0
2026年09月20日 13:11 ITmedia PC USER

幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の「東京ゲームショウ2026」は、ビジネスデイの初日(17日)は5万3530人、18日は5万2545人、一般公開日の19日は7万8678人が来場するほど盛況であった(しかし、最終日の21日は台風の影響で中止が決まっている)。
「これまでで最大規模」で出展したというマウスコンピューターの「G TUNE/NEXTGEAR」ブースでは、17日に発表されたばかりの「NEXTGEAR」2モデルと「G TUNE」1モデルをはじめ、新しいゲームプレイを提案するための参考展示などが行われていた。
新製品発表会で語られたことも含め、同社ブースの様子をリポートしよう。
●デスクトップ級の性能を省エネ&低価格で実現した新「NEXTGEAR」
|
|
|
|
同社のカジュアルゲーマー向けブランド「NEXTGEAR」シリーズから登場した、最新世代のミニタワーPC「NEXTGEAR JG-I5G60」と「NEXTGEAR JG-I5G7L」は、これまでのゲーミングデスクトップPCの常識を覆す意欲作だ。
最大のポイントは、NEXTGEARシリーズとして初めて、Intelのプロセッサを採用したことだ。しかも、モバイル向けのCore Ultra 5 245HXプロセッサ(14コア14スレッド/最大5.1GHz)である。
モバイル向けといっても、「ごつくて重い高性能なゲーミングノートPC向けに設計されたCPU」(イベントに登壇したインテル 技術営業本部 セールス・アプリケーション・エンジニアの矢内洋祐さん)であるため、省電力/低発熱でありながら、デスクトップ向けCPUに迫る処理性能を持つ。
そのような特性を持つIntel製CPUをデスクトップPCに採用し、高い処理性能を維持しながら、発熱や消費電力、そしてゲーム中の動作音を大幅に抑えることに成功したという。さらにアイドル時など負荷が低い状態ではケースファンが完全に停止する「セミファンレス仕様」となっており、日常の使いやすさも兼ね備えている。
NEXTGEAR JG-I5G7Lでは、水冷仕様でオーバークロック版のGeForce RTX 5070を搭載しており、高いゲームパフォーマンスを備えている。加えて、ミドルレンジのモバイル向けCPUを採用していることもあり、比較的価格が抑えられている。これからPCゲームを本格的に始めたいというエントリーユーザーに適した1台だと感じた。
|
|
|
|
同社製品部 製品企画室 デスクトップパソコン担当プロダクトマネージャー 林田奈美さんは、「NEXTGEARは『ゲームを楽しむ、全ての人へ』というブランドコンセプトで開発されているゲーミングPCだ。ゲーミング性能だけでなく、発熱、消費電力、動作音を含め、日常的な使いやすさとのバランスを重視している。次の買い替えでモデルを選定中であるとか、これからPCゲームを始めたいという人がいれば、ぜひ選択肢に含めてほしい」と語った。
●オーバークロックでも静音仕様――水冷クーラー搭載で安定処理
プロゲーマー向けのフラグシップブランド「G TUNE」シリーズから登場した「G TUNE FZ-I7G7L」は、コアゲーマーの“理想”を形にしたハイエンドマシンだ。
本機の目玉は、デスクトップ向けCPUのIntel Core Ultra 7 270K Plus(24コア24スレッド/最大5.5GHz)と、AsetekとMSI、およびマウスコンピューターが共同開発したオリジナルのオーバークロック(OC)版GeForce RTX 5070を組み合わせ、CPUとGPUを水冷で冷やす「デュアル水冷仕様」を採用している点だ。
GPUとグラフィックスメモリを、冷却技術の世界的リーダーであるAsetek製の水冷クーラーが密着して直接冷やすことで、性能を引き上げた「オーバークロック状態」での安定的動作が可能となったとアピールしている。
|
|
|
|
発表会の中では、グラフィックス性能において通常仕様のモデルと比較したスライドが表示された。それによると、同じGeForce RTX 5070でも、通常仕様のものと水冷OC版では、最大約7.9%の性能向上を実現したという。
処理が重い最新ゲームを高画質/高フレームレートで何時間も連続してプレイするような過酷な高負荷環境が続いても、熱暴走することなく常に静かで安定したパフォーマンスを発揮し続けるとうたう。
●クラウドゲーミング環境でのプレイを見据えた参考展示製品も
同社のタブレットPC「mouse M2」と組み合わせて参考展示されていたのが、専用ドッキングステーションだ。この製品は、NVIDIAが提供する「GeForce NOW」をはじめとしたクラウドゲーミングでの利用を想定して企画された開発途中のアイテムである。
クラウドゲーミングとは、高速処理を行えるクラウドサーバに手元のデバイスを接続してゲームをプレイする仕組みのことを指す。手元のデバイスは操作コマンドを送り、その結果をストリーミング表示するディスプレイに過ぎないため、高い性能を備えている必要がない。
そのため、普段は軽量なタブレットで外出先でもカジュアルにゲームをプレイし、自宅では専用ドッキングステーションに載せて据え置き型ゲームコンソールのようにしてプレイするという楽しみ方ができる。
ドッキングステーションは、USB Standard-AポートやHDMIポート、さらには有線LANポートを搭載しているので、お気に入りのゲーミングマウスやキーボード、コントローラーを使ったり、大画面ディスプレイやTV機器に映像を出力したりすることができる。
現在は試作段階なので、仕様が固まっていない状態だ。来場者からのフィードバックを募り、ユーザーが満足するような製品に仕上げていきたいとのことだ。
●ユーザーとリアルに出会えるイベントを大切にしたい
発表会後、同社代表取締役社長 軣秀樹さんへの個別インタビューを行う機会を得た。
今回のTGS2026で過去最大級規模のブースを構えたことについて、「このようなイベントは、ユーザーの生の声を聞くことのできる貴重な機会だと考えている」と前提を述べた後、「だからこそ、メーカーみんなで協力して市場を盛り上げていく必要がある。このように目立つようなブースにすることで、多くの人の興味を引けるのではないかと考えた」と語った。
軣さんは開発部門を率いていた経歴がある。「開発部門の出身者として、イベントは新製品発表にうってつけだと考えている。1年がかりで準備した製品もあり、モバイルCPU採用のゲーミングPCや水冷モデルなど、他社にないユニークな製品を多数発表できた。『マウスは何をやっているんだ』『ちょっと面白いことをやっているね』と思ってもらえたらうれしい」と語った。
TGS2026の期間中である9月19日からは、名古屋でeスポーツを含めた「第20回アジア競技大会」が始まっている。
軣さんは社長就任以来、eスポーツイベントの協賛などに力を注いでおり、同大会への意気込みを聞くと「日本のeスポーツ市場はまだ盛り上がりが足りない。今回のアジア大会が活性化のきっかけになることを期待している。同大会で当社のPCが採用されたことは光栄で、成功を願っている。2026年はeスポーツ選手がアスリートとして仲間入りした初年度であり、その歴史的な場に立ち会えた意義は大きい。これを機に日本のeスポーツがさらに発展するよう、今後も全力で協力し、日本選手の活躍を応援したい」と抱負を述べた。
水冷オーバークロックというとがりつつもゲーマーの求める高速処理/安定性を実現したり、モバイル向けCPUを採用することで高い省電力と静音性を両立させたりするなど、ゲーム(eスポーツ)人口を増やしたいという同社の志向を具現化したモデルが相次いで登場した。
さらにクラウドゲーミングという未来の選択肢まで視野に入れた開発を行っている。これからのモノ作りとゲーミングPCの進化から、今後も目が離せそうにないと感じさせる発表と展示であった。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2026 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。

米グーグルのAIも他社攻撃=相次ぐ「暴走」(写真:時事通信社)66

米グーグルのAIも他社攻撃=相次ぐ「暴走」(写真:時事通信社)66