
原子力発電所から出るいわゆる“核のごみ”の最終処分場の選定にあたり、国から文献調査の申し入れを受けた茨城県の常陸大宮市。市長が先ほど、調査の受け入れを表明しました。
常陸大宮市 鈴木定幸 市長
「文献調査受け入れの是非につきまして、熟慮を重ねた結果、受け入れることと判断をいたしました」
茨城県常陸大宮市の鈴木定幸市長は、午後4時からの記者会見でこのように述べ、“核のごみ”の「文献調査」受け入れを表明しました。
原子力発電で生じる高レベル放射性廃棄物=核のごみ。人体に影響がなくなるまで10万年もの間、地下深くで安全に保管する必要があり、「文献調査」はその最終処分場の場所を決める過程の1段階目です。記録をもとに安全性などを調査します。
国が常陸大宮市に文献調査を申し入れたのは先月31日。赤沢経済産業大臣は、こう説明しました。
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赤沢亮正 経済産業大臣(先月31日)
「市内有志の方々から国策への貢献、同市の持続的発展の両面を図る観点から、文献調査に関する要望をいただいているところ」
JNNの取材に対し「市内有志」の代表は…
常陸大宮市の未来を考える有志一同の代表
「有志一同は私の飲み仲間。核のごみを処理することは、これまで恩恵を受けてきた我々の責務ではないでしょうか」
鈴木市長も前向きな考えを示していました。
常陸大宮市 鈴木定幸 市長(先月31日)
「急激な人口減少、あるいは地域経済の疲弊。こういった地層処分のようなものを誘致しなければ、自分たちのふるさとは残っていかないんじゃないのか(と住民から言われた)」
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常陸大宮市の人口はおよそ3万5000人で高齢化率は41%。典型的な過疎の町です。文献調査を受け入れた自治体には、最大で20億円の交付金が支給されるのです。
常陸大宮市民(先月31日)
「お金の問題ではないと思うんですけれども。安心安全が担保できることがやっぱり一番だと思います。じゃないと賛成できないですね」
「それ(交付金)を原資にして、これからの子育てとか、若い人のために使っていただければ」
市議会の意見も割れました。
『賛成』 益子侑也 市議(今月9日)
「文献調査の受け入れが、もっと多くの自治体に広がったら私はいいと思っている」
『反対』 倉田稔之 市議(今月9日)
「『私は反対だ』と。『今の市民生活全般に影を落とすおそれがあるから心配です』と」
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鈴木市長はきのう、赤沢大臣と面会。市民や市議からあがった懸念の声を伝えました。
赤沢亮正 経済産業大臣
「文献調査は処分地選定に直結するものではないこと。文献調査は机上での調査でありまして、放射性廃棄物が持ち込まれるようなことは当然ありませんので」
そして先ほど…
常陸大宮市 鈴木定幸 市長
「地層処分という選択肢を将来世代から奪う権利は、今を生きる我々にはないと。受け入れることと判断をいたしました」
文献調査はこれまでに北海道や九州など全国4か所で実施されていて、常陸大宮市は5例目となります。

