「どらむでクッキング♪」が面白い!料理のポイントをドラムで支えることは可能か…?

0

2017年04月13日 01:00  citrus

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

citrus

写真

『どらむでクッキング♪』という番組が相当アヴァンギャルドで面白いと、citrus編集長からご紹介いただいたので、さっそくYouTubeでダイジェスト版をチェックしてみた。
 
メインキャスターは宮川俊二。番組冒頭で、
 
「食材刻んでリズムも刻む 初心者の皆さんが失敗しがちな料理のポイントをドラムのリズムで支えていこうという番組です」
 
と企画主旨を語っている。「初心者の皆さんが失敗しがちな料理のポイントをリズムで支える」ための生ドラム担当はLUNASEA真也とシシド・カフカの二人。LUNASEA真也はもう説明するまでもない、ロックバンド『LUNA SEA』のドラマーだが(結局は説明してしまっているがw)、シシド・カフカとは女優やモデルとしても活躍しているらしい、なかなかにチャーミングな女性で、LUNASEA真也に負けず劣らずドラムの腕前もなかなかのものだったりする。
 
NHKが「東京ではない関西から、テレビの新しい可能性に思いっきり挑戦するラボラトリー=おもラボ」の一環として企画された新番組で、今年の3月28日に放送されたようである。
 
オープニングでは、NHKの超長寿番組『きょうの料理』でお馴染みのテーマ曲「ちゃんちゃらちゃらちゃらちゃっちゃっちゃ?♪」(←モーグ・シンセサイザー奏者で名高い、あの富田勲作曲なのだそう!)をパーカッシブにアレンジしたものが流れ、真也とカフカのドラムソロに合わせて、宮川さんがぎこちなく料理をつくっていくという構成だ。
 
終始、番組は和やかに進行していくが、その「和やかさ」がかえって「料理」と「ドラム」というオートマティズム的な食い合わせの唐突さ、シュールさを際立たせている。公式ホームページ上では料理のレシピに並べて、ドラムセットの詳細も掲載されていた。
 
トマトサラダ
 
<人数2人分>
・  トマト 中3個
・  きゅうり 1/2個
・  新たまねぎ 1/2個
 
真也さんのドラムセット
 
・  タム×3(8”・10”・12”)
・  フロアタム×2(14”・16”)
・  バスドラム22”
・  スネアドラム14”
・  電子バスドラム×2
・  電子スネアドラム
 
おそらくコレは、制作者サイドが一番やりたかった渾身のアイディアだったに違いない。たしかに、視聴者を思わずクスッとさせる仕掛けとしては成功の部類だと言えよう。
 
さて。このあまりに斬新すぎる”実験的試み”はアリなのかナシなのか? 大絶賛の声が多く聞こえる一方で、「ハッキリ言って、うるさい! 気が散る!」という声もある。……ので、ここは「はたして本当に、初心者の皆さんが失敗しがちな料理のポイントをドラムのリズムで支えることができるのか」のみに焦点を絞り、今回の”ネタ”を軽く”料理”してみよう。
 
ドラムに合わせてフライパンでベーコンを炒めるシーンは、けっこうな”必然性”もあったと思う。けれど、ドラムに合わせて食材を切るのは……マジ、危ないと思う。バックでパワフル&タイトなドラミングにオラオラと煽られた日には、絶対に焦っちゃいますから。現に宮川さんの包丁さばき、見るからにヒヤヒヤモノだったし。「実際に真似するのはやめましょう」くらいのテロップは入れても良かったのではなかろか。つまり、結論としては「NHK側も端っから視聴者の役に立つ番組にしたい…なんて考えはない」ということだ?

 
    ニュース設定