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カーシェアリングサービスの「タイムズモビリティ」が9月25日、「タイムズカーWebサイト」への不正サクセスにより、会員の個人情報が漏洩した可能性を公表した。
9月28日の第2報では、漏洩したアカウント数が「約660万件」にのぼることを報告。9月29日の第3報では、さらに「運転免許証画像等の本人確認書類」が漏洩したアカウント数が「約160万件であることを確認」したと発表した。
「今回の事案は、件数自体が約660万件と非常に大規模なのはさることながら、うち約160万件で『運転免許証』『公共料金の請求書』『学生証』といった本人確認書類の画像が漏洩したという点で、これまでの個人情報流出事案とまったく次元が違う深刻な事案といえます」
こう話すのは、防犯アドバイザーの京師美佳さんだ。
「これは、過去にもしばしば各業種のサイトなどで起きているメールアドレスや電話番号、氏名などの漏洩に比べても、重大性が際立ちます。運転免許証には、住所、氏名、生年月日、顔写真など、他人が『なりすます』ために十分すぎる情報が、1枚の画像にすべて集約されてしまっているからです。
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この免許証に加えて、公共料金の請求書などがセットになれば、さらに悪用の機会が増えてしまう恐れがあります」
本人確認書類が丸ごと流出すると、どのような二次被害が出る恐れがあるのだろうか?
「運転免許証ひとつでも、比較的審査の緩い金融機関やネット銀行などであれば、口座を開設できたり、他人がクレジットカードを契約して借金できたり、各種ローンを組むことさえできる恐れがあります。
本人が知らないうちに他人の名義で融資の申し込みが成立して、ある日突然、『未払い』の連絡が届いて初めて『ブラックリストに載っていた』と気づくようなケースが、十分に起こりえます」
たとえば、勝手にスマートフォンを新規契約され、被害者が知らないうちに振り込め詐欺などの特殊詐欺に悪用されてしまい、警察に逮捕されるようなケースさえ起きうるという。
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「自分の名義の端末が犯罪に使われれば、後から聞かされたときに『これは私が契約したものではない』と証明するのは、非常に厄介で大変な作業となります」
また、漏洩した個人情報を二次的に利用される恐れも出てくるという。
「たとえば『タイムズの件で補償の手続きをしますので、手数料を振り込んでください』というような二次的なフィッシング詐欺のメールや、電話が来る可能性も高いです」
■前例は記憶になく、「補償額は未知数だ」
このような被害の補償は、どの程度の規模が考えられるのだろうか?
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「氏名やアドレスなどの漏洩の場合は、過去の例からすれば、500円〜3,000円ほどの商品券などでの『お詫び』があります。
民事裁判のケースでは、1,000円〜10,000円程度の損害賠償額が相場と考えられています。しかし、これほど多くの件数の運転免許証が流出した前例は記憶になく、『補償額は未知数だ』としかいまは言えません」
タイムズモビリティでは、《本人確認書類の漏えいが確認された会員様に、メールにて個別のご案内を開始いたしました》とし、漏洩した詳細は《2週間程度を目処にあらためてご案内させていただきます》としている。
だが京師さんによれば「いまは不正利用されていない」ことが判明したとしても、それが「今後も不正利用されない」保証はないという。
「一度ネット上やダークウェブ(警察の追跡が難しい、極めて匿名性が高いネットワーク空間)に個人情報が流出してしまうと、そのデジタルデータは半永久的に消えることがありません。
そうして闇名簿に載ってしまうと、1、2年後など、忘れたころに売買されて悪用されるケースが多いんです」
ではもし運転免許証などの情報が漏洩してしまった場合、私たちはなにをすべきだろうか?
「まず自分の被害状況を正確に知ることです。サービスの運営先(今事案でいえばタイムズ)から届く通知メールを確認し、なんの情報が漏洩したのか、免許証レベルの情報かなど、確かめてください。
そのうえで、身に覚えのないサービスの登録完了メールや、不審な請求・未払い通知がないかチェックし、不審なメールのURLは絶対クリックしないこと」
さらに取るべき対策が2つあるという。
「1つめは、『JICC(日本信用情報機構)』『CIC』『全国銀行個人信用情報センター』という3つの信用情報機関に事実報告すること。もしも第三者がなりすまして借金などを申し込もうとした場合にも、金融機関側の審査が極めて厳格になり、不正な契約を阻止する確率を大幅に上げることができます」
2つめは、「警察への相談」だという。
「警察の相談専用ダイヤル『#9110』に電話して『手元に免許証はあるが、タイムズの事案で画像が流出して、不安なので再発行したい』と相談してください。
そうすることで、警察に相談記録が残りますので、悪用されていた場合でも、自分が犯罪に関わっていない証明にもなるでしょう」
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