
生成AIの普及やデータセンター向け需要の拡大を背景に、国内の主要な半導体関連メーカーの業績が伸びている。東京商工リサーチの調査によると、全国の主な「半導体関連メーカー」154社における2025年度の売上高は、合計7兆9115億円(前年度比17.1%増)となった。利益も7125億円(同5.4%増)に達し、売上高、利益ともに過去5年間で最高を更新した。
2021年度以降、デジタル需要の急成長やスマートフォン、PCの需要拡大を追い風に業績を伸ばしてきた半導体関連メーカーだが、需要が一巡した2023年度は減収減益に転じた。その後、生成AIの普及によってデータセンター向けの需要が拡大。2025年度はNAND型フラッシュメモリの世界的な供給不足を背景に、売上高を伸ばした。
利益は2024年度に前年度比500.8%増と大幅に伸びたものの、2025年度は原材料費やエネルギーコスト、人件費などの上昇から伸び率は同5.4%にとどまった。
●売上高トップはキオクシア
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2025年度の売上高トップはキオクシア(東京都港区)で、2兆2581億4900万円(前年度比38.6%増)だった。同社は旧東芝メモリを前身とし、NAND型フラッシュメモリを中心に手掛けている。
2位はソニーセミコンダクタソリューションズ(神奈川県厚木市)で、売上高は2兆1176億9300万円(同20.3%増)だった。カメラなどに使われる積層型CMOSイメージセンサーで世界トップシェアの企業だ。
3位はルネサスエレクトロニクス(東京都江東区)で、売上高は9269億8600万円(同4.8%減)だった。自動車に搭載される小型のコンピュータチップである「車載用マイクロコントローラー」分野で高いシェアを持つ。
売上高の伸長率でトップとなったのは、台湾の半導体大手TSMCの日本子会社であるJapan Advanced Semiconductor Manufacturing(熊本県菊陽町)だった。初の通年稼働で売上高は724億2000万円に上り、前年度比14240.5%増となった。工場の本格稼働や量産出荷が進んだことが大幅な増収につながった。
上位5社の売上高を合計すると、全体の79.1%を占めた。生成AIやデータセンター向けなど、成長が続く分野の需要を取り込んだ大手企業への集中が進んでいる。
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●売上高10億円以上が4割超
半導体関連メーカーの売上高を規模別に見ると、「1億円未満」が36社(23.3%)で最も多かった。以降「1億円以上5億円未満」が35社(22.7%)、「10億円以上50億円未満」が28社(18.1%)となった。「500億円以上」の企業は18社(11.6%)で、前年度の17社から1社増加した。
売上高の伸長率では「10%以上100%未満の増収」となった企業が46社(29.8%)で最多だった。「10%未満の減収」となった企業が37社(24.0%)、「0%以上5%未満の増収」が27社(17.5%)と続いた。
2025年度の最終利益が黒字の企業は113社(73.3%)で、2024年度の107社から6社増えた。黒字企業のうち、減益となった企業は66社に上り、4割を超えた。
東京商工リサーチは「半導体製造に不可欠なシリコンウエハなどの部材費や、特殊ガスなどの原材料費に加え、エネルギー価格高騰で工場の光熱費上昇、さらには深刻な人手不足に伴う人件費の急増が収益を直撃した。膨らんだコスト増を価格転嫁できない状況がうかがえる」と分析した。
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本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(約440万社)から、日本産業分類の集積回路製造業を対象に実施した。2025年4月〜2026年3月期を2025年度として、5期連続で業績が判明した154社を抽出、分析した。
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