中村文則『悪と仮面のルール』映画化決定 主演・玉木宏「非常にデリケートで難しい役柄」

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2017年04月22日 08:03  リアルサウンド

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『悪と仮面のルール』(c)中村文則/講談社(c)2017「悪と仮面のルール」製作委員会

 玉木宏主演映画『悪と仮面のルール』が、2018年に公開されることが決定した。


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 本作は、『土の中の子供』で芥川賞を受賞した中村文則の同名小説を実写映画化したサスペンス。非道なシステムに翻弄される主人公・文宏が、たったひとつの揺るがない思いを胸に罪を犯す模様を描く。監督は、関ジャニ∞出演の『8UPPERS(パッチアッパーズ)』、UVERworldの長編ドキュメンタリー映画『THE SONG』などの作品で知られる中村哲平。


 財閥家・久喜に生まれた文宏は、10歳の頃、狂気にして巨悪な当主の実父に、自身が純粋悪となることだけを望まれて生まれた存在だということを知らされる。そして“悪”となるための教育として、14歳の誕生日に「お前に地獄を見せる」と告げられる。その日まで1年を切ったとき、文宏は父の部屋で、想いを寄せ合う相手である久喜家の養女・香織が、父の手によって汚されようとしているのを目撃する。香織を守るために父を殺害する文宏だったが、次第に望まない父に似ていくようになる。やがて香織と別れた文宏は、顔を捨てて別人・新谷に成りすまし、彼女を影から見守り続けるが、久喜家の人間である文宏の兄と出会い、再び罪を犯すことを決意する……。


 なお、原作者・中村は、「The Wall Street Journal」で<年間ベスト10ミステリー>に2012年、2013年と連続で選出され、2014年には、ノワール文学への貢献を讃えるアメリカの文学賞「デイヴィッド・グディス賞」を日本人として初めて受賞している。


 久喜文宏/新谷弘一役で主演を務める玉木、原作者の中村、メガホンを取った中村監督からはコメントが寄せられている。


■玉木宏(久喜文宏/新谷弘一役)コメント
・本作品のオファーがあった時の第一印象
中村文則さんの持ち味である、深く深く出口のない溝に落ちていくようなスケールの大きい作品を映像化するというのはチャレンジングだと感じました。


・演じてみての感想や、演じる際に意識したこと
非常にデリケートで難しい役柄だと感じました。
結論から言うと、文宏は整形をして他人の顔を手に入れ、覚悟を決めて進もうとするが、人の内面は整形出来ない。悪に対して理性があるが故の脆さを大切に演じたいと思いながら、この作品と文宏という役に向き合いました。


・作品への期待
特異な作品だからこそ、「善悪」「真の愛」「家族」「友人」の事を、改めて見つめ直すきっかけになるのではないかと思います。


■中村哲平監督 コメント
中村文則先生の描く世界を映像化することは、プレッシャーと共に大きな喜びでした。
闇の中に一筋だけ感じる温かな光。
作品は重くて、苦しくて、ズシリと心に来るけれど、
それを乗り越えた先には、純粋な愛が感じられる。
玉木宏さんを筆頭に、魅力的なキャスト、優秀なクルーが集結し、素晴らしい作品になりました。
先生の表現する光や空間や熱、繊細に描かれた人物にストーリー、そして心に響く言葉たち。
その全てを大切に、この映画の中に込めました。


■中村文則(原作者)コメント
素晴らしい役者の方々に演じていただけて光栄です。
現場にお邪魔して、とても面白くなると肌で感じました。大変楽しみにしています。


(リアルサウンド編集部)


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