独自な視点で常に世相と向き合う東スポが報じる“特ダネ”は、そのあまりにニッチな斬り口が、私のような基本ニッチな事件や騒動ばかりを取り扱っている者からすれば、ときに美味しいネタ元にもなるわけだが、東スポの真骨頂とくれば、やはり今日これから紹介する「心底どーでもいいニュースソースのみを頼りとし、遮二無二一点突破する無理矢理な企画」なのではなかろうか。
タイトルは
「球界期待の怪物に激似
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内山信二
感じるなぁ
清宮との縁」
……である。この段階で賢明なるcitrus読者の皆さまなら、もう薄々とお気づきになっていることだろうが、そのとおり! 日本ハムのドラ1・清宮幸太郎内野手(18=早実)にネット上で「激似」と話題のタレント・内山信二(36)が、「似ている」という理由だけで、清宮へ「緊急提言」と称するエールを贈っているのだ。
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(ほくろを描き足し、日ハムの帽子を被った写真を見てみると)たしかに、似ている。「激似」の「激」はダテじゃないほどに……。しかし、くどいようだが“二人の縁”はそこだけ! あえて他の“共通項”を強引に穿り出すなら、
──ドラフト会議では日本ハム・木田GM補佐が明石家さんまさんのアドバイスで左手でクジを引き当てた。(内山が)同じくさんまさんを師と仰ぐだけに、そのあたりでも縁を感じるのでは?
内山:そういわれてみたら、何かの縁はあるのかも。清宮君に直接会ったことはないんだけど、ハムが大好きな僕からしたら、日本ハムに入るっていうのもそう。北海道はおいしいものが多いから、ハムと魚介類で太っちゃうんじゃないかなって。デブってわかるんですよ、この人、太りやすい体質だなって。そこが一番(シンパシーを)感じますかね。
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薄っ! 「そういわれてみたら〜」って……後付けかよw!! 会ったこともないのかよw!!! 明石家さんまとの関わり方も「ほぼ無関係」と言って良いクラスのソレだが、「日本ハム」という球団ではなく「ハム」という食材が大好きなだけで、“縁”としてしまうのは、さすがにちょっと「力ワザにもほどがある」と指摘せざるを得ない。
一応、
内山:僕はさんまさんとは6歳のころからの関係で、師匠でもあるし親みたいな感じ。清宮君も栗山監督と選手と監督だけではなく、親子のような感じでいろんなアドバイスをもらったらいい。
……なんて、もっともらしい「提言」も掲載されてはいるのだが、そこらへんはなんの身にもならないペラペラな内容のオン・パレードなので、すべて割愛させていただく。ただ、「もし年間50本以上(ホームランを)打ってくれたら、(美容)整形でほくろをつけよう」と紙面で内山が公約したという事実は、ここに追記しておきたい。
いずれにせよ、終面一面を割いてまで組んだ特集がこんな風である。「紙の無駄遣い」以外の何物でもない……のだけれど、そんな「エコロジー」の「エ」の字も匂わせない暴挙こそ、じつは私(ら)が東スポに望んでいる“理想のカタチ”だったりする。お願いだから中途半端に役に立つ記事は書かないで!