玉城ティナ×小関裕太×佐藤寛太×金子大地が語り合う、『わたしに××しなさい!』の“ドキドキ”

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2018年06月24日 18:31  リアルサウンド

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遠山えまの同名コミックを実写映画化した『わたしに××しなさい!』が6月23日より公開された。『グッモーエビアン!』の山本徹監督がメガホンを取った本作は、学園一のモテ男・時雨(小関裕太)が、人気WEB小説家とした活躍する雪菜(玉城ティナ)から恋愛小説のネタのために「わたしに××しなさい!」と次々とミッションを突きつけられる、過激ミッション恋愛ムービー。雪菜が時雨に突きつけるミッション(手を繋ぐ、抱きしめる、キスをする、首筋を噛む)をはじめ、これまでの少女漫画映画とは一味違った魅力を放っている。


 リアルサウンド映画部では、主演の玉城ティナと小関裕太、雪菜の幼なじみで時雨をライバル視する晶役の佐藤寛太、時雨の腹違いの兄妹で雪菜のライバルとなる氷雨を演じた金子大地の4人にインタビューを行った。劇中の関係性とは異なる(?)和気あいあいとしたムードで、演じた役への思いから本作の魅力まで語ってもらった。


■玉城が“座長”として引っ張った現場


ーー原作は累計発行部数を212万部を超える大ヒット作品です。実写化にあたり、プレッシャーもあったのでは?


玉城ティナ(以下、玉城):昔から読んでいた作品だったので、出演が決まったときはびっくりしました。プレッシャーはありましたが、撮影期間が非常にタイトだったので、私はやるべきことをやらないといけないというモードになっていました。雪菜が相対した時雨、氷雨、晶の3人にはそれぞれ違った個性があるので、相手ごとに受け止め方に違いが表れるように演じられたらいいなと思っていました。初主演ですし、“現場の居方”みたいなものもわからなかったので、みんなを見ながら助けてもらっていました。


金子大地(以下、金子):原作が本当に面白かったので、プレッシャーを感じていましたが、今この年齢の僕たちが、本作に出演できたことはとてもうれしく思っています。改めて完成した映画を観て思ったのですが、(玉城)ティナちゃんが本当に可愛くて……とにかくティナちゃんの映画です。本読みのときからティナちゃんが仕上げていたからこそ、みんなそれぞれの役にすんなり入っていけたと思います。


小関裕太(以下、小関):ティナちゃんについていくだけだったよね。ティナちゃんは役者さんとして“全開”なんです。「どう来ても受け止めるよ」という雰囲気を感じるので、シチュエーションとしては気恥ずかしいシーンも、遠慮なく行っていいんだなと思わせてくれてすごく助けられました。


佐藤寛太(以下、佐藤):ティナちゃんはひとつひとつが丁寧なんです。カメラが回っているときはもちろん、回っていないときも座長としてみんなを引っ張ってくれていました!


小関:(佐藤)寛ちゃんの言う通りですね(笑)。


ーー佐藤さんが話していると皆さん笑顔になりますね(笑)。現場でもムードメーカー?


小関:そうですね。いるだけで現場が明るくなるんです。寛ちゃんがいたからこの現場のみんなも仲良くなれました。


佐藤:いやいや、おしゃべりなだけです。みんなに付き合わせちゃって。


金子:やっぱり寛ちゃんが……


佐藤:おっ! (金子)大地もかぶせてきた!


金子:寛ちゃんが……


小関:何も考えてないんかい!


一同:(笑)。


金子:寛ちゃんがいるだけで現場の雰囲気がすごくよくなっていました。


小関:俺と同じこと言っているよ(笑)。


玉城が見た3人の特徴は?


ーー玉城さんは幼なじみの晶、ミッション相手となる時雨、小説のライバルとなる氷雨と、それぞれと1対1のシーンがありますが、共演シーンを振り返ってみていかがですか。


玉城:晶を演じる佐藤くんはすごく素直に監督に聞くんです。「これってどういう意味ですか?」「もっと時間もらっていいですか?」と。


小関:遠慮なく言ってたね(笑)。


玉城:私はその場で何とかやろうとしてしまうのですが、監督の要望に合わせるからこそ、自分の意見もまっすぐに伝えている姿はすごく勉強になりました。


佐藤:ありがとうございます!


玉城:小関くんは本当に安定感があって、どっしりとした座長の風格がありました。演技に照れがないんです。ミッションシーンを演じる上で心がけていたのは、絶対に照れが出ないようにというところなのですが、小関くんが最初からそうだったのですごく助けられました。


小関:光栄に思います。でも、ティナちゃんが僕のことを“座長感がある”と言ってくれましたが、それが自分でもいまいちわからなくて。僕はティナちゃんが座長として引っ張っていってくれたところに乗っかっただけです。ティナちゃんが気持ちよく演技をするために、どんな存在でいるべきか、どんな時雨であるべきか、それを1番にしようと意識していました。


金子:……ティナちゃんと裕太くんは本当にハマり役だったと思います。


小関:なんでそんなソワソワしながら言ってるの(笑)。


一同:(笑)。


玉城:次に氷雨を演じた金子さんは……


佐藤:大地がソワソワしてきたよ!


玉城:氷雨は本当に難しい役だったと思います。最初の撮影も氷雨が雪菜を押し倒すシーンからで。氷雨の狂気的な部分は金子さんがもともと持っているところなのかなと思ってしまうほど目つきや息遣いなどが本当に上手だったんです。氷雨は雪菜のライバル作家という点で「嫌なヤツ」だなと思っていましたけど、金子さんはまったくそんな人ではなかったです。


金子:僕はティナちゃんとの共演シーンは照れ照れでした。まぁ……楽しかったよね(笑)。


玉城:どんなキャラなの(笑)。


一同:(笑)。


■ミッションシーンごとに違う“ドキドキ”


ーーそれぞれの役を演じる上で心がけていたことや役との共通点は?


玉城:雪菜はすごく今っぽいキャラクターだなと初めに感じました。人を見て、何かを生み出す。私も小説を読むのは好きだし、書いたりもしているので、そういうところにも通じるものがあると感じました。しゃべり方だったり、立ち居振る舞いは漫画のキャラクターのようにデフォルメされていますが、感情の変化はリアリティがあるものなんです。その点は演じやすかったです。


佐藤:ティナちゃんは本もすごい読んでいるし、アーティスティックな一面もあるので、その点でも雪菜と通じるものがあったのかなと。ティナちゃんも雪菜と同じで、クールに見られがちな部分があると思うのですが、内面で起きている感情の起伏だったり、可愛らしい部分が雪菜としてそのままスクリーンに出ていたように思います。ティナちゃんが普段見せていない感情の動きが、雪菜を通して知ることができたような気がしました。だからそれはすごく楽しかったですね。時雨と氷雨に関しては、小関君はもっといい人ですし、大地もあんなに闇は抱えてないですね(笑)。


小関:時雨は、S(サディスト)と言われているのですが、その性格にはきちんと背景があります。幼いころに母親が出てしまったことがトラウマになり、周りに対して、世界に対して素直になれなくなってしまった。だから本当の自分の気持ちを誰にも見せることができない。防御として、Sになったのかなと。時雨は雪菜の存在によってその性格を変えていきます。恋が人をこんなにも変えるんだなと感じてもらえるのではないかと。自分自身も周りには言えず強がってしまう部分はあるので、その点は自分を投影しているところもありました。


佐藤:晶は人に対してとても優しいです。だから、演じながら自分もこんなふうに人のことを思いやれたらいいなと思いました。


小関:寛ちゃんは晶のような柔らかさを持ちながら、男らしい爽やかさを持っていますね。


金子:氷雨は自分に似てるなと思うところと違うなと思うところ、半分半分ぐらいですね。性格の悪い奴って、どこか人の気持ちが分かる奴だと思うので。


ーー本作の公開前から話題になっていたのが、玉城さんと小関さんによる“ミッション”シーンです。特に、ミッション4「わたしの首筋を噛みなさい」はすごかったです。


小関:あんな首筋へ口づけするなんてなかなかないですよね。


金子:ない……かな。


佐藤:何の思わせぶりだよ(笑)。


一同:(笑)。


玉城:なんで常にちょっとボケないと気が済まないの(笑)。


佐藤:この表現が正しいかわからないのですが、あんなに“エロい”のってなかなかないです。


小関:本当に?


玉城:それはちょっとうれしいかも。


佐藤:2人のミッションシーンは、ミッションごとに違う“ドキドキ”があるんです。キュンキュンのドキドキもあれば、ホラー映画で感じるような怖いドキドキもあって。


玉城:ミッションシーンは雪菜と時雨の距離感がミッションごとに違います。だから、最初のミッションでは近づきすぎてもいけないので、感覚というよりは最後に向けて計算しながら作っていったところはありました。


小関:ミッションシーンは、それぞれ最低4時間ほど撮影にかかっているんです。ティナちゃんを中心にスタッフの皆さんとも特に力を入れたシーンなので、その熱量が観に来てくださる方にも届いたらうれしいですね。


(取材・文・写真=石井達也)


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