アルゼンチン『スーパーTC2000』、初参戦シトロエンが開幕戦完全制覇

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2017年03月28日 15:01  AUTOSPORT web

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17年シーズンの開幕を迎えたアルゼンチン「スーパーTC2000」シリーズ
WTCC世界ツーリングカー選手権3連覇のホセ-マリア・ロペスらを輩出した、アルゼンチンの国内最高峰ツーリングカー選手権『スーパーTC2000』が3月26日に開幕し、今季からワークス参戦を開始するシトロエン・トタル・レーシングの『C4ラウンジ』が、予選、決勝ともに制し、デビューウイークで完璧なスタートを切った。

 現役WTCCドライバーであるエステバン・グエルエリも所属するシトロエン・ワークスは、今季のWTCCスポット参戦が噂されていたホセ-マヌエル・ウルセラを含めた3台体制で参戦。完全新開発となるシトロエンC4のセダン・バージョン『C4ラウンジ』を投入した。

 ただし、マシン規定はワンメイクとなっており、空力面は参戦車種に合わせて細かな規則が設けられ、ボディワークは前後バンパーとサイドシル部の変更のみが許されるほか、全長や全高なども車種ごとに数値が定められている。

 エンジンにはスズキ製リッターバイク『隼』に搭載される1350cc直列4気筒をベースにV8化した、2700ccの超軽量エンジンを搭載。Xトラック製の6速共通ギヤボックスを採用している。

 その新型『C4ラウンジ』をドライブするウルセラが、土曜予選でポールポジションを獲得すると、そのまま予選ヒートとなるスプリントレースも制覇。翌日曜のフィーチャーレースに臨んだ。

 開幕戦ブエノスアイレスの舞台であるオスカー・ファン・ガルベスには、満員の観客が詰めかけ、曇り空の広がる下でレースはスタート。

 1コーナーではポールスタートのC4ラウンジと、ルノー・スポール・チームのメガーヌ4ドア、『フルーエンス』をドライブするリオネル・ペーニャがターン1のポジション争いで激しい競り合いを披露する。

 翌2周目まで続いたコンタクト・バトルは、ホームストレートで速度を乗せたペーニャが、C4ラウンジのインサイドに飛び込み、接触しつつもトップに浮上。しかし勢い余ったか、そのままターン3でワイドとなり3番手に後退。C4ラウンジに続く2番手に浮上したのは、トヨタ・ガズー・レーシング・アルゼンティーナ(TGRA)のカローラに乗るマティアス・ロッシとなった。


 トップ3の背後にはルノー・スポールの2台が続き、6番手にはチーム・プジョー・トタル・アルゼンティーナのマリアーノ・ヴェルナーが『プジョー408』勢最上位につけた。

 レース中盤では、昨季王者のアグスティン・カナピノのドライブする新型『シボレーYPF・クルーズ』が408の背後を走るも、29周目のバトルによる接触でダメージを受け、終盤リタイアに追い込まれた。

 さらにトップ10後方では、トップを走るウルセラのチームメイトであり、現役WTCCレーサーのグエルエリが苦戦。23周目にプライベーターとしてフォード・フォーカスをドライブするダミアン・フィギンズとのバトルで追突。フロントエンドを破損し、ドライブスルー・ペナルティを受けることに。

 時を同じくして、先頭ウルセラのC4ラウンジにも接触の影響が及び、度重なるバトルによりフロントのカナードが破損。その破片がフロントタイヤに触れてペースが上がらず、後方のトヨタ・カローラ、ルノー・フルーエンスがギャップを詰めていく展開に。

 その流れをさらに演出するかのように、最終盤には後方を走るプジョーのスピンからセーフティカーが導入。6周のダウンラップを挟んで、残り2周での再開という超スプリントレースが展開した。

 この機会を活かしたのは、3番手を走っていたルノーのペーニャで、トヨタのロッシから2位を奪還することに成功。そのままチェッカーをくぐった。

 レース後には、序盤のウルセラとペーニャの接触バトルが審議対象となるも、警告のみで獲得ポイントには影響せず。シトロエンC4ラウンジがデビュー戦でフルマークとなる大量31ポイントを稼ぎ出した。

 次戦、第2ラウンドとなるのは4月22〜23日のサンルイス戦。アルゼンチン中央部に位置し、美しい湖をたたえたポトレロ・デ・ロス・フネスを舞台に開催される。

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