亀梨和也の“サプライズ”に絶賛の声! 『ボク、運命の人です。』第7話レビュー

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2017年05月28日 12:52  リアルサウンド

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 サプライズで指輪のプレゼントをするというのはプロポーズ場面での定番とはいえ、現実的に考えるとなかなかハードルが高い。たとえば一度でも指輪をプレゼントしたことがあったり、あらかじめ知っているわけでもなければ、こっそり測るかさりげなく聞き出すか。どちらにしても、“サプライズ”にならない可能性があるから注意が必要だ。


参考:山下智久「永久アバーヨ」のインパクト! 『ボク、運命の人です。』亀梨和也との掛け合いを読む


 先週の放送でついに晴子(木村文乃)との交際までコマを進めた誠(亀梨和也)ではあるが、第2話でビニール傘を誕生日プレゼントとして渡しただけで満足していた彼に、自称“神様”(山下智久)は厳しく叱責。晴子に指輪をプレゼントすることを提案する。例によって晴子の指のサイズを知らない誠は、相手の指のサイズを見分ける技を持っている定岡(満島真之介)に相談を持ちかけ、特訓を始めるというのが『ボク、運命の人です。』第7話の大筋だ。


 相手の指のサイズを知る過程を描くという、ドラマらしからぬ現実的な挑戦を前に、一目で指のサイズを判別するという難易度の高い技で乗り越えようとするのは、このドラマらしい“無茶振り感”にあふれている。しかも、その特訓のためにアスパラガスを買い占めるという実にシュールな一幕を経て、ほぼ一夜漬けの特訓で見事にその高度な技を習得してしまうのだから、より非現実なドラマらしいアプローチに思える(果たして一夜漬けで習得できるようなものなのか気になるところではあるが)。そのあたりは、主題歌『背中越しのチャンス』のサビの一部である、「現実的じゃなくていい 君との運命 描いていこう」という一節にさりげなくリンクしているのではないだろうか。


 それにしても、指輪を渡すためのデートシーンで、映画館とカラオケの二度もタイミングを逃し、ボウリング場で何の前触れもなしに指輪をはめるという演出は、見ているこっちがサプライズに遭ったかのようなドキドキ感に苛まれてしまった。もっぱらネット上ではその“サプライズ”に心打たれた亀梨ファンの好意的な意見が目立っていたが、このふたりは果たして無事にハッピーエンドに辿り着くのであろうか。まだちょっと心配である。


 ところで、誠の務める「ウェルカム・ウォーター社」の紅一点・みどりを演じる岡野真也がここ何話かで着実に出番が増えて目立ち始めている印象を受ける。現在24歳の彼女は、中学時代から芸能活動を始め、多くの映画やドラマ、CMなど幅広く出演し着実にキャリアを積んできた。一昨年には初主演映画『飛べないコトリとメリーゴーランド』が公開されて注目を浴び、ついに今作でブレイクの予感を漂わせている。


 岡野が演じるみどりは、同僚の葛城(澤部佑)に思いを寄せ、先々週の腕相撲特訓の場面で葛城とのデートに漕ぎつけ、今週は自ら付き合っていることを宣言。メインカップルがなかなか積極性を欠いている中で、その周囲のカップル(このふたりだけでなく、菜々緒演じる四谷と満島真之介演じる定岡も)の積極性は良い対比となり、影響を与えていくに違いない。彼らの恋模様からも目が離せないだろう。


 さて、第7話の終盤。誠と“神様”のいつも通りのような会話が真っ暗な部屋で展開した挙句、“神様”が突然消えてしまう。さらに第1話で登場した、誠の元恋人の美人局が、テレビのニュース画面に映し出されたところで幕を閉じる。今までにないほど意味深なクライマックスに、来週の第8話は波乱の予感だ。


■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。


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