関ジャニ∞ 大倉忠義、ディーン・フジオカと共演『モンテ・クリスト伯』で新たな“転換期”迎えるか

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2018年04月19日 06:02  リアルサウンド

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 ディーン・フジオカが主演を務めるフジテレビ系の木曜劇場『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』が4月19日よりスタートする。日本では『巌窟王(がんくつおう)』としても知られる、アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯』が原作の本作では、愛する女性と未来の家族を奪われ、15年間という長い地獄のような投獄生活を送ってきた主人公・柴門暖(ディーン・フジオカ)が、冤罪で地獄に突き落とされた環境から何とか這い上がり、自らを陥れた者たちへ“復讐”をしていく模様が描かれる。


参考:大倉忠義、重岡大毅……関西ジャニーズ勢が役者として活躍するワケ 演技力が磨かれた背景とは?


 『探偵の探偵』(2015年)以来、約3年ぶりのフジテレビ系ドラマ出演となるディーン・フジオカが、連続ドラマ単独初主演を務めることでも話題になっている本作だが、新井浩文と高橋克典とともに、ディーン演じる主人公・暖の復讐の矛先となる主要人物を演じる、関ジャニ∞・大倉忠義のキャスティングにも注目が集まっている。


 大倉が本作で演じるのは、暖の最大の復讐の矛先となる“恋敵”南条幸男。幸男は、仲の良い先輩である暖と暖の愛する女性・目黒すみれ(山本美月)との婚約を祝いながらも、実はすみれのことを密かに愛し、暖に対して嫉妬の念を抱いている。自らは売れない役者をやっており、愛する女性も出世も手にした暖に憎悪にも近い感情を抱き、暖を葬る最後のボタンを押す人物だ。


 3年ぶりの連続ドラマ出演となる大倉の役者としてのタイプについて、同じ関ジャニ∞のメンバーである錦戸亮との違いを、芸能ライターの佐藤結衣氏に聞いた。


「関ジャニ∞の中では、大倉さんと錦戸さんが俳優業を充実させている印象です。おふたりともスマートなルックスで、見る者の心を揺さぶる演技をされますが、その成長曲線は大きく異なるように思います。どちらかと言えば錦戸さんが直感的なのに対して、大倉さんは経験的。天性の勘の良さと実直に努力を重ねていくタイプの差を感じます。大倉さんの演技が年々高い評価を得ていくのも納得です」


 そんな大倉の演技のキャリアにおいては、“転換期”があると佐藤氏は続ける。


「ジャニーズJr.時代はなかなかスポットライトに当たらず、悔しい思いを続けていた大倉さん。しかし愛されキャラの彼の前には必ずチャンスとなる“転換期”が訪れます。追い詰められたときに、急激な成長を見せるのが、大倉さんの素晴らしいところ。関ジャニ∞のドラムに推薦されたときもそうでした。そして、東山紀之さんが主演を務めた『必殺仕事人2007』(テレビ朝日系)で、からくり屋の源太役に抜擢されたときも。しかし、その続編となる『必殺仕事人2009』では殉死することになりました。大倉さん自身は、うまく結果が出せなくてそういう流れになったと思ったようですが、その裏では中村主水を演じた故・藤田まことさんが、『大倉くんを殺すなら俺を降ろせ』とスタッフに言っていたというエピソードがあります。それを知った大倉さんは、『もっと頑張らないといけない』と気持ちを切り替え、壮絶なラストを見事に演じきりました。そのように、大倉さんはがむしゃらにやって光っていくタイプ。映画『疾風ロンド』で共演した阿部寛さんからも『不思議な面白さがある』と言われていたように、放っておけない人間的魅力が役を通して見えるのが、大倉さんの演技の魅力ではないかと思います」


 また、今回の『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』の南条幸男役は、大倉にとってハマり役になると佐藤氏は語る。


「売れない役者という設定もそうですが、幼なじみの目黒すみれ(山本美月)のことが好きなのに、彼女が暖と婚約してしまい嫉妬に駆られるという、非常にフラストレーションに満ちた役柄なので、苦しいときなどこれまでの大倉さん自身の経験が存分に発揮されるのではないかと思います。その見た目からは、少女漫画原作のヒーローやキラキラした役柄に向いているように思われるかもしれませんが、今回のような重めの役柄の方が実は向いている。自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『オールナイトニッポンサタデースペシャル 大倉くんと高橋くん』(ニッポン放送)ではリスナーに怒りをぶつけてしまうこともあれば、レギュラー出演しているバラエティ番組『関ジャニ∞エイトクロニクル』(フジテレビ系)では変顔などに対して秀逸なツッコミで笑いを生み出すこともある。人のことをよく見ている、観察眼のある方です。人の心理的な悪意を表現したり、感情面の動きに対して敏感なので、“役者”という自身と重なる部分もある今回の役柄は、ハマり役になるのではないでしょうか」


 さらに、主演を務めるディーン・フジオカと大倉とのコラボレーションについて、佐藤氏は次のように期待を募らせる。


「もともとプライベートがあまり見えないディーンさんが、表と裏の顔を持ち合わせた主人公の暖を演じるのは適役だと言えると思います。大倉さんが演じる幸男は、その最大の復讐の矛先となる人物なので、ディーンさんと張り合うぐらいの存在感が求められます。そういった意味でも、大倉さんがこれまでに演じたことのないような野心を抱えた幸男という役柄で、ディーンさんとどのような演技バトルを繰り広げるのか。美男対決でもあるので、そこにも注目です」


 ミュージカル要素も取り入れた大胆な演出がなされるという本作で、大倉は新たな“転換期”を迎えるかもしれない。(宮川翔)


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