災害時、「ペット」と離れ離れにならず、一緒に「避難」するために知っておくべきこと

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2018年08月21日 10:42  弁護士ドットコム

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西日本を中心とした記録的な豪雨は、浸水被害や土砂崩れなど、いまなお、各地に大きな爪痕を残している。こうした大きな災害が起きて避難する際、「我が子」のようにかわいがっているペットと離れ離れになってしまうケースも少なくない。


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いったんペットがはぐれてしまった場合、見つけることはむずかしい。また、ペットがケガをしたり、病気になったりして、亡くなる可能性もある。そのような悲劇をできるだけ避けるためには、飼い主はどのようなことに気をつければいいのか。


●「落ち着いて自分とペットの安全を確保する」

環境省は2013年、「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」(http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html)をまとめている。


具体的には、もし災害が発生したとき、どのような初動をとればいいのか。ガイドラインには次のように書かれている。


(1)まず自分の身の安全を第一とし、落ち着いて自分とペットの安全を確保する


(2)突然の災害で、ペットもパニックになり、いつもと違う行動をとることがあるので、ペットを落ち着かせるとともに、逸走(走って逃げること)やケガなどに気をつける


(3)リードをつけたり、ケージに入れるなどして、ペットの安全に配慮する


●「飼い主はペットと一緒に避難するのが原則」

飼い主はペットと一緒に避難する「同行避難」が原則だという。ガイドラインには、次のような準備も例示されている。


(a)犬の場合


・リードを付け、首輪が緩んでいないか確認する・小型犬はリードをつけた上で、キャリーバッグやケージに入れるのもよい


(b)猫の場合


・キャリーバッグやケージに入れる・キャリーバッグなどの扉が開いて逸走しないようにガムテープなどで固定するとよい


●ペットと離れた場所にいたり、はぐれてしまった場合

災害が発生したとき、仕事や買い物などで家にいないなど、ペットと離れた場所にいた場合、どうすればいいのだろうか。


「自分自身の被災状況、周囲の状況、自宅までの距離、避難指示等を考えて、飼い主自身によりペットを避難させることが可能かどうかの判断が必要となる」(同ガイドライン)


万が一、ペットとはぐれてしまった場合はどうすればいいのだろうか。


「ペットについての情報や避難時のペットの状況について、自治体の動物担当部署、警察等に届ける。また、やむを得ずペットと一緒に避難できず、自宅等に置いてきた場合には、自治体の動物担当部署に相談する」(同ガイドライン)


●「ふだんからペット用の避難用品の備えを」

また、ガイドラインには、飼い主がふだんから備えておくべきこととして、「暮らしの中での防災対策」「ペットのしつけと健康管理」「マイクロチップ等による所有者明示(迷子対策)」「ペット用の避難用品や備蓄品の確保」などが挙げられている。


西日本豪雨で浸水被害の大きかった岡山県倉敷市では、ペット同伴専用の避難所もできているようだが、広がりをみせているわけではない。ふつうの避難所では、動物アレルギーだったり、動物が苦手な人も少なくなく、鳴き声などからトラブルも起こりうる。


ガイドラインは「飼い主同士で周りの人に配慮したルールをつくること」や、「ペットは、ストレスから体調を崩したり、病気が発生しやすくなるため、ペットの体調に気を配り、不安を取り除くようつとめること」をアドバイスしている


「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」(環境省)http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html


(弁護士ドットコムニュース)


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