２月８日発売の東スポの芸能欄に
『「相棒」水谷右京の憂鬱』
というタイトルの記事が掲載されていた。いったいなにがそうも「憂鬱」なのか、とりあえずはリード文を全抜粋してみよう。
|
|
|
|
２月11日公開の映画『相棒─劇場版�絹ー鹽團�ライシス 人質は50万人！ 特命係 最後の決断』が“成宮・高樹ショック”に振り回されている。最近は主演の水谷豊（64）がイベントなどに登場するたびに、コカイン吸引疑惑報道の直後に芸能界を引退した元相棒・成宮寛貴氏（34）について聞かれ、無視する状況が続いている。２月６日には、水谷の元妻役で長らくドラマ『相棒』で共演していた元女優・高樹沙耶（本名・益戸育江）被告の2回目の公判が開かれたばかり。今後も水谷は成宮氏、高樹被告の質問から逃げ回る日々が続きそうだ。
さて。citrus読者の皆さまは、この原稿を読んでどのような感想をお持ちになったことでしょう？ 私は「逃げ回る」という表現に微妙な違和感を覚えた。ああ、芸能記者サン側からすれば水谷の“ノーコメント”は「逃げ回る」って解釈になるのか、と。本文中でも、
|
|
|
|
１月24日に都内で行われた同映画の試写会では、水谷ら出演者が舞台あいさつを行った際に、成宮氏の質問が飛ぶとBGMが大音量で流され、声を聞こえなくするという“小技”を使用し、水谷は質問に答えなかった。（※ちなみに、この手法は米倉涼子が離婚に関する質問を避けるために使ったものらしい）
……なんて皮肉めいた書き方をしているが、はたして水谷はこれら一連の映画本作にはまったく関係ない質問に、ここで答えねばならない義務があるのだろうか？
百歩譲って、現・相棒の反町隆史にコカインやら大麻やらにまつわる怪しげな疑惑が囁かれているなら、まだわかる。が、たまたま過去に共演していた“かつての盟友”が、たまたまやらかしてしまったゴシップネタに対してまで「沈黙を貫いているから」といって、「逃げ回る」呼ばわりされるのは、ちょっと可哀想すぎなのでは……？ あえて水谷自身がそこに言及したいなら、どうぞご自由にしゃべればいい。でも、本人がしゃべりたくないのなら、そっとしておいて差し上げるのが“人としての筋”ではないのか。
|
|
|
|
こういうことを言うと、「知る権利」みたいな錦の御旗を振りかざす“反論”も少なからず湧いてくるんだろうけど、新作映画PRの場でドサクサに紛れ、たいしてユーザー側が知りたくもない（に違いない）「成宮や高樹に抱く水谷の綺麗事的な心象」をぬるっと引き出そうとするのは、やはり反則だと私は思うのだ。なにか水谷自身のスキャンダルをすっぱ抜こうとしているときに、あえてそのネタを公の場でぶつけたりするのは、まあやむを得ないのかもしれないが……。
「映画のイメージにも関わるから『相棒』の宣伝スタッフはこれまで以上に報道陣に（成宮や高樹関連の）質問をさせないように圧力をかけてくるのでは」（映画関係者）
と、東スポは“今後”を予測する。しかし、報道陣がムチャ振りな「話してくださいよ攻撃」をかけてくるんだから、それに向けての対抗策は、もはやそれ以上の「圧力」しかないだろう。この「圧力」といった表現自体も違和感満点なんですけどね……。元来が平和主義者である私としては、こんな些細な案件で、誰しもに“いらん喧嘩”をしてもらいたくはないのである。
1件
エンタメ
