サミュエル・L・ジャクソンが語る、キングコングへの愛情「伝説の一部になれて嬉しい」

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2017年03月25日 12:03  リアルサウンド

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 トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソンらが共演する映画『キングコング:髑髏島の巨神』が、本日3月25日より公開された。本作は、太平洋の孤島“スカル・アイランド(髑髏島)”で未知なる生物たちに遭遇した遠征調査遠征隊のメンバーたちが、島から脱出しようと試みる模様を描いたアクション・アドベンチャーだ。リアルサウンド映画部では、髑髏島の航空調査を行なう部隊を率いるプレストン・パッカード大佐役を演じたサミュエル・L・ジャクソンにインタビューを行ない、キングコングへの思いや出演作を選ぶポイントなどについて話を訊いた。


参考:『キングコング』監督が語る、日本のポップカルチャーとコングの関係性 「どのキャラも尊敬する宮崎駿監督のアニメに出てきそうでしょう?」


ーーあなたは1933年の『キング・コング』の大ファンだったそうですね。


サミュエル・L・ジャクソン:そうなんだ。僕らの年代にとって“キングコング”と言えば、フェイ・レイがヒロイン役を務めた1933年のあの『キング・コング』で、エンパイア・ステート・ビルによじ登ったコングと飛行機が対決するシーンのイメージが頭の中から離れなかったんだ。今回の『キングコング:髑髏島の巨神』の出来には僕自身も非常に満足しているよ。それに、キングコングの伝説の一部になれたことをとても嬉しく思っている。僕が演じたパッカードは、逃げ惑うことなく、堂々とキングコングに立ち向かっていくんだ。まるでボス同士の闘いのようにね。そこは新しい面白さのひとつじゃないかな。


ーー本作のキングコングは1933年の『キング・コング』を踏襲しつつも、まったく新しいキングコング映画になっていましたね。


ジャクソン:まずスケールが違うよね(笑)。1933年の『キング・コング』は、あの時代によくあれほどの作品を作ったなと感心する作品だった。でもそれは今回の作品にも言えることで、この時代によくここまでの作品が作れたなと思う。今回はキャストがみんなベテランで、非常に才能豊かな面々が揃っていたから、人間の在り方や登場人物たちの感情の動きなどはまったく心配いらなかった。この映画の要は、登場するモンスターをどう描くかで、僕ら役者ができることは、モンスターがどれぐらいの大きさで、どこにいて、どのぐらいの速さで動くのかといったことをきちんと把握しながら演技をしていくということだった。CGでモンスターが描かれる際、役者の動きがベースになってくるわけだから、僕もそこは徹底的に意識して撮影に臨んだよ。


ーーコングをはじめとするモンスターの造形も見事でした。


ジャクソン:僕が『スター・ウォーズ』シリーズに出演した時、ジョージ・ルーカスが「やっとCGで水が描けるようになった」と言っていたんだ。僕は「何のことだ?」と思いながら聞いていたんだけど、当時はまだそこまで技術が発達していなくて、CGで水を描写するのが難しかったということなんだよね。それからルーカスは「次は“火”だね」と言っていて、それがすごく印象に残っているんだ。それはもう20年近く前の話になるわけで、今回の作品におけるCG技術を見ていると、すごく発達しているのがよくわかる。コングに関しても、体毛を描くのに300人がかりで何時間もかけて作られているんだ。スクリーンの中にいる自分を観て、「ずっとこれがやりたかったんだ!」という気持ちになったね。これこそ映画の醍醐味だし、コングと一緒にスクリーンに映っている自分を観て感動したよ。


ーーあなたとコングが対峙するシーンは、最も印象的なシーンのひとつだったと思います。


ジャクソン:あのシーンは、自信に満ち溢れたパッカードがひとつの勝利を味わう瞬間になっているんだ。「こうするんだ。きっとうまくいく」と自信をみなぎらせながら、万一うまくいかなくても自分を犠牲にして役割を果たすというね。例えるなら、白鯨と対峙するエイハブ船長のような感じだね。『白鯨』の場合は、最終的に船は転覆させられてしまうわけだけど、そのように「負けていられない」と人間が思う瞬間なんだよね。自分がそういうシーンを演じることになるなんて想像もしていなかったから、このチャンスが来た時はまさに飛びつく感じだったよ。


ーー日本においては今年すでにあなたの出演作が3作も公開されていて(『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』『ザ・セル』『トリプルX:再起動』)、『キングコング:髑髏島の巨神』が4作目になります。今回のようなハリウッド大作からアート系の作品まで幅広い作品に出演されていますが、出演する作品はどのように選んでいるのでしょうか?


ジャクソン:まずはストーリーがいいかどうか大前提だね。そして、そのストーリーの中に登場するキャラクターが魅力的か、また自分にとってチャレンジングな役柄かも重要だね。自分が演じる役柄が、物語を運ぶ上で印象に残るような位置付けであればぜひ出演したいということになるんだ。あとは今回の作品がまさにそうだけど、子供の頃の記憶も大事だ。僕は子供の頃からずっとキングコングの映画に出たいと思っていたし、それが夢でもあったからね。「新しいキングコングの映画に出るか?」と言われた時には、「待っていた!」という感じだったよ。今回はロケ地のハワイ、オーストラリア、ベトナムにも行ってみたいと思っていたし、この映画に出演している自分を見てみたいと思ったんだ。


ーー今後は新たな怪獣映画ユニバース「モンスターバース」として、すでにコングとゴジラの戦いにも注目が集まっていますね。


ジャクソン:きっとワクワクするようなものになるだろうし、僕もワイルドなシリーズになることを期待しているよ。今回のコングは今までに見たことのない大きなサイズだけど、まだ若いんだ。作品の時代設定が1973年だから、ゴジラのタイムラインに追いつく頃には、コングはゴジラにとって強敵になるだろうね。コングは思考を持った生き物で、その思考もまだまだ伸びる可能性があるわけだから、もしかしたらコングがゴジラに勝つこともあり得るんじゃないかな? 僕もすごく楽しみにしているよ。(宮川翔)


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