13人に1人は該当?「性的マイノリティー」である我が子を大切に育てるには

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2015年09月29日 17:11  &Mama

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男の子なのにスカートを履きたがり、ママの化粧の真似をしたり、女の子なのに電車やミニカーにしか興味がない。一時的なものかもしれませんが、心と身体の性が一致しない“セクシャル・マイノリティー(性的少数者)の場合もあります。


もし、自分の子どもがそうだったら、あなたは親としてどう受け止めますか?


今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者・立石美津子がもしも、少数派の子どもの親が大切にすべきことについてお話します。



■13人に1人が当事者であるという事実


最近、認知されてきている自閉症などの発達障害のように、トランスジェンダーの子ども達も親の育て方や家庭環境が要因ではなく先天的なものです。ですからママが「自分の育て方が悪かったんじゃないだろうか」と悲観的になり、自分を責める必要はありません。でも、「そのうちに普通になるだろう」と思ってもいけません。


電通ダイバーシティ・ラボが発表した調査結果によると、セクシャルマイノリティーに該当する人は、13人に1人(7.6%)の比率で存在すると言われています。あなたの子どもや身近な友達がそうである可能性も大いにあり得ます。



■「男の子は男らしく」「女の子は女の子らしく」は正しいのか


男の子が当然ズボンをはき、女の子はスカートをはく。大多数がそうであるわけです。でも中には少数派もいて、多様な性があります。しかし、“男”か“女”という2つの枠組みしかないため、その枠組に合わない少数派の子ども達は苦しむことになります。


種類によっと差はあるものの、小学校入学前に大半の子どもが性的違和感を感じ、自覚し親も気づき始めるそうです。そんな時に、我が子を“1人の人間”としてその特性を認めてやることが最も大切なのです。


専門機関を受診し、幼稚園や学校側の対応を工夫してもらいましょう。



■昨今の社会的な取り組み


2015年9月から、サンフランシスコの公立小学校が身体的性別と一致しないトランスジェンダーの生徒に配慮するため、男女別のトイレを廃止して、段階的に性別分けのない、共用トイレに改修する取り組みを始め話題を集めました。


日本でも文部科学省から全国の小、中、高校に性的マイノリティーの子ども達を支援するように通達がされました。


最近になって、ようやく社会的にもセクシャル・マイノリティーを支援する風潮が出てきました。でも、肝心な親が受け入れなかったり、知識不足であることがあります。



■親に認めてもらえない子どもの行く末


スカートを履きたがったり、ピンクや赤のものしか持ちたがらない男の子に対して「男の子らしくない」と、親が認めないまま育てた場合どうなるでしょう。


自分の好みを主張したり、自分のしたいことをすると親が嫌な顔をするような環境で育てしまった子どもは、自らの気持ちを押し殺し隠すようになります。「変な目で見られたくない」「親に申し訳ない」と思い、自身のことを恥ずかしい存在とみなし、自己否定するようになります。


専門機関に相談することもなく、“男の子として”または“女の子として”の枠組みで対応され続けます。


小学校に入学すると、男女別に行動することも多くなり更衣室、トイレも異なります。これらが原因で不登校になる子どもも出てきます。やがて、思春期を迎え第二次性徴が訪れて髭がはえたり、生理がきたり、胸が膨らんだりするといった身体的特徴で深く悩むようになってしまいます。



■親だからこそ、子どもの応援団長に


男の子ならば、電車やミニカーに興味を持ち、将来パパとキャッチボールをするようになる。女の子ならばママゴトや人形遊びをし、将来はママと一緒にショッピングするのを夢見ている。でもそれは“親の望み”であって、子どもの本心ではないのです。


なかなか受け入れがたいことかもしれませんが、親としてはどんな子でもかけがえのない“我が子”ですよね。


それなら、子どもとって居心地のよい環境を作ってやるのが親の愛情でではないでしょうか。子どものことを理解してくれる“応援団”を作ったり、イジメを受けることのないように子どものクラスメイトにカミングアウトしたり、保護者会で説明したりするなど、出来ることはたくさんあります。


誰にも自分の特性に合わせて“自由”に生きる権利があります。親が、「男の子のくせに、女の子のくせにみっともない」と否定的な言動をしないことが大切です。好きな服装をさせ、呼び方も女の子でも本人が望むのであれば、“君付け”で呼んであげる、などの配慮をしてやりましょう。



いかがでしたか。


他の“少数派の子ども達”に対しても同じことが言えます。


例えば、生まれつき顔にあざがある人、血管腫、ただそれだけのことでイジメられ、否定され学校に行けず、就職もできない。


良く喋るけれども読めない書けない発達障害であるデスレクシア(学習障害児・LD児)の子に対して、文字を目で見て回答するペーパー試験を強要してしまう。


このような理不尽なことも起こっています。多種多様性に合わせて個別に対応し、少数派には特別な配慮をする、これが教育の原点ではないでしょうか。


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※ Kamira / Shutterstock


【参考】



※ 立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)


※ LGBT調査 – 電通ダイバーシティ・ラボ


【著者略歴】


※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』


 

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