ビール大手でつくる「ビール酒造組合」のサイト ビールや発泡酒などの出荷価格を調整した疑いがあるとして、ビール大手4社が強制調査を受けた事件で、公正取引委員会が業界団体「ビール酒造組合」も捜索していたことが8日、関係者への取材で分かった。公取委は、組合に絡む「裏会合」がカルテルの舞台になったとみて調べている。
組合は1953年、国家の財源となる酒税確保への協力や、業界の健全な発展を図る目的で設立された。現在は大手4社とオリオンビール(沖縄県豊見城市)の計5社で構成され、国への酒税減税要望や20歳未満の飲酒防止、適正飲酒の啓発などに取り組んでいる。
組合には、景品表示法に基づき、業界内の公正な競争を確保するための組織が設置されている。その中に4社の本社営業課長や業務課長が毎月、第1木曜日に集まって開く「一木会」と呼ばれる会合がある。
関係者によると、一木会のメンバーは定期的に顔を合わせ、非公式の「裏会合」も開催していた。ビールや発泡酒、第三のビールの出荷価格について、缶や瓶など容器ごとに、値上げの幅や時期に関する情報を交換。本社に持ち帰って協議していた疑いがあるという。
組合は捜索後、「業界としても事態を重く受け止めている。引き続き会員各社に対し法令順守の徹底を求めていく」とのコメントを出した。
公取委は7日、アサヒビールとキリンビール、サントリー、サッポロビールの4社を強制調査した。岩成博夫事務総長は同日の定例記者会見で、「調査の中で事実関係をしっかり証明する」と実態解明に強い意欲を示した。