【ゴミで奏でるサイケトランスが圧巻! 3.11ストリートが生んだ可能性の画像・動画をすべて見る】
これは2011年に起きた東日本大震災の復興および、その風化を阻止するためのチャリティ活動だ。
当日は、ハングドラム奏者やシンガーソングライター、ダンサーなどが参加したほか、ライブペインティングも実施。多くの街ゆく人たちの注目を集めていた。
今回は、本イベントの発起人であるバケツドラマーMASAさんにもお話を聞きながら、当日の様子をお伝えしていく。
写真:稲垣謙一
ストリートに根ざすアーティストたちの問題提起
バケツドラマーMASAさんは、バケツや金物を組み合わせたドラムセットと、ポリ塩化ビニルのパイプで自作したディジュリドゥ(オーストラリアの伝統楽器)という、いわゆる廃品を利用した楽器を演奏するアーティスト。
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MASAさんがキャリアをスタートさせたオーストラリアでは、ストリートパフォーマンスが公的なライセンス制度の元で盛んに行なわれている。日本に帰国した後も、その活動を継続して行っているのだという。
今回の「バスキング」は、発起から実施までわずか6日間で行われたそうだ。その短い期間で20名を超えるアーティスト、ボランティアがMASAさんの呼びかけに応じ、参加している。
MASAさんは震災のあった2011年3月11日当日は海外におり、被害の実感をまったく持てなかったと語る。帰国後に、東北各地を巡り、その惨状を目の当たりにし企画への思いを募らせていたそうだ。
ストリートは演者側もそうだが、観客にとっても敷居が低い場所。ライブハウスやクラブなどわざわざイベントに足を運ばなくとも、偶発的な環境のなかで音楽やアートを体験することができる。
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一方、ストリートは全てが自由というわけではない。それは今回のチャリティイベントでも同様で、開始から1時間も経たないうちに警察が介入し、イベントの中止を余儀なくされた。
そんな状況のなか、どうしてストリートからの発信にこだわるのだろうか? MASAさんは「目に見える形の路上パフォーマンスをすることで、(チャリティ活動の)火種になれば」と語った。
そんなMASAさんは17日(金)、渋谷WWW Xにて開かれるオールナイトパーティ「グレイトフル・ポップ」への出演が決定している。ゴミになってしまいそうな楽器/機材からは想像もつかない、バイブスにあふれたライブを是非体感してほしい。