ニュル24時間クラス3連覇に挑むスバル、予選レースで快走も終盤にトラブル発生

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2017年04月26日 16:22  AUTOSPORT web

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2017ニュルブルクリンク24時間予選レースに挑んだ90号車スバルWRX STI
4月23日、5月下旬に開催される2017年のニュルブルクリンク24時間耐久レースの予選レースが行われた。ST3Tクラス3連覇に挑むスバルは17年型スバルWRX STIを投入したが、レース終盤にトラブルを抱え、チェッカーを受けることなくレースを終えることとなった。

 3月に17年型マシンのシェイクダウンを富士スピードウェイで終えたチームはその後、国内で数回テストを実施。シェイクダウンで判明した課題への対策に取り組みながらマシンを熟成させてきた。

 チームは予選レースに向けてレース1週間前からエンジニアやメカニックの一部を現地入りさせ、時間をかけて走行準備を行なった。

 また、本戦の24時間レースに出場する山内英輝ら4名のドライバーを予選レースから招集し、シェイクダウンを担当した山内以外のカルロ・バンダム、マルセル・ラッセー、ティム・シュリックの3名に新型マシンでの走行チャンスを与えている。

 22日の予選1回目、23日の決勝を前に行われた予選2回目のいずれのセッションでもST3TクラストップタイムをマークしたWRX STIは、バンダムのドライブで目標の8分台に迫る9分4秒というタイムを記録する。

 チームにクラスポールをもたらしたバンダムは「フィーリングはとても良い」とコメントした。

「ヒデキ(山内英輝)を中心に日本で仕上げてきたセットがハマっていると思う。走るたびにタイムを詰めていけるんだ。このマシンなら目標の8分台も達成できるんじゃないかな」

 迎えた決勝は気温10度以下という寒さのなか、6時間に及ぶレースの幕が開けた。

■チェッカーまで残り1時間でまさかのトラブル
 スタートドライバーを務めたバンダムは序盤から好ペースで周回を重ね、予選で記録したベストタイムをさらに2秒縮めることに成功する。

 その後も山内、ラッセーへとつなぎ、続くシュリックのドライブでも安定したペースで周回を重ねていたWRX STIだったが、ルーティンピットの直前、突如マシンから温度上昇を知らせる警告が発せられ、緊急ピットインを強いられることとなった。


 原因は排気系パーツの不具合。チームはトラブルを抱えながらもレースを走りきれると判断し、ドライバーをバンダムに交代してマシンをコースに戻す。

 しかし、症状は好転しないばかりか、さらなるトラブル発生の心配があったためチームは走行を1周で切り上げ、ピットでレース終了を待つ決断を下した。

 チェッカーを受けることなくレースを終えたことについて、チームの菅谷重雄監督は「まだ(マシンに)不備があったということを、きちんと振り返らねばならないと思います」と語った。

 しかし、予選結果を含めポジティブな面も認め、次のようにコメントしている。

「カルロ(・バンダム)をはじめ、ドライバー達のフィーリングはとてもよく、レース中に9分2秒台までラップタイムを詰めていけたので、性能面は検証できたと思っています」

「また、山内やマルセル(・ラッセー)、ティム(・シュリック)にはそれぞれ課題に則した走り方を指示し、本番レースを想定したデータ収集もほぼ予定通りに実施できました」

「しかし、不測のトラブルが出てしまってチェッカーが受けられなかったのは事実です。この結果を真摯に受け止め、残り1ヵ月の間にしっかりとした準備をして、目標のSP3Tクラス3連覇を果たしたいと思います」

 本戦となるニュルブルクリンク24時間レースは5月25〜28日に開催され、現地27日の15時30分(日本時間22時30分)にスタートが切られる。

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