
今年は特に早い流行で、去年に比べて約7倍となっている「インフルエンザ」。感染だけではなく、合併症にも警戒が必要です。
■沖縄では“警報レベル”に…「インフルエンザ」流行の兆し
日比麻音子キャスター:
インフルエンザは全国的に流行の兆しが見えています。
10月2日に発表された「全国のインフルエンザ感染者数」を見てみると、全国平均としては1医療機関当たり7.17人ということで、やや減少しています。
※インフルエンザ定点当たり報告数(都道府県別)2026年39週(9月21日〜27日)厚労省HPより
なお、このデータはシルバーウィークの期間のものになるため、連休中に医療機関がお休みしていた影響も考えられます。
そんな中、詳しく数値を見てみると、沖縄では42.50人と「警報レベル(1医療機関当たり30人以上)」に。
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また、岐阜、愛知、埼玉、茨城で「注意報レベル(1医療機関当たり10人以上)」に達しており、東京や千葉なども注意報に迫る人数が出ています。
■年々早まる流行入り 一体なぜ?
日比キャスター:
インフルエンザの流行入りも、近年、早まってきています。
2024年〜2026年にかけて、流行入りのタイミングはどんどん早くなっており、2026年は過去2番目の早さになっています。
なぜ流行が早いのか。東京小児科医会理事の時田章史医師によると、このようなことを指摘しています。
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▼冬の南半球で既に流行し、夏の日本に持ち込まれている
→インバウンドや旅行で往来することにより、南半球の影響が日本にも出ている。
▼猛暑による換気不足
このようなことから、夏頃から既に流行入りしてしまったのではないかということです。
■合併症に注意!8歳児が死亡「インフルエンザ心筋炎」
日比キャスター:
8歳の女の子が「インフルエンザ心筋炎」で亡くなったと所属事務所が発表しています。
「インフルエンザ心筋炎」とは一体どのようなものなのでしょうか。
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「心筋」とは、心臓を構成し血液を送り出すポンプの役割を担う筋肉のことで、「心筋炎」は主にウイルス感染が原因でその心筋に炎症が起きる病気です。
「インフルエンザ心筋炎」は、インフルエンザウイルスが血液を通じて心臓まで届き、心筋に炎症を起こすことによって、血液を送り出すポンプの力が低下してしまうというものです。
そして、インフルエンザによる合併症は、心筋炎だけではありません。
▼インフルエンザ肺炎
ウイルスが肺の細胞を壊して炎症が起こり、その影響で気道が狭くなって呼吸がしづらくなる
▼インフルエンザ脳症
インフルエンザウイルスの影響で、体内で炎症を起こす物質が過剰に分泌されて脳にダメージが与えられ、けいれんを起こしたり意識を失ったりする
東京小児科医会理事の時田章史医師は、「合併症は年齢や基礎疾患など関係なく、インフルエンザに感染した誰にでもリスクがある」と指摘しています。
基礎疾患がない小さなお子さんも合併症で亡くなったというケースもあります。
「フォーサイト」元編集長 堤伸輔さん:
高熱やぐったりする、首が硬くなるなど、いろいろな兆候が出てくると思いますので、親は症状を注意深く見ることが必要だと思います。
■一度病院に行ったからと油断は禁物 インフル合併症の受診目安
日比キャスター:
インフルエンザ合併症の受診の目安は、どういったタイミングなのでしょうか。
【「インフルエンザの合併症」受診の目安】
熱が下がっても…
・寝られないほど息苦しい
・胸の痛み
・言動がおかしい
・食欲がなく、水分もまともにとれない など
※東京小児科医会理事・時田章史医師によると
インフルエンザで一度病院に行った後も、2〜3日は注意をしたいところです。
山内あゆキャスター:
陽性の判定を受けると、「もう病院に行ったから大丈夫」「あと5日間は家から出てはいけない」という気持ちになってしまいます。しかし、こういった症状があったときには、しっかりと病院に電話で相談をして、もう1回受診をしてもいいのだなという気持ちになりました。
「フォーサイト」元編集長 堤さん:
病院によっては入口を分けたりと、いろいろなケアをしているところがあるので、一度連絡した上で、大人といえども合併症を恐れて、こういう症状が出たらためらわないことが大切だと思います。
■重要なのはかからないこと…早めにワクチン接種を
日比キャスター:
合併症へのワクチンの有効性は分かっておらず、そもそもインフルエンザにかからないことが重要になってきます。
そのため、ワクチンも大事になってきそうです。
インフルエンザは、例年12月〜3月に流行シーズンを迎えます。
したがって、10月ごろからインフルエンザのワクチン定期接種が始まりますが、2026年は流行が早まり、前倒しする自治体も出てきています。
ワクチンの効果は…
▼65歳以上(高齢者福祉施設に入所)
発病を34〜55%、死亡を82%阻止
▼6歳未満の小児
発病防止の有効率は60%
自治体の新しい情報を確認していただきたいです。
「フォーサイト」元編集長 堤さん:
早めに受けた方がいいと思います。また、小さい子だと鼻噴霧式のように注射ではないタイプのワクチンも最近使われているので、こういう情報も含めて調べてみた方がいいなと思います。
日比キャスター:
家庭もそうですが、職場でもワクチン接種をお互いに心がけたいですよね。
南波雅俊キャスター:
会社によってはワクチン接種の募集があるところもあると思いますし、なくても医療機関に受診すればできます。
高柳光希キャスター:
少しでも違和感があれば会社や学校を休んだり、徹底して手洗いうがいをするということに尽きると思います。
日比キャスター:
これからいよいよ流行が本格的に始まっていくシーズンに入っていきます。無理のないように気をつけていきましょう。
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<プロフィール>
堤伸輔さん
国際情報誌「フォーサイト」元編集長
BS-TBS「報道1930」ニュース解説
