「ウチの駐車場を勝手に使っていた」隣人の年配女性に怒り心頭。防犯カメラの映像を突きつけた結果…/駐車違反の取り締まり、最近は増えたのか減ったのか調べてみた

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2026年09月13日 08:51  日刊SPA!

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※画像は生成AIによるイメージです
マンションに住んでいると、「ちょっとしたことでモヤッとする」場面は少なくないものです。生活音、共用部の使い方、駐車場やゴミ出しのマナー——顔を合わせるほど親しいわけでもない相手だからこそ、注意しにくく、こじれると長引きがちです。
国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、過去1年間に発生したトラブルで最も多いのは「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」で60.5%。その具体的な内容は「生活音」が43.6%、次いで「違法駐車」が18.2%で、「ペット飼育」の14.2%を上回っています。騒音やペットが定番のイメージですが、実際には駐車場をめぐる問題が2番目に多いのです。

今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ人気記事から、自分の契約駐車スペースを隣人に無断で使われ続けていた男性の実録エピソード。ある日、現場で本人と鉢合わせした際に返ってきた言葉は、想像の斜め上をいくものでした。

記事の後半では、駐車違反の取り締まり件数の意外な変化と、隣人トラブルを一人で抱え込まないためのヒントもあわせてご紹介します。

*  *  *

◆「もしかしたら…」妻のひとことから始まった違和感

築10年ほどの中規模マンションに住む平林さん(仮名・37歳)は、精密機器製造工場の研究員として働いています。勤務地は自宅から離れた郊外で車通勤です。朝は6時過ぎに出発し帰宅は20時前後になるといいます。

「通勤が車なので、マンションの専用駐車場は契約時にしっかり確保していました。機械式ではなく出し入れが楽な平置きタイプで、我が家からも見通せる位置にあるので安心です」

3歳の娘と専業主婦の妻と暮らす平林さん。ある晩、仕事を終え帰宅して晩酌をしていたところ、妻からこんな話をされたそうです。

「あなたの駐車場にね、時々赤い軽が停まってるの。ベランダから見える範囲だから、もしかしたら違うかもしれないけど、どうもあの場所っぽいのよ」

平林さんの帰宅時間には常に空いているはずの自分のスペース。実際、自身が帰ってきた際に別の車が停まっていたことはなかったため、「見間違いじゃないか」と、当初は深く気に留めなかったといいます。

◆まさかの現行犯──その日、赤い軽はそこにあった

転機が訪れたのは、都内で開催された技術者向けセミナーに出席する日のことでした。午後からの開催だったため、昼過ぎに一度帰宅し、自家用車を置いて電車で会場に向かう予定だった平林さん。ところが、マンションに戻ると、信じられない光景が目に飛び込んできました。

「自分の駐車スペースに、赤い軽自動車が停まっていたんです。一瞬、場所を間違えたかと思って番号を二度見しましたが、間違いなく自分の区画でした」

時間に余裕もなく、その場で車の持ち主を探すのは断念。やむなくそのまま自分の車で首都高に乗りセミナー会場へ向かいますが、内心は不快感と怒りでいっぱいだったそうです。

「これは一時的なことではないな、と直感しました。妻の言っていた“時々”という言葉も頭をよぎりました」

この一件で、平林さんの中のスイッチが入りました。

◆「昼間は使わないでしょ?」……開いた口が塞がらない瞬間

後日、有給休暇を取得した平林さんは、昼間の駐車場の様子を自宅から見張ることにしたそうです。そして、例の赤い軽が再び現れるのを確認すると、現場へと急行したのでした。

「ちょうど午前11時すぎでした。車がスッと入ってきて、迷いもせず私の区画に停めたんです。運転席から出てきたのは、隣に住む年配の女性でした」

すぐさま駐車場へと向かった平林さんは、車の横で女性に声をかけました。

「ここ、私の契約スペースなんですが」と告げると、女性は一瞬きょとんとした後、こう言い放ったといいます。

「でもあなた、昼間は使ってないでしょ?」

予想の斜め上をいく返答に、平林さんも一瞬言葉を失ったそうです。

「いや、使ってないからといって他人が勝手に使っていいなんて道理はありませんよ。契約している場所ですし、急に戻ってきたらどうするんですか」

「はいはい」といった態度で、そそくさと車を移動させた女性でしたが、その表情からはまったく反省の色は見えなかったといいます。

◆証拠を押さえて反撃開始

このまま放っておいてはまた同じことが起きる──。そう考えた平林さんは、マンションの管理組合に相談を持ちかけました。理事長と連絡を取り、防犯カメラの映像を確認してもらうことに。結果は想像以上でした。

「平日のほとんど毎日、10時頃から15時頃まで、あの赤い軽が停まっている映像がしっかり残っていました。明らかに“常習”でした」

管理組合と理事長の協力を得て、その女性に正式に警告がなされ、あわせて不法使用期間中の駐車料金相当額も請求。具体的な金額は明かされませんでしたが、平林さんいわく「それなりの金額になった」そうです。

その後、赤い軽が平林さんのスペースに停まることは一切なくなったといいます。

「妻と娘の安心のためにも、あのまま黙っていたらダメだったと思います。権利を主張するのは悪いことじゃないと、今回あらためて実感しました。でも、世の中にはこうも図々しい人がいるんですね」

<TEXT/八木正規>

*  *  *

◆■路上から消えた駐車違反、それでも残る「停める場所」の問題

隣人女性の「でもあなた、昼間は使ってないでしょ?」という言葉。理屈としては通っていませんが、その心境自体は、わからないと言い切れない人もいるかもしれません。

というのも、いま「路上に気軽に停める」という選択は、ほとんど残されていないからです。警察庁の「令和7年警察白書」の統計資料によると、駐停車違反の取り締まり件数は2017年の129万9,315件から、2024年には77万8,411件まで減少。7年間で約52万件、およそ4割減という数字です。しかもこの間、一度も増えた年がありません。

この件数には、平成18年の改正道路交通法で導入された違反金納付命令の分も含まれています。取り締まりの手が減ったわけではないなかで、路上に停めるという行為は着実に減ってきた——そう読める推移です。ちなみに同じ資料では、歩行者妨害の取り締まりが2017年の14万5,292件から2024年は32万3,280件へと2.2倍に増えており、警察が路上で見ているポイントも移り変わっているようです。

路上に停めれば駐車違反、コインパーキングは遠かったり、意外と高額だったり……。行き先を順番に潰されたとき、毎日空っぽになっている区画が目の前にあれば、つい魔が差してしまう。そういう弱さは、多かれ少なかれ誰の中にもあるのだろうと思います。

とはいえ、だからといって他人が契約している場所に停めていい理由にはなりません。そして平林さんの一件が動いたのは、本人が隣人と正面からやり合ったからではなく、管理組合と防犯カメラという「仕組み」を頼ったからでした。隣人に直接言うのは、やっぱり気が重いものです。それでも、その気の重さを一人で抱えなくていい場所は、意外と身近にあるのかもしれません。

<再構成/日刊SPA!編集部>

【八木正規】
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

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