ゾロアストロ(撮影:下野雄規) 今週の日曜日は、新潟競馬場で新潟記念(GIII・芝2000m)が行われます。
過去10年の新潟記念は、前走で10着以下の馬が[2-2-1-35]となっています。前走で大敗していた馬でも巻き返し可能なレースと言えるかもしれません。しかし、過去10年の新潟記念のうち、昨年以外はすべてハンデ戦。前走で大敗していた馬は斤量の恩恵が受けられる可能性が高いですし、そのことが結果を残している最大の要因として考えられます。
しかし、昨年の新潟記念から負担重量が別定に変更されています。前走で大敗していた馬が斤量の恩恵を受けることはなくなりました。昨年の新潟記念は前走3着以内の馬が上位3頭を独占。一方、前走で二桁着順だった馬はすべて下位に沈んでいて、以前の新潟記念とは傾向が変わってきている印象を受けます。
今年の新潟記念も昨年同様に別定戦で開催されます。昨年の傾向を参考にするならば、今年の新潟記念でも前走で二桁着順に終わっている馬にはあまり期待しない方が良いかもしれません。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走10番人気以下で11着以下(ただし、関西馬は除く)
[0-0-0-9]複勝率0%
該当馬:ゾロアストロ
※特に言及のない限り、データは過去10年の新潟記念を対象にしています。
上位人気が予想されるゾロアストロが該当しました。
過去10年の新潟記念では前走で10番人気以下かつ11着以下だった馬は[1-1-1-21]と苦戦傾向となっています。前走で人気薄かつ結果も残せていない馬は、能力的に足りない可能性が高いこともありますが、前走の大敗で大きくリズムを崩していることも苦戦している要因なのでしょう。
ちなみに、前走10番人気以下かつ11着以下で馬券に絡んだのはすべて関西馬。これは広く知られていることですが、新潟は関西馬の活躍が目立つ競馬場です。輸送時間は関東馬の方が短いのですが、栗東から新潟へ向かう道中は信号が少なく、発進や停止の機会も減るため、馬にストレスがかかりにくいとされています。前走で人気薄かつ大敗している馬でも、輸送の負担が少ない関西馬なら変わり身を見せる可能性があると言えます。
該当馬に挙げたゾロアストロは美浦所属で、前走は11番人気12着。前走はハイレベルなメンバー相手の皐月賞ではありましたが、過去の傾向から好走には期待できない1頭と言えそうです。
また、ゾロアストロの不安要素は過去の傾向だけではありません。ゾロアストロは前走後に日本ダービーへの出走を予定していましたが、直前に鼻出血を発症し放牧へ出されています。鼻出血は打撲などの外傷性によるものであれば、短期間で治癒し再発の恐れもないようですが、気道や肺などから出血した場合は再発の可能性があり、競走能力に影響を及ぼすこともあります。
報道によるとゾロアストロの鼻出血は肺からの出血だったようです。この中間は順調に調整が進められており、鼻出血の再発も見られていないようです。しかし、調教とレースでは負荷が全く違いますし、馬にかかるストレスにも大きな差があります。調教では問題なかったとしても、レースではどうなるのか未知なところはあります。
これまでの戦績から能力的にはこのメンバー相手でも十分に通用するモノはあると思いますが、過去の傾向や臨戦過程を考えると高い評価は与えにくいのが正直なところです。上位人気が有力で配当妙味も薄いでしょうし、本馬の評価を下げた馬券の方が高い期待値を得られるのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。