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ブルートレインの裏話も! 関水金属創業期社員が明かした“Nゲージ”の知られざる秘話

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2015年08月16日 18:10  おたぽる

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おたぽる

写真関水金属が初めて生産した、国産初のNゲージの鉄道模型であるC50の模型。
関水金属が初めて生産した、国産初のNゲージの鉄道模型であるC50の模型。

 関水金属から日本初のNゲージが発売されて、今年で50周年を迎えた。9mm軌間のレールの上を走るこの小さな鉄道模型は、今や多くのファンに愛され、日本でもっとも普及している鉄道模型となった。そうした中、8月8日・9日に東京ビックサイトで開催された「鉄道模型コンテスト2015」では、「Nゲージ生誕50周年記念トーク」及び特別展示が行われ、KATOブランドの創業期の社員がNゲージの秘話を明かした。



 登壇したのは、『レイル・マガジン』(ネコ・パブリッシング)編集局長の名取紀之氏を司会に、コメンテーターに鉄道模型に造詣が深い工学博士・大田治彦氏を迎え、株式会社関水金属の前相談役・国竹照美氏と相談役・國竹正之氏。往年のファンである中高年男性を中心に、会場には多くのNゲージファンが集まった。



 今回の目玉は、50年という節目にあわせて社内を捜索したところ発見されたという、創業期の貴重な資料だ。特にのっけから興味深かったのは、実物の展示こそなかったが、もともと鍛圧機械でプレスし成形する・ドロップフォージングで金属パーツを作っていた関水金属が、外注で制作していた当時主流の鉄道模型規格・HOゲージの鉄道模型パーツの写真。納品先としてタグに書かれていたのは、今でも人気の鉄道模型メーカーである天賞堂やカツミだ。関水金属の歴史がわかる資料であり、よく残っていたものだと思う。



 一方、展示があったものでは、初の輸出モデルだったアメリカのディーゼル機関車・PA-1用の金型を作る彫刻原板。原寸の4倍で作られた原板を彫刻機の針(スタイラス)がなぞることで、金型を彫刻するそうだ。彫刻原板は、加工しやすさとスタイラスとの操作性から柔らかい真ちゅう製を使用しているが、原板を彫る角度とトレース時のスタイラスは60度の角度でなぞっているため、摩耗し難いという。そして、PA-1の屋根などの曲線部分は棚田のように細かく金属を削り、エッジに出たうねりは手作業で滑らかにしていたということで、「手仕上げの味が出ています」と国竹氏。模型を見るときは、そうした点も注目したいところ。PA-1の鉄道模型は、走行性能、外観ともに輸出先のアメリカからの評判もよかったそうだ。



 意外な話が飛び出したのは、今回設計図面が発見された、日本製の蒸気機関車・C50の模型のエピソードだった。国竹氏によれば、「当社がNゲージを作ったとき、国内はHOゲージが盛んだったので、問屋さんに製品を持っていったら、『こんなもの、売れるか!』と言われました。そのため、PA-1という輸出製品を手掛けていったと聞いています」ということらしい。



 そして、筆者的に琴線に触れたのは、國竹氏が黎明期で印象に残っていることとして挙げた、JRの寝台列車“ブルートレイン”の模型の話。「ブルートレインの生産時期は、非常なことが起こりました。私が会社に出社したら、もう問屋さんのトラックが待っているのです。社員総動員で箱入れをする状態が1年以上続きました。そういうことが、私どもの製品をみなさんに愛して頂ける原動力になっているのかと思います」と国竹氏。筆者も例に漏れずブルートレインのファンだったので、1980年前後に起こったブルートレインブームの裏側の秘話に胸が熱くなった。



 Nゲージが日本で発売されてから50年。今回の特別講演が行われた「鉄道模型コンテスト2015」には、たくさんの高校生たちが各々のこだわりを持って作った鉄道模型の出来を競い合っていた。時代や世代を超えて、これからも長く愛される鉄道模型であってほしいものだ。10年後のNゲージ60周年も、今から楽しみでならない。
(取材・文/桜井飛鳥)


このニュースに関するつぶやき

  • 昔は自分の欲しいモノはキットなど自分で造ってなんぼだったモノが今は待ってたら鉄コレやカトー製品などの完成品出て来るようになり時代も変わったなと思うこの頃です。
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  • この会社は通称KATOと言われる\(^o^)/ 模型を持ってる人間ならわかるはず!
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