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地震で下敷き…腎不全に クラッシュ症候群の仕組み解明

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2018年01月14日 08:01  朝日新聞デジタル

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朝日新聞デジタル

 阪神・淡路大震災で注目された、家屋などの下敷きになって筋肉が壊死(えし)し、腎不全になる「クラッシュ症候群」の仕組みを、慶応大などの研究チームがマウス実験で突き止め、米医学誌ネイチャー・メディシンに発表した。予防や治療の効果を見込める物質も特定、創薬につなげたいという。


 クラッシュ症候群は、地震や交通事故などで家屋や車の下敷きになって圧迫された手足の筋肉が壊れて起きる。壊死した筋細胞内の物質が血中へ放出され、急性の腎障害などにつながり、死に至ることもあるが、詳しい仕組みはわかっていなかった。


 多くの家屋が倒壊した1995年の阪神・淡路大震災では概算で370人以上が発症し、約50人が死亡したとされる。こうした腎障害は、重度の熱中症や過度の運動などで筋肉が壊死した場合にも起こる。予防薬がなく、発症したら透析で対症療法をするが、災害現場では間に合わない場合も多い。


 研究チームは、壊死した筋細胞が出す物質で血小板が活性化され、腎臓内で白血球の一種、マクロファージを細胞死させることをマウス実験で突き止めた。この時にマクロファージがDNAとたんぱく質の複合体「クロマチン」を放出し、尿細管を攻撃して腎障害を引き起こしていた。


 クロマチンの放出に関わる遺伝子を働かなくしたマウスは、筋肉を壊死させても腎障害の症状が軽かった。交通事故などで筋肉を損傷した人の血中からは、クロマチン由来の成分が多く検出された。


 また、母乳などに含まれるたんぱく質「ラクトフェリン」にクロマチン放出を抑える働きがあることも確認。事前に注射したマウスでは腎障害の症状が軽かったという。


 研究チームの平橋淳一・慶大専任講師は「筋肉の壊死で起こる腎障害の予防や治療ができる可能性がある。災害や事故の現場で使える治療薬の開発につなげたい」と話す。(川村剛志)


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