横山由依が憂うイマドキヤングの野心のなさ…その裏にある“資格化”するAKB

3

2017年03月08日 01:01  citrus

  • 限定公開( 3 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

citrus

写真


東スポによると、AKB総監督の横山由依(24)が「次世代メンバーの野心のなさ」に危惧を感じているらしい。

 

3月2日、横山が「JR夜行高速バス・ドリーム号」のアンバサダーに就任し、都内で行われた新型バスの発表会に出席した際、

 

「夢を持ってグループに入ってきてくれる子たちの夢がたくさんかなうといい」

 

と、優等生的なコメントをしたはいいものの、AKB関係者の話だと、じつはこの発言には“ある裏”が隠されているのだという。

 

「『AKB48を変えよう』『センターを目指したい』といった野心を持った子が少ない現状を横山は案じています。『(人気グループに成長した)AKB48に入りたい』と応募して入った子が多く、女優や歌手などの夢を描いていない。現状に満足しているため、ドラマ出演を拒否したり、グラビア撮影を嫌がるメンバーもいて、チャンスを逃してしまう。『私はセンターになる器じゃない』と謙虚すぎる子が多い。それが次世代メンバーの知名度が上がらない大きな一因にもなっているのです」

つまり、「AKB」というステイタスがあまりに肥大化し、今やティーンエイジャー女子にとっての「東大」や「三菱東京UFJ銀行」状態へと成り果てたということだ。本来は人生におけるホンの一部のプロセスでしかないのに、なまじっか“狭き門”ゆえに「入学・入社・加入」自体がゴールとなってしまった……いわゆる「燃え尽き症候群」ってヤツである。

 

そりゃあ、「総監督」の重責を担う横山にとって看過できない問題なのは、痛いほどよくわかる。が、これはもうどうしようもないのではないか?

 

私は、この時期にあえてAKBグループのオーディションを受け、「芸能界でのし上がりたい的な野心を抱かない姿勢を貫くイマドキの子」たちは、決してなにも考えていないわけではなく、もっともっとしたたかだと思う。

 

「芸能界」といった海千山千な個性の持ち主が巣くうおっかない世界にどっぷり浸かりきる“道”を端っから放棄し、「○歳までAKB(グループ)に所属していました」という、なかなかに華やかな経歴を武器に、次のステップを芸能界以外に求める(※給与形態としては会社員扱いの局アナなんかもここに含まれる)のは、学生時代に下手なサークル活動やアルバイトに明け暮れているより、ずっと現実的で、対外的なアピール度も高いはず……。少々大袈裟なたとえなのかもしれないが、場合によっては「MBAを取得しました」くらいのハクは付いちゃうのかもしれない。AKBグループに加入することが一種の“難関資格”として見なされつつあるのだ。

 

総勢300人以上とも言われているグループの莫大なメンバー数も「加入の(難関)資格化」に拍車を掛けているのは間違いない。「こんないっぱいいるんだから、私だって入れるのでは?」と「こんないっぱいのなかから卒業後も(芸能で)生き残るのはムリ…」との二律背反の想いが葛藤として生じ、結果として慎重に“他の道”をも視野に入れながら、なるべく目立ちすぎないよう芸能界内で与えられたモラトリアムを、もはや強大な勢力を誇るAKBグループに守られ、そこそこ満喫する……。

 

本人だけではなく親からしても、意外と安全で手堅い青春時代……のような気がしなくもない。そして、AKBグループの社会的地位が確固たるものになればなるほど、“目指す子たち”のこういう傾向は、ますます顕著となっていくことだろう。

    ニュース設定