
9月2日、高市早苗首相(65)が防衛省で開かれた自衛隊指揮官幹部合同に出席し、はじめて訓示を行った。しかし同日に首相官邸のXアカウントがこの様子を伝える映像を投稿したことにより、高市首相の発言内容が波紋を広げているのだ。
このおよそ1分半の映像には弦楽器による壮大なBGMが付けられ、冒頭で高市首相は日本国旗のまえで訓示を行い「信頼を勝ち得た自衛隊、そして隊員の皆さんは日本の誇りです」と発言。その後、カメラは「防衛省」の銘板を撮影した後、同省のまえに整列した自衛隊員らの姿を映し出した。
そしてふたたびカットが割られ、訓示を行う高市首相のバストショットに移行。そこで首相は「昨日までの平和は明日からの平和を保証しません 変化を恐れず積極果敢に新たな世界へと飛び込む決意なくして国民の皆様の命と平和な暮らしを守ることはできません」と発言。
この発言中、カメラは整列した自衛隊員の前を歩く高市首相と小泉進次郎防衛大臣の姿をスローモーションで映し出し、その後、自衛隊員ひとりひとりの表情を近くから横移動でとらえる映像に。
続けて上官が自衛隊員らに号令をかける姿を見守る高市首相の姿には、「皆さんには防衛分野の知識、経験、判断力を遺憾なく発揮しつつも、常に広い視野を持ち、新しい知見を貪欲に取り入れ、これからの時代に必要な防衛力とは何かを考え抜き、そして果敢に行動に移していただきたいと思います」という訓示の音声がアフレコされていた。
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ネット上で物議を醸したのが、訓示にあった「昨日までの平和は明日からの平和を保証しません」という発言箇所だった。
「XなどのSNS上で《言ってること怖すぎる》《「昨日までの平和を明日に繋げていく」じゃないのかよ》《どうして明日の幸せを保証できないのですか?以前までの総理から、こんな言葉聞いたことありましたっけ?》《昨日までの平和を守るように外交努力をしてください》との意見があがるなど、ネット上は騒然としています。
‘26年4月には殺傷能力の武器の輸出が解禁されたほか、8月に公表された’27年度の防衛省の予算は概算で過去最高額となる8兆8908億円を計上。この予算は今後さらに膨張する見通しで、防衛費の増額は留まるところを知りません。
こうした近年の背景もあり、高市首相の発言に外交よりも軍事力の強化を優先するようなニュアンスを読み取るひとが少なくないようです。また、国民の平和を保証すべき首相が“明日からの平和を保証しない”と発言したということもあって、ネット上では波紋を広げています」(全国紙政治部記者)
いっぽうで、この動画では《最初の一文だけが大きく切り取られている》など、実際の発言の文脈を踏まえるべきと擁護する声も。
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「首相官邸のホームページには訓示の全文が公開されています。それを確認すると首相の“明日からの平和を保証しません”という文言は、“国民を守らない”という意味というよりも、昨今の国際情勢や技術革新を鑑みると“これまでの平和が当たり前に続くとは限らない”といった、混迷を極める世界情勢の現状確認の意味合いが強いと思われます。
実際、この広報用の動画は全体で約10分におよんだ訓示を、編集によって広報用に作り替えたものです。編集後の広報動画では、壮大なBGMや映像演出と共にこの発言が冒頭に置かれてしまったことによって実際の発言に齟齬がうまれ、多くの人に好戦的なニュアンスを与えてしまったのかもしれません」(前出・全国紙政治部記者)
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