寺門ジモン、美味しいものとストイックに向き合う赤身肉論

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2017年05月19日 01:00  citrus

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「芸能界最強のグルメ王」の称号を持つ『ダチョウ倶楽部』の寺門ジモン(55)が、『週プレNEWS』で、今流行りの「赤身牛肉」についてのうんちくを語っていた。なんでも寺門は、肉の競(せ)りにも参加できる家畜商の資格をももつ生粋の“肉マニア”であるらしく、ブーム前から「霜降りより赤身好き」を公言していたゴメス的には、なかなか衝撃な内容だったので、ぜひとも紹介してみたい。
 

「普通、赤身といえば、ヒレ肉やロースのシモが入っていない、油が少ない部位がメインの肉を思い浮かべるよね。でも本当の牧草系の赤身はすごく堅いし、筋張ってて食えたもんじゃないですよ。赤身も霜が入ってなかったらパサパサですから。
赤身がうまいのは、実は細かい霜が入っていて、そのおかげでジューシーになるから『赤身として美味しい』わけなんです。『赤身ステーキ』は商売の言葉なんですよ。売るための言葉に踊らされちゃいけない」

 
そう。「本当に美味しい赤身牛」とは、じつのところ「ほんのり霜降りな肉」のことだったのだ! となれば、週プレ記者も指摘しているが「昨今の赤身肉ブームは健康ブームからの流れでもあるのに、“適度な霜”は健康から離れてしまうのでは?」といった矛盾が、一方で生じてくる。しかし、寺門はそんないささか意地の悪い指摘を以下のように一蹴する。
 

「いいですか、食べ物を美味しいと思って噛みしめると唾液が分泌して消化が促進されて、体によく入っていくから栄養になるんですよ。すごくヘルシーと言われている食べ物でも、こんなものを食べないといけないのかと思って、唾液も出ないままだと吸収もされませんよ。
現に僕は55歳だけど、普通に好きなものを食べているからか、髪を染めたことがないです。細胞再生部分でいっても、好きなものを食べるほうがいいんじゃないの?
(中略)僕は生きるために食べてるんじゃなくて、美味しいものを食べるために生きているんです。それが持論です」

 
ちなみに、citrusでもお馴染みの脳神経外科医・菅原道仁さんは、自著『成功の食事法:脳神経外科医の自分を劇的に変える食欲マネジメント』(ポプラ社)で、
 

沸き上がってきた食欲が「ピュアな食欲=生命を維持するための食欲」なのか「フェイクな食欲=快楽のための食欲」なのか、多くの人たちがわからなくなってきていることに、私は大きな懸念を抱いています。

 
と、エンターテインメント化しつつある現在の食環境が“真の空腹感”を削ぎ、それが健康や日常のハイパフォーマンスの妨げとなっていることに警鐘を鳴らしている。一見、寺門の「美味しいものを食べるために生きている」という“持論”は、菅原さんの“懸念”と真逆の立場を取る“極論”として捉えられなくもない。
 
が、「年間(単位)で(食事をするお店の)予約が入っている」という寺門は、
 

「(店の予約に)合わせて、体調を作っていく感じなんだよね。(数日後が)寿司なら塩で仕事したものをしょう油で食べるから、塩分を控えようとか、時間までに美味しく食べるために体調を整える」

 
……という。すなわち、「美味しいものをより美味しく食べるため、ストイックな日々を過ごし、“ピュアな食欲”を沸き立たせている」という意味で、言葉のニュアンスこそ違えど、菅原さんと主張したいことは「ほぼ同じ」ってことになる。ジモンさんと菅原さん、おたがいに面識がある私としては、ホッと一安心……なのであった。
 

※情報は2017年5月18日現在のものです

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