュリティサポートを求める声はグローバルで共通している。安さだけで購入したとしても、購入後の満足度を高め、安心して長く使ってもらいたいという思いからサポート期間を大幅に延長した」(安達氏)
部材コストが上昇する中でも、「Xiaomiの利益率を5%に抑えてイノベーションを届けるという思想は1mmも変わっておらず、早割も含めて切り詰めている部分もある。最近発表された他社の商品と比較しても、納得感のある価格だと感じていただけるはず」と安達氏は自信を見せる。
●1万mAhバッテリーの搭載はインパクトを狙った側面も
セキュリティアップデート期間の「6年」は、1.5日の充電サイクルでREDMI Note 17 Pro Max 5Gのバッテリー容量が80%を維持する期間でもある。
1万mAh大容量バッテリーを搭載したREDMI Note 17 Pro Max 5Gを新ラインアップに加えたのは、長期利用や安心感を求めるユーザーのニーズに応えるとともに、インパクトを狙った部分もあるという。
「特定の用途というよりは、技術的なマイルストーンを商品に落とし込めたのがこのタイミングだった。実は同じREDMI Note 15 Pro 5Gという商品名で9200mAhのバッテリーを搭載しているものがあるが、こちらはデュアルセル(バッテリーを2分割で搭載したもの)となっている。日本向け(他国も含む)はシングルセルで1万mAhなので、やはりインパクトがある」(安達氏)
なお、Xiaomiは、ミッドレンジのREDMI Noteシリーズで1機種はFeliCaを搭載する方針だが、今回の新機種にはFeliCaは載せていない。ただし、2026年1月に発売した「REDMI Note 15 Pro 5G」はFeliCa対応なので、2026年モデルという範囲で見ると、その方針は破綻していない。
長期のサポートや大容量バッテリーを上手に活用して、6年程度使うユーザーが増えると、Xiaomi端末の買い替えサイクルも伸びてしまい、同社の売り上げが落ちることも懸念されるが、「長く使ってほしいというのは本当。実際、(2021年発売の)『Mi 11 Lite 5G』や『Xiaomi 11T』をまだ使っています、という声を聞くと、素直にうれしい」と安達氏。
「長年使っていただくことでXiaomiコミュニティーとのつながりが深まり、結果としてタブレットやウェアラブルなど、他のXiaomiエコシステム製品の購入にもつながると考えている。お客さまに誠実に向き合うことが最良の選択だと考えている」
スマートフォンの長期利用は、ファン層の拡大に直結する。ガジェットから生活家電まで展開するXiaomiのエコシステムを、より強力に推進する原動力となりそうだ。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。

DMM TV、月額550円で採算取れる?(写真:ITmedia ビジネスオンライン)16

DMM TV、月額550円で採算取れる?(写真:ITmedia ビジネスオンライン)16