引退後の安室奈美恵が目指すのは「第二の山口百恵」なのか

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2017年11月23日 01:00  citrus

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最近、安室奈美恵のことばっか書いているような気がするのだけれど、容姿がタイプなんだからしょうがない。……がゆえ、ついついいろんな彼女関連のニュースが目に留まってしまうんだろう。で、今日もアムロちゃんの話である。

 

デイリー新潮が、『安室奈美恵、「離婚」「家族」の質問をシャットアウト “歌姫伝説”ビジネス』……というタイトルで、安室が引退表明して以降のマスコミ対応についての違和感を暗に匂わせるような記事を掲載していた。新潮の取材を受けた某芸能記者によると、

 

「ある雑誌が取材を申し込むと所属するエイベックスから、結婚・離婚・出産、家族という言葉を並べて、プライベートには一切触れるな、という主旨の文書が送られてきた」

 

……のだそう。その理由を、エイベックス関係者はこう答えている。

 

「安室に関しては、プライベートではなく、音楽を売る。だから、過去の出産や母親が亡くなった悲劇などの切り口は一切やめてください、と取材前に説明するのが通例です」

 

このあと、本記事は、やれ「安室が歌姫として売ってきたのは、喋りがまったくできず、MCとしては使えないから」だとか、やれ「安室の背後にいる大物プロモーターの機嫌を損ねないため、エイベックスも徹底的なマスコミ管理を行っている」だとか、やれ「安室が紅白に出場しないのは、NHKが彼女の引退表明を伝えるニュースで、SAMとの結婚時の映像を使って、安室側の逆鱗に触れたから」だとか……と、さまざまな憶測を書き連ねているのだが、要は「過ぎたるは猶及ばざるが如し」なる諺を記事の〆とし、「最後くらいもうちょっとマスコミサービスしてくれたっていいじゃないですかー」なんて軽い嫌味を放っているわけである。

 

さて。以上、ここまでのくだりを読んで、賢明なるcitrus読者の皆さまは、どのような見解をお示しになったことでしょう? 私は、基本デイリー新潮の記事は精度も高く、わりといつも信頼感を寄せて熟読しているほうなんだが、こと今回にかぎっては、安室側のいささかデリケイトすぎるマスコミへの規制は、間違っちゃあいないと思っている。

 

「引退後の引き際の美しさ」を、いまだ絶賛されている山口百恵が好例でないか。徹底的なマスコミのシャットアウトを貫きとおし、40年近くにわたって、我々世代の記憶にその姿を鮮明に刻み込んだどころか、その潔さがメディアや個々で語り継がれることによって、日本人の、全世代にとってのレジェンドと化している。

 

おそらく、安室奈美恵が(引退後のスタイルとして)目指しているのは「第二の山口百恵」なのでは……と私は推測する。だったら、アーティストのパフォーマンス以外の部分を突かれることに対する執拗までのディフェンスは必須、自明の理、当たり前じゃないのか? どうしても“それ以外”を今さら暴きたいなら、安室側を敵に回し、安室まわりの利権をすべて手放す覚悟をもって、地道に自力で取材すればよいだけのことのである。

 

先週、私はこのcitrusで「安室奈美恵にノーが言えない昨今の空気が気持ち悪い」みたいなことを書いたばかりだが、「安室にノーと言う」のと「安室について根掘り葉掘り穿り出す」のとは完全な別モノ、似て非なる行為なのだ。

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