嵐、タレントパワーランキング音楽部門で7年連続1位獲得 グループの安定した活動も魅力の一つに

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2018年07月21日 07:02  リアルサウンド

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 『日経エンタテインメント!』(日経BP社)が独自調査、発表しているタレントパワーランキングの2018年版が発表され、音楽部門で嵐が7年連続の1位を獲得した。


 グループとしての活躍も目覚ましいが、バラエティから報道、テレビドラマに映画と様々な分野でソロとしても才能を発揮する嵐。幅広い層に受け入れられる秘訣を探ってみたい。


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■“音楽”部門での獲得が意味するもの
 昨年リリースしたCDシングル3作品はいずれも累計40万枚超えを記録。アルバム『「untitled」』もオリジナル盤では約80万枚を売り上げ、ここへさらにライブ映像を収録したDVD/ブルーレイも約75万枚の販売枚数を記録したと伝えられている。


 “CDが売れない時代”と叫ばれて久しく、音楽や映像もディスクの購入から配信へと流通スタイルが変わりつつある中で、桁違いの記録をたたき出している。メンバーの主演ドラマや映画の主題歌として、作品の世界観とうまくリンクしていることも挙げられるが、何よりディスクや映像を所有したいと思わせる魅力がある。グループの安定した活動もその一つではないか。


 嵐の楽曲はタイトルを知らなくても、フレーズを耳にすれば「嵐の曲だ!」とわかる。露出度の高さもその一因だろう。心に静かに爪痕を残すような耳馴染みの良い楽曲が多い。そこから、さらに一歩踏み込むと、楽曲の持つ世界観や歌詞が聴く人の心に寄り添う内容で惹きつけられる。カラオケに行けば男女問わず歌われる楽曲が多いことも関係しているのではないかと思う。


 たとえば、聴くだけでテンションがあがるというアップテンポな楽曲ばかりではなく、どちらかというと沈む心にそっと寄り添い、まずは気持ちを受け止めてくれる、そっと背中を押してくれるような楽曲、歌詞が多いことも幅広い世代に受け入れられる、ヒットの要因ではないだろうか。


 7年連続1位という記録を踏まえ、嵐のこれまでを振り返ってみると、新たな挑戦をした、“種撒き”の時代を経て、俳優、キャスターとそれぞれの分野で芽を出し、それを着実に育ててきた。いまを例えるならば、それぞれが深く根を張り、幹がどんどん太くなっている時期ではないだろうか。年輪を重ね、いつしか彼らを慕う後輩も増えた。


 このところ、グループとして安定した活動を続けることがいかに難しいかを思わされるようなことが度々起きている。時代の変わり目であることは間違いなさそうだが、そんな変動の時期であろうが、自分たちのやることをやるーーもちろん努力を惜しまないというベースのあってのことだがーーそんないい意味でのマイペースさが嵐にはあるのではないだろうか。


 しっかりと根を張り、太い幹へと成長していくーーちょっとやそっとでは倒れない、大きな樹木のような嵐。特別な存在ではあるが、そこにいるのが当たり前であるかのように、人々の心にも深く根ざしている。(柚月裕実)


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