2026年F1第13戦イタリアGP ポジションを争うアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセル(メルセデス) 2026年F1第13戦イタリアGP。トップを走るジョージ・ラッセル(メルセデス)に、19番手スタートのアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が迫った。アントネッリが首位に立ったり、ラッセルが抜き返したり、時にはコーナーごとに順位が入れ替わるなど、メルセデスのチームメイトバトルは最後まで続いた。さらにレース後半はマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリも、チームメイト同士でバトルを展開。イタリアGP後半を無線とともに振り返る。
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F1第13戦イタリアGPの決勝レース中盤の16周目、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を抜いて2番手に上がった。その後は首位ジョージ・ラッセル(メルセデス)と、ほとんどコーナーごとに順位を入れ替える激しいバトルを繰り広げた。
23周目マーカス・ダドリー:これでヨーヨーはやめて、フェルスタッペンとの差を広げよう。そのままチェッカーまで行くぞ。ラッセル:わかった。でも僕ら2台のデプロイは、全然違う。1コーナーは僕が速くて、彼は4コーナーだ。
そのためどうしても順位が頻繁に入れ替わってしまう、ヨーヨー状態は僕らの責任じゃないと言いたいのだろう。
ピーター・ボニントン:キミ、もうヨーヨーはおしまいだ。フェルスタッペンとのギャップを築くんだ。アントネッリ:僕にずっと(ラッセルの)後ろにいろってこと?
25周目ボニントン(→アントネッリ):ラッセルからフェルスタッペンとの差を広げてくれとメッセージが来た。それが難しければ、順位を入れ替える。
最後尾20番手を走っていたランス・ストロール(アストンマーティン)がトラブルに見舞われた。
28周目スティーブン・グラス(→ストロール):クルマを止めろ。ブレーキ(ペダル)は長くなって、ステアリングは重くなる。油圧トラブルだ。安全な場所に止めるんだ。
これでVSC(バーチャル・セーフティカー)が導入された。その間にピットインするべきか、各車の判断は分かれた。5番手を走るルイス・ハミルトン(フェラーリ)にはステイアウト、2番手アントネッリにはボックスの指示が飛んだ。
カルロ・サンティ:ステイアウトするぞ。ハミルトン:それが正解なのか?
ボニントン:キミ、ボックスだ。必要ならフラップを調整する。アントネッリ:今のところ、いい感じだ。ありがとう。低速域でちょっとアンダーステアだけどね。ボニントン:了解。
29周目ダドリー(→ラッセル):キミとフェルスタッペンがピットインした。キミはミディアム、フェルスタッペンはハードタイヤだ。
30周目ラッセル:このストラットだと、すごいディレートなんだけど。これでいいの?ダドリー:それで大丈夫だ。
ラッセルはエネルギー切れの起きる状態に、満足できていないようだった。
VSCの解除後、ニュータイヤに換えたアントネッリが、ラッセルとの差を1周コンマ数秒ずつ詰めていった。
34周目ダドリー:キミは(1分)25秒0だ。ラッセル:運転に集中させてくれ。必死なんだ。
アントネッリはタイヤ交換でいったんは6番手まで後退していたが、すでに3番手まで迫っていた。
ハミルトンもミディアムのニュータイヤだが、ペースが伸びない。
36周目ハミルトン:このタイヤ、最悪だよ。
37周目、アントネッリがオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抜いて、ついに2番手に上がった。
トム・スタラード(→ピアストリ):オスカー、アントネッリのスリップストリームを使うんだ。それで後ろのハミルトンを引き離そう。
ここでラッセルに黄旗違反が記録された。最悪の場合、5秒か10秒のタイムペナルティが科され、首位から陥落してしまう。
38周目スタラード(→ピアストリに):ラッセルが調査中だ。今のペースを維持できたら、順位を上げられるぞ。
しかし最終的にラッセルはお咎めなしとなった。
39周目ラッセル:このラップタイムで行ける?ダドリー:キミはレース終盤に追いつこうとしてる。
42周目の時点で、ふたりの差は約5秒まで縮まっていた。
ボニントン(→アントネッリに):キミ、(ラッセルを)捕まえるには(1分)24秒2が必要だ。
前周のアントネッリのペースは1分24秒5だった。
43周目ラッセル:タイヤが厳しくなってきた。
44周目ダドリー(→ラッセル):キミはあと6周で追いつこうとしてる。
48周目のフィニッシュラインで、アントネッリはラッセルのコンマ2秒まで迫った。しかし直後のターン2でグラベルに飛び出してしまう。
49周目アントネッリ:いったい、何が起きたんだ?!ボニントン:落ち着け。まだ4周ある。
ふたりの激烈バトルに、チームからついに待ったがかかった。
50周目ダドリー(→ラッセル):リスクなしで、クリーンに行こう。
この指示の直後、アントネッリがラッセルを抜き去って首位に立った。
ボニントン(→アントネッリに):クリーンに行こう。ノーリスクだ。
3番手フェルスタッペンの背後では、マクラーレンの2台が激しく争っていた。
ノリス:(ピアストリが)僕を押し出した。危ないよ。僕がインをついた後に、動いたんだ。ウィル・ジョゼフ:オスカーもブーストを使っていた。そのまま行こう。ノリス:わかった。でも本当に危なかったんだ。あれはないよ。
ジョゼフ(→ピアストリ):クリーンなレースでいこう。
ノリスがチームメイトに対して、これだけ熱くなるのも珍しい。
そして首位アントネッリは、ついに勝利のチェッカーを受けようとしていた。
ボニントン:ピットウォールに近づきすぎないように。タイヤ2個分空けるんだ。
最終ラップに最速タイムを叩き出し、アントネッリが母国グランプリを制した。
アントネッリ:ワオー!! やったぞ!!ボニントン:フォルツァ、キミ!アントネッリ:これは夢じゃないのか?ボニントン:心配するな、戻ってきたらツネってあげるから。トト・ウォルフ代表:素晴らしかったぞ、イタリアの英雄! 最終ラップは気に入らなかったけどな。なぜ、あんなことしたんだ?アントネッリ:僕がどんな人間か、知っているでしょ。ウォルフ代表:確かに。それでいいんだ。最高だったぞ。
未知数の才能を見出し、レースドライバーに大抜擢したアントネッリが、期待以上の成長を遂げている。ウォルフ代表にしてみれば、そのすべてを許したくなるのだろう。
[オートスポーツweb 2026年09月10日]