Z.aiが320Bのモデル「GLM-5.3-Flash」を発表/OpenAIの自社チップ「ハラペーニョ」の性能が明らかに

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2026年08月30日 09:50  ITmedia PC USER

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Z.aiが320BのLLM新モデル「GLM-5.3-Flash」を発表

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、8月23日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!


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●Z.aiが320Bのモデル「GLM-5.3-Flash」を発表


 Z.aiは8月26日、大規模言語モデルの新版「GLM-5.3-Flash」を公開した。GLM-5シリーズ初のマルチモーダルモデルとなる。総パラメータ数は320Bで、推論時に動くのは18Bだ。同社によれば、前版のGLM-5.2を各種ベンチマークと実作業の両方で上回りながら、価格は10分の1に収まるという。


 アーキテクチャでは、局所的な依存関係を扱うリニアアテンションと、広い文脈から必要な部分を引き出すスパースアテンションを組み合わせたハイブリッド構成を初めて採用した。


 数百万のトークンに及ぶ、いわゆる長文脈を扱うときの提供コストを下げる狙いがある。GLM-4.5シリーズと比べると、総パラメータは355Bから320Bとほぼ同等ながら、動作パラメータは32Bから18B、層数は92から45へとほぼ半減している。


 公開前には「ox-alpha」の名でOpenCodeとOpenRouterに匿名で提供しており、その週で最も使われたモデルになったという。同社の説明では、この配信は全て中国製AIチップのクラスタで処理し、NVIDIA GPUと同等のハードウェア効率とトークン単価に達したとしている。


●OpenAIの自社チップ「ハラペーニョ」の性能が明らかに


 OpenAIは8月25日、自社開発の推論用チップ「Jalapeno(ハラペーニョ)」の初期測定結果を公開した。Jalapenoは6月24日にBroadcomとの共同開発として発表されたもので、今回は実機の性能が数値で示された。年内に同社の計算基盤へ導入を始める予定だ。


 測定には、SemiAnalysisが公開しているベンチマーク「InferenceX」を使用した。GPT-OSS 120B、DeepSeek R1 670B、Kimi K2.5 1Tの3モデルを走らせ、NVIDIAのGB200またはGB300と比較した。ピーク時の電力あたりの処理量は1.5〜1.9倍、エンドツーエンドの応答遅延は1.7〜3.6分の1、対話的な用途では2.1〜4.1倍の性能になったという。


 設計にもAIを使用しており、初期設計からテープアウトに9カ月で到達した。演算回路の最適化にもAIが役立ったとしている。プログラミングでは、CodexとGPT-Astraを使い、当初の量産計画になかったオープンウェイトの3モデルを2カ月で高速化した。


 GPT-OSSの一部のアテンションとMoEブロックでは、AIが生成した実装が人間の専門家による既存実装より1.5〜1.8倍速かったという。ただし同社は、この数値は選んだブロックに限ったもので、モデル全体ではないと注記している。


 Jalapenoは複数世代にわたる計画の1世代目で、第2世代は開発が進み、第3世代も形になりつつあるとのことだ。一方で、NVIDIAをはじめとするパートナーのアクセラレーターは、学習と推論の両方で引き続き広く導入するとしている。


●Alibabaが「Qwen3.8-Flash-Next」をオープンウェイトで公開


 Alibaba GroupのQwenチームは8月26日、マルチモーダル対応の大規模言語モデル「Qwen3.8-Flash-Next」をオープンウェイトで公開した。次期シリーズ「Qwen4」で使うアーキテクチャのプレビューという位置付けで、Hugging FaceとModelScopeで配布する。ライセンスはqwen-community-1.0だ。


 本体のパラメータは125Bで、これとは別にN-gram埋め込みが51Bある。トークンあたりに動くのは6Bだ。コンテキスト長はネイティブで26万2144トークン、YaRNを使えば100万トークンまで伸ばせる。同チームによれば、学習にかかるコストはQwen3.7-Plusの約9分の1で、コーディングとオフィス系の作業では上回るという。


 ベンチマークはいずれも同チームの測定値だ。エージェント型のコーディングを測るDeepSWE 1.1のスコアは58.7で、Qwen3.7-Plusの16.5、DeepSeek-V4-Flashの54.4を上回る。SWE-bench Proは62.5で、Claude Opus 4.6(Max)の53.4より高い。一方、HLEは35.9でOpus 4.6(Max)の40.0には届かない。


 製品版は「Qwen3.8-Flash」としてQwenCloudで提供する。100万トークンを既定のコンテキスト長とし、料金は100万トークンあたり入力が0.16ドル、出力が0.47ドル。Anthropic互換とOpenAI互換のインタフェースを備えており、Claude CodeやCodexからも呼び出せる。


●Intelが次世代のXeon「Diamond Rapids」の概要を公開


 Intelは8月24日、半導体の技術会議「Hot Chips 2026」で説明する次期Xeon「Diamond Rapids」(開発コード名)の概要を公開した。エージェント型AIを企業規模で動かす用途を想定したプロセッサだ。


 公開された主な仕様は、最大256コアで、LLC(ラストレベルキャッシュ)が1.28GBだ。メモリチャンネルは16で、転送速度は毎秒12800MT、PCI Express 6.0とCXL 3.0は128レーンとなる。


 製造プロセスには、電力効率と性能を高めたIntel 18A-Pを使う。SoCの構成にはFoveros Directによる3D実装と、チップレット間をつなぐUCIe-Sを採用した。


 同社によれば、用途に応じて組み替えられる演算ブロックと、統合されたメモリファブリック、柔軟なI/Oを組み合わせた新しいアーキテクチャだという。


 命令セットにも手を入れた。Advanced Performance Extensions(APX)を新たに設け、行列演算を担うAdvanced Matrix Extensions(AMX)を拡張している。いずれも次世代のAI処理を速めるための追加だとしている。


●Intelが推論に特化した次世代GPU「Crescent Island」の概要を明らかに


 Intelは8月24日、半導体の技術会議「Hot Chips 2026」で説明するデータセンター向けGPU「Crescent Island」の概要を公開した。学習ではなく、AIの推論に的を絞った製品だ。


 公開された主な仕様は、Xe3Pをベースにした32基のXeコアと、256基のXMXエンジンだ。メモリは最大480GBのLPDDR5Xで、350Wの空冷PCIeカードとして提供する。


 同社が前面に出しているのは性能そのものよりも、推論に掛かるコストの方だ。消費電力を抑えて導入しやすくした上で演算性能とメモリ容量を確保し、より大きなモデルや長いコンテキストを扱い、同時に動くエージェントを動かす用途に、既存の空冷設備のまま対応できるという。冷却の要求を下げ、設備の稼働率を上げることで、AI投資の回収を改善するという位置付けだ。


 液冷を前提にした大型のAIアクセラレーターが増える中で、350Wの空冷PCIeカードという形は、稼働中のデータセンターに後から入れやすいという主張だろう。


●Raspberry Piが「サイバーデッキ」を自作するためのガイドを公開


 Raspberry Piは8月24日、自作の携帯型コンピュータ「サイバーデッキ」の作り方を解説する記事を公式ブログに掲載した。公式誌「Raspberry Pi Official Magazine」の第168号に載ったもので、同号はサイバーデッキの特集号として無料で読めるようになっている。


 記事では、サイバーデッキは既製のタブレットやPCでは満たせない用途のために自作するコンピュータだとしている。構成要素は「頭脳」「周辺機器」「電源」「ケース」の4つに分けて説明する形だ。


 作例の構成は、Raspberry Pi 5に7型のRaspberry Pi Touch Display 2(1280×720ピクセル)、128GBのRaspberry Pi Flash Drive、Bluetoothキーボードの「Rii RK302」、3Wのステレオアンプを内蔵したPimoroniの「Picade Max USB Audio」を組み合わせ、11.5型の防水ケースに収めるというもの。


 電源はLiPoバッテリーとDC-DCコンバーターで、USB Power Delivery経由で5V/5Aを供給する。Raspberry Pi 5用のRTCバッテリーも取り付け、電源を切っている間も時刻を保つ。


 電源の見積もり方は具体的だ。Raspberry Pi 5はUSBポートを全負荷で使う条件で25W、Touch Display 2は最大輝度で約3Wを消費するため、合計28W、5Vなら約5.6Aが必要になるという計算を示している。なお、LiPoバッテリーの扱いには注意が必要だとして、バッテリーのすぐ近くにヒューズを入れ、使用中はセル電圧を監視するよう勧めている。



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