【エアコン×暖房器具】併用で電気代は安くなる? 電気ひざ掛け・ホットカーペット・ヒーターの電気代をFPが徹底比較

0

2026年09月29日 15:10  Fav-Log by ITmedia

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Fav-Log by ITmedia

(画像:photo-ac.com)

 エアコンは部屋全体を暖められる便利な暖房器具ですが、「足元が寒い」「暖まるまでに時間がかかる」と感じることはありませんか? そんなときに活躍するのが、電気ひざ掛けやホットカーペット、ファンヒーターなどの「スポット暖房器具」です。しかし、エアコンとスポット暖房器具を同時に使うと、電気代が気になります。

【画像】電気ひざ掛け・ホットカーペット・ファンヒーターの電気代を見る

 そこで今回は、エアコンと併用した場合の電気代を比較しながら、どのスポット暖房器具がおすすめか、FPの視点から解説します。

電気ひざ掛け、ホットカーペット、ファンヒーターの電気代を比較

 スポット暖房器具にもさまざまな種類があります。ここでは、比較的手軽に取り入れられ、エアコンとも併用しやすい「電気ひざ掛け」「ホットカーペット(2畳用)」「セラミックファンヒーター」の3種類を比較してみましょう。

 電気代は製品や使い方によって異なるため単純には比較できませんが、今回は条件をそろえるため、同じメーカーの製品を例に1時間あたりの電気代を比較します(表参考)。

※実際の電気代は製品、使用環境、契約する電気料金などによって異なります

 最も電気代が安いのは電気ひざ掛けです。1時間あたり約2.3円なので、1日8時間、30日間使用しても電気代は月約552円です。

 一方、電気代が最も高いのはセラミックファンヒーターです。「強」で1日8時間、30日間使用した場合、単純計算では月約8568円になります。

 エアコンと併用して電気代を抑えるのであれば、電気ひざ掛けなどを使って「必要な場所だけを暖める」のがポイントになるでしょう。

エアコンと電気ひざ掛けのダブル使いで電気代は節約できる?

 では、電気ひざ掛けを併用することでエアコンの設定温度を下げられた場合、電気代はどのくらい節約できるのでしょうか。

 環境省によると、暖房時は設定温度を1度低くすることで、約10%の消費電力削減になるとされています。そこで、資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ」に掲載されている10畳用エアコンの暖房時の消費電力の平均値797Wを使って試算してみましょう。1日8時間、30日使用し、電気料金は31円/kWhとして計算します。

エアコンの電気代

 797W÷1000×31円×8時間×30日=約5930円/月

 設定温度を1度下げて消費電力量を10%減らせたとすると、

 約5,930円×90%=約5337円/月

 約593円節約できます。

電気ひざ掛けの電気代

 ここに1時間あたり約2.3円の電気ひざ掛けを1日8時間併用すると、

 2.3円×8時間×30日=約552円/月

 エアコン約5337円+電気ひざ掛け約552円=約5889円となり、エアコンだけを使った場合の約5930円との差は、わずか約41円です。

 この試算では、「エアコンの設定温度を1度下げて電気ひざ掛けを使えば、大幅に電気代が安くなる」とはいえないようです。

 では、電気ひざ掛けを使うことでエアコンの設定温度を2度下げられたと仮定すると、単純計算ではエアコンの消費電力量を約20%抑えられることになります。

 設定温度を2度低くすることで消費電力量を20%減らせるものとして単純計算すると、

エアコン:約4744円

電気ひざ掛け:約552円

合計:約5296円

 エアコンだけの約5930円と比べて月約634円安くなる計算です。

 つまり、「1度ならほぼトントン、2度なら節約効果が見えてくる」といった結果から、エアコンと電気ひざ掛けの併用で節約できるかどうかは、電気ひざ掛けの効果でエアコンの暖房負荷をどこまで減らせるかがポイントになります。

足元を暖めればエアコンの設定温度を抑えられる?

 そもそも、足元を暖めることで本当にエアコンの設定温度を抑えられるのでしょうか。

 2026年に学術誌「Energy and Buildings」に掲載された、20件の研究を対象としたメタ分析では、寒い環境で体の一部を局所的に暖めることで、全身の温冷感や快適性が有意に改善することが確認されています。

 体の一部分だけを暖める方法では、骨盤や背中、胸を暖めた場合に大きな効果がみられましたが、これらは研究数が限られています。一方、足を暖める方法は複数の研究で一貫して効果が確認されており、比較的確かな効果が期待できる部位とされています。また、複数の部位を暖める場合には、下半身を継続的に暖める方法で高い改善効果がみられました。

 この研究は、足元を暖めれば「エアコンの設定温度を下げられる」と直接示したものではありません。しかし、足元や下半身を局所的に暖めることで、室温が低めでも寒さを感じにくくなる可能性があることを示しています。

 こうした研究結果を踏まえると、電気ひざ掛けやホットカーペットなどで足元や下半身を直接暖めれば、エアコンの設定温度を必要以上に上げずに済み、電気代の節約につながる可能性があります。

エアコンとのダブル使いは用途に合わせて

 今回比較したスポット暖房器具のなかでは、電気ひざ掛けの消費電力が最も小さく、長時間使っても電気代を抑えやすいことが分かりました。ホットカーペットも1時間あたりの電気代は10円以下です。暖房面を切り替えられるタイプなら、自分がいる場所だけを暖めることで、さらに無駄な電力消費を抑えられるでしょう。

 一方、セラミックファンヒーターは「強」で1時間あたり約36円と、ほかの2つに比べて電気代が高く、エアコンと長時間併用する使い方には不向きです。

 しかし、局所をすぐに暖めることができるセラミックファンヒーターの特徴を生かして、エアコンで部屋が暖まるまでの30分だけ使う、朝の身支度をする時間だけ使うなど、短時間に限定すれば、セラミックファンヒーターもエアコンとの併用の選択肢になります。

 一人で長時間過ごすなら「エアコン+電気ひざ掛け」、足元の冷えが気になるなら「エアコン+ホットカーペット」、短時間ですぐに暖まりたいなら「エアコン+セラミックファンヒーター」というように、目的に合わせて使い分けるのがおすすめです。

 スポット暖房は、エアコンと併用すれば、その分だけ電気代がかかります。そのため、スポット暖房で必要な場所を効率よく暖め、その分エアコンの暖めすぎを抑えることがポイントです。上手に組み合わせれば、快適さを保ちながら電気代を抑えることにもつながるでしょう。

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定